バランス型ファンドは、初心者のためだけにあらず

マネー雑誌等で、バランス型ファンドのことを「初心者向け」とか、「初心者がまずはじめに購入して、投資信託に慣れてもらうのにちょうど良い」などの記述を見かけます。

バランスファンドは初心者向けのファンドであり、投資に慣れた中級者以上がバランス型ファンドを利用することは非常識な事なのでしょうか?実はそんなことはなく、初心者でなくてもバランスファンドは利用する価値があります。


(2009年5月作成。2016年4月13日更新)



 


投資信託がどんな人に向いているのか考えてみる

個別銘柄を調査・選定し、どの価格で売買をするかなどの判断がつく人(つくと思っている人)、確固たる自信の有る人(ほとんどはただの自信過剰)は、投資信託ではなく個別株を買う事でしょう。

個別株投資


しかし、投資が本業でも趣味でもない方が投資にかかりっきりになるのは本末転倒です。また、投資にかける時間を極力少なくし、本業である仕事のレベルを上げる自己投資や、趣味など人生を豊かにするものに時間を費やした方が望ましいと考える方も多いと思います。

 ・個別株を選び、売買価格を見極める手間が面倒、時間が無い。
 ・個別株の銘柄選びに自信がない、リターンは上がらないと思っている。
 ・用意できる資金が少額。
 ・1度に多額のまとまったお金を個別株に投資するのに恐怖感がある。
 ・自分には、積立投資が合っていると感じる。
 ・まとまったお金は用意できないが、多くの銘柄に分散投資したい。



上記にいくつか当てはまる人は、迷うことなく投資信託を選んだ方が、個別株投資よりもリスクも少なくなります。


ノーロードかつ低コストのインデックスファンドを選ぶべき

しかしながら、投資信託で投資を実行しようにも、国内で5000本以上の投資信託の中から、自分に合った数本のファンドを選び出す事は難しいと考える方も多いです。

 ⇒参考:投資信託を自分で選ぶのが難しいという問題について
 ⇒参考:投資信託の会心の1本はどの銘柄か?


初心者は言うまでもなく、すでに何年も投資経験のある方ですら、それらの中の買うに値しない9割以上の高コストのぼったくりアクティブファンドを選んでいたりします。(つまり、金融機関に餌付けされちゃっている状態です。)

 ⇒参考:銀行から言われるまま購入したボッタクリ投信からの乗り換え方法
 ⇒参考:高コストの直販型投資信託ってどうなの??


常に市場平均(ベンチマーク)を上回る成績を10年単位で長期に渡り叩き出しているアクティブファンドは、その高コストのために自滅して、皆無に等しい事を頭に入れておいて下さい。

ほとんどのケースで、投資信託はベンチマークを上回ることはできません。つまり、人を出し抜いてでも儲けようとする性格のものではないって事です。そうなると、

 ・販売手数料が無料のノーロード投資信託
 ・毎年かかるコストである信託報酬が年1%を切り、極力、信託報酬が低いファンド



で必要十分である、と言えます。「投信選びはシャープレシオに注目!」などと言われる事もありますが、そんな事よりも、長期に渡る投資成績に最も影響を与えるのはコストです

まずは、銀行や証券会社が売りたがらない、低コストのノーロード投資信託である地味なインデックスファンドを選ぶのがコツです。


投資にはまずはアセットアロケーション決めが重要

どんなファンドがよいかと検討する前に、ご自分が、世界各国の株式や債券やリートをそれぞれどんな割合で保有し、それを今後管理するかのアセットアロケーション(資産配分比率)をまず決める必要があります。

ご自身の理想のアセットアロケーションの決め方については以下にて解説しています。

 ⇒参考:アセットアロケーションをまず決めよう
 ⇒参考:インデックス投資の始め方・7つのステップ

資産配分


アセットアロケーション実現方法には、大きく以下の2つがあります。

・バランスファンドを利用せず、各資産クラスごとのファンドを数本組み合わせて、オリジナルのアセットアロケーションを実現する。

・バランスファンド1本(せいぜい2本)を中心にして、必要に応じて各資産クラス別のファンドを追加してアセットアロケーションを実現する。



前者の方法は、バランスファンドを使わなくても、各資産クラスごとのファンドを組み合わせればオリジナルのアセットアロケーションを実現できますが、その後のリバランスは自分で行う必要があり、資産配分比率には気を配る必要があります。

それができる方は、ご自身で自由に選んだ任意のファンドを組み合わせてアセットアロケーションを実現すると良いでしょう。


バランス型ファンドのメリット

さてようやく本題ですが、バランス型ファンドを利用する最大のメリットは、アセットアロケーション構築と、手間のかかるリバランスまでを自動化できる手間いらずな点にあります。

ただし、各バランスファンド毎に資産配分比率は異なります。信託報酬の低さだけでなく、ご自分のアセットアロケーションのコアとなりうる資産配分のバランスファンドを選ぶことが重要です。

実際は、信託報酬の安いバランス型ノーロード投信や、世界の株式と債券に50:50で時価総額比率で投資できるセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドから選ぶのがよいでしょう。

 ⇒参考:バランスファンドの選び方
 ⇒参考:バランスファンド・おすすめの考え方
 ⇒参考:バランスファンドの複数保有について


バランス型ファンドのデメリット

メリットの多いに手間いらずのバランス型ファンドですが、よくデメリットとして言われるのが、コストが高めという言葉です。

たしかに2010年ごろまでは、低コストのバランスファンドは少なく、前述にあるようにコストが高めでも投資を始めやすいバランスファンドというイメージがありました。ただ、今では次々と低コストのバランスファンドが登場し、

世界経済インデックスファンド(信託報酬0.50%)
<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)
(信託報酬0.34%)


など、資産配分は異なるものの、いずれも低コストのバランスファンドが出てきました。リバランスのコストがかからないことを考えると、さらに低コストであるとも言えます。


実は、マネーのプロも結構使っている

ここまで説明してきたバランス型投資信託ですが、マネー雑誌の「初心者向け」との記述と裏腹に、実はマネーの専門家も、バランス型ファンドを結構購入しています

時折実際にプロが購入しているファンドを公開しているケースが有りますから、注意深く確認してみて下さい。管理人も投資しているセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドを購入する人が、特に多いようです。

 ⇒参考:有名人のアセットアロケーション



ご自分のアセットアロケーションに合うバランスファンドがあれば利用してみるのもよいでしょう。


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