投資のソムリエ・・・耳ざわりの良いファンドだが、他の選択肢がある

投資のソムリエは、日本と先進国の株式、債券、REITと、新興国の株式、債券の計8資産クラスに分散投資するバランス型インデックスファンドです。2012年10月26日に設定されました。資産配分を月1回機動的に変更することで、長期的に安定した値上がりを目指す投信です。

投資のソムリエ


相場を読むファンドマネージャーは「まるでワインソムリエの如く」と言いたいのでしょうけど、実際はそんなに上手いことが出来るはずもなく、結局は安定資産部分がやたらに多い投資比率になっています。

その割に信託報酬が年1.40%(税抜)と、ただの高コストなバランスファンドになっているのが残念です。そこまでコストを賭けるのであれば、他の選択肢があります。

そんな上手いこと行かない実例は、トレンド・アロケーション・オープンの実例をご覧下さい。

(2016年12月31日更新)


 


投資のソムリエの基本的情報

購入単位:証券会社により異なりますが、SBI証券では最低500円より積立購入可能。
信託報酬年率1.40%(税抜)
信託財産留保額:なし
決算:年2回 (1月11日、7月11日)。 2015年1月以降毎回30円の分配金を出しています。
資産配分比率:資産構成比率と基本組入比率は以下の通りです。(2016年11月30日時点)

投資のソムリエ 組入資産と構成比率
組入資産(インデックス型マザーファンド) マザーファンドのベンチマーク   組入比率 基本組入比率
 国内株式  TOPIX(配当込み)  11.2%  11%
 国内債券  NOMURA-BPI総合  28.2%  29%
 先進国株式  MSCI コクサイ・インデックス(配当込み)  4.1%  4%
 新興国株式  MSCI エマージング・マーケット・インデックス(配当込み)  4.1%  4%
 先進国債券(為替フルヘッジ)  シティ世界国債インデックス(除く日本)(為替ヘッジあり)  21.7%  30%
 新興国債券  JPモルガン・エマージング・マーケット・ボンド・インデックス・プラス  15.3%  15%
 日本REIT  東証REIT指数(配当込み)  3.1%  3%
 海外REIT  S&P先進国REIT指数(除く日本)(配当込み)  2.1%  2%


償還日:無期限
運用会社:アセットマネジメントONE株式会社
為替ヘッジ:先進国債券部分はヘッジあり、その他はヘッジなし



投資のソムリエ、管理人の感想と評価

年率にして4%の価格のブレに抑えるという運用目標

本ファンドの運用目標は、ベンチマークや参考指数で判断するのではなくて、基準価額の変動を年率4%程度に抑える事にあります。

投資のソムリエ 基本資産配分比率


投資環境の変化を素早く察知し、機動的に「安定資産(国内債券と為替ヘッジ付先進国債券)と収益性資産(他6資産)」の配分比率を変化させることで、変動を抑えます。

このやり方は、「投資は元本が大きく変動するから怖くてダメだ」というような、本来投資に不向きな性格の人を、投資に引き付ける効果はあるかもしれません。

投資のソムリエの配分比率変更戦略


では、このような投資戦略が、果たして長期的に上手くいくのでしょうか? 当サイトは、そのようなアクティブ運用は長期的には報われないと考えています。

実際に投資のソムリエの設定来の運用成績をチェックしてみると、設定来での基準価額の伸びは、4年で11%です。という事は年率にして2.8%ほどにしかならず、運用目標を30%下回る結果となっています。

投資のソムリエの基準価額と純資産総額の推移


しかし、年4%の目標というのは、下落相場ではマイナス4%までの下落にとどめるという意味で、年率の上限が4%で下限がマイナス4%という意味だろうと解釈するのが自然です。

どうもイマイチよく分かりませんが、基準価額をダウンロードしてチェックしたところ、次の通りの価格のブレになっていました。(毎年11月1日を基準日に計算)

