アジア好利回りリート・ファンド(年1回決算型)に価値などあるか?

アジア好利回りリート・ファンド(年1回決算型)は、日本を除くアジア、オセアニア各国のREIT(リート)に投資するアジアリートアクティブファンドです。2015年6月12日に設定されました。




と言っても、ベンチマークも参考指数もなく、主にシンガポール、オーストラリア、香港の3ヶ国のリートに投資しているだけの欠陥アクティブファンドです。信託報酬も年1.73%(税抜)とぼったくりレベルに高く、投資価値は全くありません。


(2016年10月20日)


 


アジア好利回りリート・ファンド(年1回決算型)の概要

・購入単位:SBI証券で最低500円より積立購入可能。  
信託報酬年率1.73%(税抜)(=運用管理費用1.03%(税抜)+投資対象外国籍ファンドの信託報酬0.70%)
信託財産留保額:0.3%
・決算:年1回(9月12日)。設定来、分配金を出さず無駄な税金支払いを回避できています。
・資産配分比率:アジア、オセアニア各国の計52銘柄に投資(2016年1月29日時点)

計6ヵ国のリートに投資しており、国別構成比率は以下の通りです。シンガポール、オーストラリア、香港の3ヶ国がほとんどを占めています。

アジア好利回りリート・ファンド(年1回決算型) 国別構成比率


組入上位10銘柄の構成比率と各リートの配当利回りは以下の通りです。

アジア好利回りリート・ファンド(年1回決算型) 組入上位10銘柄の構成比率

ファンドの平均配当利回りは年5.4%です。


・償還日:2025年9月12日
・運用:三井住友アセットマネジメント
・為替ヘッジ:なし


ケイマン籍外国投資信託であるSMAM・アジア・リート・サブ・トラスト(JPN Unhedged クラス)にファンドオブファンズ方式で投資しています。

アジア好利回りリート・ファンド(年1回決算型) ファンドオブファンズ方式構造


アジア好利回りリート・ファンド(年1回決算型)、管理人の感想と評価

ベンチマークも参考指数もない欠陥アクティブファンド

まず、インデックスファンドよりもコストの高いアクティブファンドにも関わらず、ベンチマークも参考指数もない欠陥アクティブファンドであることが問題です。

アクティブファンドの使命は、一にも二にも(配当や利子込みの)ベンチマークより高いリターンを出すことです。基準となるベンチマークとなる指標がないと、その高い信託報酬に見合う成績を残せているのかどうか、運用手腕を判断することができません。

交付目論見書には、本ファンドの投資対象リートが「魅力的である」と宣伝するために、日本を除くアジア・オセアニアのリート指数として、S&PアジアパシフィックREIT指数(除く日本、トータルリターン)が紹介されています。

であれば、本ファンドも正々堂々と同指数をベンチマークとし、それを上回るリターン実績を出せばよいだけです。それをしていない時点で、カモ投資家を対象としたダメアクティブファンドであることが分かります。

また、信託期限も2025年9月までと有限であり、最初から長期投資の資産形成向けではありません。


信託報酬が年1.73%(税抜)と、高コストすぎるのが問題

ファンドオブファンズ形式での投資のため、投資対象の外国籍ファンドの信託報酬0.70%と、本ファンド自体の信託報酬(運用管理費用)の年1.03%(税抜)が両方かかり、合計の信託報酬は年1.73%(税抜)と、海外リートファンドとしては超高コストです。

今では日本を除く海外リートに年0.28%の超低コストで投資できる三井住友・DC外国リートインデックスファンドがあります。

シンガポール、オーストラリア、香港のリートに、ベンチマークも無くてコストばっかり取られる本ファンドに何となくボーっと投資するより、よほど分散も効いており、良いのではないでしょうか。

下記は、直近3年間の、SMTグローバルREITインデックス・オープン(信託報酬0.55%)とのリターンの比較です。(3年前は三井住友・DC外国リートインデックスファンドが登場していなかったので、SMTと比較)

アジア好利回りリート・ファンドとSMTリートファンドとのリターンの比較
(3年以上のスパンでチェックするために、ここでは1年決算型ではなくて「毎月分配型」にてリターンの比較を行っています。ただし分配金を再投資したと想定してのグラフなので、実質的に1年決算型と同じだと考えて頂いた良いでしょう)


ここ1年でアジア好利回りリート・ファンドが猛烈に巻き返してきてはいますが、結局過去3年では低コストのインデックスファンドで世界各国のリートに分散投資しているほうがよほど報われている状況です。

「高コスト、運用期間有限、ベンチマークもない」と、良いところがない本ファンドに投資価値は全くありません。

アセットアロケーション決定後の海外リート部分は、お勧めのインデックスファンドにもある、はるかに低コストの三井住友・DC外国リートインデックスファンドを有力候補として選択すれば十分です。


アジア好利回りリート・ファンドの唯一の存在価値とは?

このような体たらくのアクティブリートファンドな訳ですが、ただ1つだけ価値があるとしたら、それは超絶にハイリスクの、アジアの実物不動産投資の代替になる事です。

最近は世界的に好景気なので、イケイケドンドンで海外不動産投資を進める連中がウヨウヨいます。しかし、言葉も生活習慣も、不動産取引のルールも金融の知識もないような人が、発展途上国にノコノコ出て行っても、全く勝てる気がしません。

知識がない中で投資しようとすると、全て業者の言いなりになってしまいます。特に不動産は金額がデカいので、知識のない人を騙すと、大金が取れます。

そんな、アジアなどの海外不動産投資をしようというバカな人間が知り合いにいたら、本ファンドをおススメしてみてはいかがでしょうか? 

分配金利回りが25%を超えていて、しかも最近1年のリターンが10%を超えてる。実物不動産投資ではここまでハイレベルな運用はあり得ない! 自分でやるよりプロに任せた方がはるかに楽ちんで、まさに不労所得!!

と説明してあげれば、その人をさらに騙すことで結果的に人助けができるはずです。さらに、「300万円投資したら、毎月の分配金は今なら7万5千円にもなるよ!」と言ってあげれば、無謀な海外不動産投資などやる気がなくなると思います。

アジア好利回りリート・ファンドの分配金利回り


ちなみにこの話しも、年1回決算型ではなくて毎月分配型でのお話しになります。毎月分配型のタコ足ファンドなど普通に考えたら買う価値ゼロなのですが、より大きな金額を「詐欺られる」人がいたら、その人を救うために活用しても良いかもしれません。

間違っても、その人に向かって「先進各国のリートに投資して市場平均を狙うインデックスファンド」とか、「勝つのではなくて負けない運用で長期投資」みたいな言葉を発してはなりません。その点だけ、絶対に注意してくださいね・笑。


アジア好利回りリート・ファンド(年1回決算型)の購入先

アジア好利回りリート・ファンド(年1回決算型)をノーロードで購入できる証券会社は、以下の通りです。

SBI証券

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管理人的には、ポイント利用でコストを徹底的に削減する効果のある、SBI証券楽天証券の利用がベストだと思います。(どちらでもお好みのところを利用ください。)



 


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