JPMエマージング株式ファンド・・・1年決算型は良いが毎月分配型はダメ

JPMエマージング株式ファンドは、MSCIエマージング・マーケッツ・インデックス(税引後配当込み)をベンチマークとする、新興国株式アクティブファンドです。

2006年7月28日に設定されて以来、販売手数料がかかるファンドでしたが、2015年9月2日より、SBI証券楽天証券にて、ノーロードで購入できるようになりました。

JPMエマージング株式ファンド


信託報酬が年1.90%(税抜)もかかる超高コストファンドですが、設定来でベンチマークを上回るリターンを計上しており存在価値のあるオススメできるアクティブファンドです。

なお、本ページでは、JPMエマージング株式ファンドと、その毎月分配型投資信託版であるJPMエマージング株式ファンド/毎月(愛称:成長果実) について、両方の評価をしています。それぞれの特徴や問題点など、ご確認ください。


(2018年9月13日更新) ・・・本ページの情報の更新を希望される方は、Q&Aページより管理人までお知らせください。すぐに対応したいと思います。


 


JPMエマージング株式ファンドの基本的な情報

このファンドの基本情報

購入単位:証券会社により異なりますが、楽天証券SBI証券では100円より購入可能。
信託報酬年1.90%(税抜) 
信託財産留保額:0.5%
決算:年1回(7月26日)・・・毎月分配型は毎月決算です。
償還日:無期限
運用:JPモルガン・アセット・マネジメント株式会社
為替ヘッジ:なし


このファンドのポートフォリオ

2018年7月31日時点で、新興国の株式16ヶ国の計78銘柄に投資しています。国別、業種別、通貨別の構成比率と、組み入れ上位10銘柄は以下の通りです。

JPMエマージング株式ファンドのポートフォリオ特性値


MSCIエマージング・マーケッツ・インデックスには含まれていない、サウジアラビアなどに投資しているのが特徴です。組入1位の「騰訊」は、テンセント・テクノロジーのことです。



JPMエマージング株式ファンド・管理人の感想と評価

新興国株式指数をベンチマークとする、貴重なノーロード投資信託

MSCIエマージング・マーケッツ・インデックスは、最も代表的な新興国株式指数であり、eMAXIS Slim 新興国株式インデックスたわらノーロード 新興国株式などの新興国株式インデックスファンドのベンチマークとして使われています。

MSCIエマージング・マーケッツ・インデックスをベンチマークとするノーロードのアクティブファンドは、意外にも、今まではありませんでした。その意味では、JPMエマージング株式ファンドは貴重な存在と言えます。

なお、同指数をベンチマークや参考指数とするノーロードの新興国株式アクティファンドは、2018年9月時点では、以下のようなものがあります。

たわらノーロードplus 新興国株式低ボラティリティ高配当戦略(信託報酬0.90%)
シュローダー・エマージング株式ファンド(同1.88%)


ベンチマークを上回る成績を計上

そして、アクティファンドとして肝心のリターンは、2006年の設定来で、ベンチマークを約9%上回ります。ベンチマークには配当が含まれていますので、比較としては問題無く、立派な成績だと言えます。




インデックスファンドとのリターン比較でも、直近3ヵ年を見ると明確にそれを上回っており、存在価値のあるアクティファンドと言えますね。




参考までに、同指数をベンチマーク(あるいは参考指数)にしている3つのノーロードのアクティブファンドの成績を比べると、このような状況です。たわらノーロードplus 新興国株式低ボラティリティ高配当戦略のボロカスぶりが痛いです。




インデックスファンドと違って、アクティブファンドはそれぞれの運用成績の差異が大きいですから、下手なファンドを選ぶと、大変な事になります。

過去の運用成績が将来を決める訳ではありませんが、面白そうなアクティブファンドだからといって、運用が始まったばかりのものを選ぶと、貧乏くじを引く恐れがあります。少なくとも1,2年は様子見をして、リターンの推移を見守ると良いでしょう。


コストが極めて高いファンドである事は忘れなきよう

投資信託選びの最重要ポイントが、そのコスト水準です。コストが高いと、その分、明確にファンドのリターンを下げる事になりますので、できるだけ低コストのファンドを選ぶ事が肝要です。

