アメリカ高配当株オープン(年2回決算型)の評価

アメリカ高配当株オープン(年2回決算型)は、配当利回りの高い米国の株式やMLP(マスター・リミテッド・パートナーシップ)に投資する、アメリカ株式・MLPアクティブファンドです。2013年5月24日に設定されました。

レッグ・メイソン・グループのクリアブリッジ・インベストメンツ・エルエルシーが運用する「LM・高配当株ファンド(適格機関投資家専用)」(信託報酬0.58%)に、ファンドオブファンズ形式で投資しているため、当ファンドの信託報酬1.16%と合わせ、二重の信託報酬1.74%(1.16%+0.58%)となり、高コストであることが問題です。

アメリカ高配当株オープン(年2回決算型)のファンドオブファンズ形式構造


またベンチマークも参考指数もなく、運用手腕を判断できない欠陥ファンドです。分配方針の異なる姉妹ファンドである「アメリカ高配当株オープン(毎月決算型)」ともども、投資価値はありません。

ノーロード(購入手数料無料)では購入できませんでしたが、2016年1月20日よりSBI証券楽天証券にてノーロード化されました。

(2016年1月31日)


 


アメリカ高配当株オープン(年2回決算型)の基本的情報

・購入単位:販売会社により異なりますがSBI証券では最低500円より積立購入可能。
・信託報酬:年率1.74%(税抜)(=運用管理費用1.16%+投資対象ファンド0.58%)
信託財産留保額:なし
・決算:年2回(3月5日、9月5日)
・資産配分比率: 米国株式(優先株式含む)やMLP計60銘柄に投資(2015年12月30日時点)

投資資産内訳及び業種別構成比率は以下の通りです。株式に約67%、MLPに約23%、約10%は現金の構成です。

アメリカ高配当株オープン(年2回決算型) 投資資産内訳及び業種別構成比率


組入上位10銘柄の構成比率は以下の通りです。ファンド全体の予想配当利回りは年5.57%です。

アメリカ高配当株オープン(年2回決算型) 組入上位10銘柄の構成比率と配当利回り


・償還日:無期限
・運用:三井住友トラスト・アセットマネジメント
・為替ヘッジ:なし

アメリカ高配当株オープン(年2回決算型)の評価は?

高コストかつ、ベンチマークも存在しない欠陥ファンド

米国の高配当株式ファンドということで一見魅力に感じますが、ファンドオブファンズ形式という無駄な仕組みもあって信託報酬が年1.74%と高いです。

ベンチマークも参考指数も設定されていないのも、大問題です。アクティブファンドとして運用手腕の判定ができませんから、投資価値はありません。

本来は例えば、S&P500指数S&P米国優先株式指数(配当込み)をベンチマークとし、そのベンチマークを上回るリターンを目標にすべきですね。


米国株式インデックスファンドに惨敗している、ショボくれたリターン

ベンチマークが存在しないのですが、本ファンドを購入される人は、高い信託報酬を払って配当利回りが高い銘柄に投資する以上、当然、「米国株式インデックスファンドよりもリターンが良いこと」を求めなくてはなりません。(リターンが悪いのであれば、低コストのインデックスファンドで十分です。)

そこで、S&P500指数をベンチマークとする米国株式インデックスファンド、i-mizuho米国株式インデックス(信託報酬0.57%)と、過去のリターンを比較してみます。

以下が2013年8月26日から約2年3か月間のアメリカ高配当株オープン(年2回決算型)(信託報酬1.74%)と、i-mizuho米国株式インデックス(信託報酬0.57%)とのリターン比較です。(あくまで無理やりの比較です。)

アメリカ高配当株オープン(年2回決算型)とi-mizuho米国株式インデックスとのリターン比較


i-mizuho米国株式インデックスのリターン+35.91%に対し、アメリカ高配当株オープン(年2回決算型)のリターンはわずか+6.76%と、惨敗です。ここまでボロ負けなのは、管理人も見ていて驚くくらいの酷さです。

これでは高い信託報酬を払って、高配当株式やMLPに投資する価値は全くありません

素直にアメリカの大型株式500銘柄に幅広く分散投資したインデックスファンドのほうが、ずっと低コストかつはるかに高いリターンを得ることが出来ています。市場平均にアクティブファンドが勝つことの難しさが、よくわかります。


優先株式やMLPは、流動性のなさやリスクの高さと引き換えの高配当

本ファンドが投資している高配当株式は、配当利回りが高いことを市場関係者が十分熟知した上での「既に織り込まれた」株価が付きます。配当を多く出すからリターンが良いと単純に考えるのは、間違いです。

また、優先株式にも投資していますが、優先株式は議決権がない分配当が高いというメリットと引き換えに、「非上場のため流動性が悪い」、「銀行が発行する場合が多く、金融危機に弱い」という欠点があります。その欠点を織り込んだ株価の値動きになることを理解しておく必要があります。

さらにMLPも市場規模が小さく、流動性が悪いです。原油価格には左右されないという販売側の謳い文句とは全く逆に、最近の原油価格下落により、暴落しています。優先株式、MLPともそのリスクの高さと引き換えの高い配当利回りなのです。


実質コスト(信託報酬+その他費用)の確認

また、運用報告書記載の費用明細より実質コストを確認します。以下が、運用報告書記載の1万口当たりの費用明細(半年分)です。

これより、年間の運用管理費用分の実質コストは0.64%×2 =約年1.29%(税込)と計算できます。ファンドオブファンズ形式で投資しているファンドの信託報酬0.58%と合わせ、合計の実質コストは、1.29%+0.58%=約1.87%(税込)となります。




これだけの高コストが、今後も毎年重くのしかかることになりますが、それに見合う価値はなさそうなファンドですね。販売側のカモにならないよう、本ファンドのような高コストアクティブファンドはスルーする方が無難です。

アセットアロケーションの先進国株式部分は、米国株式や高配当にこだわることなく、各国の様々な株式に国際分散投資することが基本です。

その意味では、低コストのたわらノーロード 先進国株式(信託報酬0.225%)や、<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド(信託報酬0.24%)等の、超低コストファンドをメインにするべきでしょう。



アメリカ高配当株オープン(年2回決算型)の購入先

アメリカ高配当株オープン(年2回決算型)をノーロードで購入できる銀行・証券会社は、以下の通りです。

SBI証券楽天証券

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管理人的には、 SBI証券 の利用がコストを徹底的に抑えられるのでベストだと思います。



 


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