・初年度:+2.9%
・2年目:+5.1%
・3年目:-2.3%
・4年目:+1.3%



こうなると、「上手くいっているように見えるが、実際はよう分からん」というのが素直な感想です・苦笑。年率2.8%の伸びも、運用側は「合格」と判定するかもしれませんね。

ただし、そもそも年率で4%程度の価格のブレに抑えるなどという運用方法は、元々多額の資産がある人(つまりあなたと違って富裕層)が、その資産を守るために行うやり方です。

大したお金もなく、そのわずかなお金を「何が何でも増やしたい(つまり守りではなく攻め)」という欲求を持っているあなたに、果たして合っているのでしょうか? この点はよく考えておく必要はあるでしょう。


もしも価格のブレを抑えたいというならば、債券運用をするのが原則

「価格変動が怖くて投資できない」という気持ちは、理解できます。しかしそうであるならば株式で運用するのではなくて、債券に投資するのが王道です。怖いからと言って「ファンドマネージャーに丸投げ」というのは、全く無責任な投資スタイルです。

例えば債券のみで運用するならば、信託報酬(税抜き)がわずか0.22%の三井住友・DC年金バランスゼロ(債券型)(愛称:マイパッケージZERO)があり、投資のソムリエとほとんど似たような過去の値動きになっています。

というか、債券運用の安定さがよく分かりますね。投資のソムリエよりもよほど値動きが安定していて、怖がりな投資家には最適ではないかと思います。

投資のソムリエと、債券型インデックスファンドとのリターン比較


ただし債券運用オンリーでは、資産を満足に増やすことは難しいです。だからこそ株式投資が必須な訳で、投資のソムリエにも株への投資部分が一定規模、設定されています。

では、安定的な投資を基本としつつも株式への投資もきちんと行えるファンドは無いのかと言うと、やはり信託報酬0.22%と超低コストの、三井住友・DC年金バランス30(債券重点型)(マイパッケージ)が存在します。

投資のソムリエと、債券重視運用のインデックスファンドとのリターン比較


若干、投資のソムリエよりも価格のブレが大きめではありますが、「ほとんど同一」と言って良いレベルですので、なんの心配もありません。

参考までに、株式と債券を半々の比率にして、世界経済の値動きを自然体でとらえるタイプの人気ファンド、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド(信託報酬0.69%)をグラフに加えますと、こんな感じになります。

リターンの数字を見ると、三井住友・DC年金バランス30(債券重点型)(マイパッケージ)の倍くらいになっていますから、さすがにこの程度になると耐えきれない人も出てきます。

投資のソムリエと、バランス型インデックスファンドとのリターン比較


上記の各3つのファンドのリターンに対して、過去3年間のリスク、及びトータルリターンの実績を数字で見ると、次のような結果になります。

ファンド 過去3年間のリスク
(標準偏差)
過去3年間のトータルリターン
(1年あたり)
投資のソムリエ 3.62  2.43%
三井住友・DC年金バランス30(債券重点型) 5.07  4.04%
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド 11.29  4.18%


結果として、やはり投資のソムリエと同程度のリスクリターン特性のファンドとしては、三井住友・DC年金バランス30(債券重点型)(マイパッケージ)あたりがちょうど良いのではないかと思います。

少なくとも、低コスト運用を期待してせっかく8資産のインデックスファンドに投資しているのにも関わらず、信託報酬が年1.40%とかなり高い、投資のソムリエに資金を投じるのは、合理的な選択肢ではないなと考えます。



投資のソムリエの購入先

投資のソムリエをノーロードで取り扱っているのは下記の証券会社です。

SBI証券楽天証券マネックス証券カブドットコム証券立花証券ストックハウス


証券口座選びに迷った場合は、 管理人神推しの証券口座のページ を参考にして下さい。
徹底的にコストにこだわるなら SBI証券 を選ぶと良いでしょう。


 


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