本ファンドとSMT 新興国株式インデックス・オープンのリターン比較図をもう一度見てみましょう。インデックスファンドの信託報酬は0.6%です。それに対して本ファンドは1.9%になります。

およそ3倍もの高コストなのですが、リターンの差は3倍にはならず、1.2倍に留まっています。それを考えると、そんなにもコストをかけてまで買うようなファンドではないという判断を下す投資家もおられるかもしれませんね。




そして、信託報酬以外の隠れたコストまで加味した実質コストを確認してみると、2016年7月27日~2017年7月26日の1年間で、年に2.437%(税込)もかかっており、超高コストであることがわかります。




何もしないでいても、インデックスファンドとは毎年2%弱のコスト差が発生している訳ですから、その差を埋めて、なおかつそれに勝利しなくてはならないハンディキャップは、投資信託の世界では非常に大きいものになります。

従って、これほどまでの高コストのファンドがいくら好成績だからと言っても、「全てを任せる」のは適切な行動ではなく、ご自身のアセットアロケーションの中の新興国株式の部分の、更に一部の資金を振り向ける程度にしておくくらいがちょうど良いでしょう。


JPMエマージング株式ファンド/毎月(愛称:成長果実)は評価しない

以上まで、JPMエマージング株式ファンドの1年決算型については、存在価値が有ると評価してきたのですが、一方で、毎月分配型のJPMエマージング株式ファンド/毎月(愛称:成長果実)については、買うに値しないファンドだと思います。

以下、1万口当たりの分配原資の内訳をご覧ください。分配金は10円であり、世にある毎月分配型投資信託の中では驚くほど分配金が少ないのですが、これでもまだ、毎月の収益で分配金をねん出できない月があります。

となると、人によってはその月に元本払戻金で分配金が支払われる可能性が強く、自分で自分の元本を受け取るような投資など馬鹿げていますから、投資価値はありません。




このレベルの分配金額だと、分配金利回りは直近で1.38%にしか過ぎません。それでも一部がタコ足分配になってしまうのですから、新興国株式への投資は、配当金のような収益を期待するのではなく、あくまでも値上がり益の追求が望ましいと言えます。

また、何故だか理由は分かりませんが、1年決算型の運用開始から1年後に、毎月分配タイプの「愛称:成長果実」が運用開始になったのですが、なぜかこちらは設定来でベンチマークに劣後する運用成績となっており、投資価値が見出せません。

この点は、直近3ヵ年でチェックすると、毎月分配型と1年決算型の運用リターンの差は全く無い状態なので、運用初期に、何らかの原因でベンチマークとの乖離が生じたのかもしれません。




更には、JPMエマージング株式ファンド/毎月(愛称:成長果実)の純資産総額は、現在はたったの2.7億円です。投資するとかしないとかではなく、繰り上げ償還を恐れるレベルですから、とても投資など出来ませんね。

(と言っても、この点に関しては、毎月分配型だけが繰り上げ償還になる事は無いでしょう。1年決算型の純資産も6.4億円ですから、繰り上げ償還があるとしたら、両方が一気に、と言う事になりそうです。)

JPMエマージング株式ファンドは、毎月分配型の「成長果実」も含めて、リーマンショックをも生き残った投資信託です。1年決算型は成績が良いのですから、もうちょっと頑張ってほしいなとは思います。



JPMエマージング株式ファンドの購入先

JPMエマージング株式ファンド(1年決算型)の購入先

1年決算型のJPMエマージング株式ファンドは、以下の金融機関で購入が可能です。

SBI証券楽天証券

あわせて、 管理人神推しの証券口座のページ を証券会社選びにお役立て下さい。
管理人的には、ポイント利用でコストを徹底的に削減する効果のある、SBI証券楽天証券の利用がベストだと思います。(どちらでもお好みのところを利用ください。)


JPMエマージング株式ファンド/毎月(愛称:成長果実)の購入先

JPMエマージング株式ファンド/毎月(愛称:成長果実)については、SMBC日興証券にてノーロードで購入が可能です。


 


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