みのりの投信・・・ぶっちぎりで基準価額を大きく下落させた日本株投信

みのりの投信は、「「剛・柔・善」企業への規律ある集中投資により“ 階段型” に基準価額が上昇する絶対収益を目標とする」、日本株式に投資するアクティブファンドです。

ひふみ投信ファンドマネージャーの立田博司氏が起業した、株式会社ポートフォリアの唯一の運用ファンドです。 現在は日本株式28銘柄に集中投資するファンドとなっています。

みのりの投信


現金比率が高いことが多く、基準価額の下落を抑えた運用をめざそうとしていることが月報や運用報告書から見て取れます。それは良いとして、「株式に投資しながら市場変化に関わらず絶対収益をめざす」という点は、実現可能なのか注意深く見て行く必要がありそうです。

信託報酬が、日本株に投資するだけのファンドなのに年1.75%(税抜)と恐ろしく高く、とても長期的な資産形成に向いているとは言い難い面がある点にも注意が必要です。

(2019年2月7日更新)



 


みのりの投信の基本的情報

このファンドの基本的な情報

購入単位 証券会社により異なりますがSBI証券では最低100円より購入可能。
信託報酬 年率1.75%(税抜)・・・300億円超の部分については1.65%となります。
信託財産留保額 なし
運用期間 無期限(2013年4月30日設定)
決算 年1回(3月31日)
運用会社 株式会社ポートフォリア
為替ヘッジ なし(投資対象に為替リスクはありません)


このファンドのポートフォリオ

2018年12月末時点でのポートフォリオです。前回の2015年にチェックした際には、現金比率が約4割もあったのに対して、今回は1割です。組み入れ銘柄数は前回の25銘柄に対して今回は28銘柄と、分散を犠牲にしてまでも集中投資を行っており、アクティブファンドらしいです。





みのりの投信に関しての管理人の感想と評価

どんな運用成績を残せるのかが分かりにくい投資信託

株式ファンドでありながら、基準価額の下落をかなり恐れているファンドです。ヘッジファンドの如く、絶対収益を目指すというのが不思議な感じがします。

冒頭に記したとおり、「世界から選び抜いた「剛・柔・善」に表される長期成長企業の株式に、規律を持って集中的に投資をし、環境変化に合わせて柔軟に適応していく」方針と書かれていますが、「剛・柔・善」自体明確な定義がなく、意味がわかりません。

現時点で日本株28銘柄の集中投資になっており、分散の甘いファンドです。アクティブファンドらしく集中に集中を重ねて銘柄を厳選しているのは良いとしても、ベンチマーク参考指数も無い時点でアウトです。投資家が運用の良し悪しを判断しにくいですから。

現在は日本株式にしか投資していないため、せめてベンチマークをTOPIX(配当込み)とし、それを上回ることを目標にすべきです。

もしも「絶対収益を目指す」という事であれば、基準価額が大幅に下落する事など許されません。・・・なのに、2018年はボロカスな状態で、半端ない下落を記録しました。




この、つるべ落としの基準価額の下落は凄まじく、流石に言っている事とやっている事が違い過ぎてヤバいと思ったのか、ファンドマネージャーが反省文を掲示する事態となってしまいました。




因縁のひふみ投信、そしてTOPIXインデックスファンドと成績を比べてみる

「より良い銘柄の選択、より良い売買のタイミングを目指します」と運用報告書に書かれていますが、そんなことができれば苦労しないし、実際に出来ていないことは運用結果が示しています。

ひふみ投信から勘当されて?飛び出していった割には、勝たねばならないひふみ投信に遠く及ばず、アクティブファンドなら最低でも上回って頂かないと話にならないTOPIXインデックスファンドにも、完全に負けているのが非常に残念です。

2016年~2017年の上昇相場においては、因縁のひふみ投信と抜きつ抜かれつの真っ向勝負をしていましたが、一転して下落相場に入ると、まさに坂道を転げ落ちるかの如くでした。




もう少しツッコミを入れさせていただくと、ひふみ投信はモーニングスターの分類では「国内中型グロース」となっています。それに対してみのりの投信は「国内小型グロース」です。ひふみよりもより小型株効果が効いている筈なのに、成績が同じだったとは意外です。

変だなと思って、「国内小型グロース」の分類平均とみのりの投信を比較してみた衝撃的な結果が、以下の通りです。仰天してしまいますが、平均的な数値よりもはるかに下を這っている事が分かります。




これでは、ベンチマークや参考指数などを設定する気にもならないでしょうし、絶対収益を目指すというような曖昧な発言さえも、「何言ってんだ??」としか思えませんね。

こんなファンドが「絶対収益」とか言えるのであれば、TOPIXインデックスファンドの方があるかに安定的に見えますし、よほど絶対収益に近いですね・笑。

そもそも市場動向に左右されずに絶対収益が欲しいのなら、株式に投資せず、定期預金や個人向け国債(変動10年)にした方が確実に絶対収益が実現できます。全額回さなくても、資産の半分をそちらにまわせば、マイルドな値動きを実現できます。

こういった体たらくの成績なので、2015年時点ですが、ひふみ投信の藤野さんは以下のようにTwitterで呟いていました。実に印象に残りましたので、貼り付けておきます。(2019年現在、藤野さんはTwitterを非公開にしてしまっております)



何となく雰囲気が似ている鎌倉投信と、運用成績を比べてみた

そう言えば、現金比率が4割にも達していた時期があるのを見て、「どこかで見た事あるな」と感じた投資信託があります。その名は、鎌倉投信が運用するファンド、結い2101です。ホームページに書いてある内容の雰囲気も、そっくりだと思いましたが。

現金比率が同じような状況ならば、運用成績も同程度になっているに違いないと思って調べたのが下記チャートです。参考までに、鎌倉投信を解約してETFに代替えできてしまう現実で記載した、MAXISトピックスリスクコントロール(10%)上場投信も加えて比較します。

みのりの投信と鎌倉投信の基準価額の比較


前項で、「みのりの投信よりもTOPIXインデックスファンドのほうがよほど絶対収益型ファンドに見える」などと書きましたが、鎌倉投信にそのセリフを捧げたいと思います。

こう見ると、みのりの投信は目先の価格の上昇に目を奪われて、基準価額の下落への対処をすっかり忘れてしまったようにしか見えませんね。大きく稼いだ利益を一瞬で溶かしてしまうような、出来の悪いトレーダーでも見ているかのような感覚になります。

「ローリスクでリア充」したいならば、鎌倉投信でも買っておけば良いでしょう。本当にまるで、ウサギと亀の童話でも読んでいる気分にさせられます。


結局、「実らない投信」となるのか?

ところで、信託報酬です。年1.75%は高すぎます。運用実績記載の実質コスト(トータルコストは)約2.09%にもなります。日本株式ファンドとしてあまりも高コスト過ぎて、この時点で投資価値は全くありません。

みのりの投信の実質コスト


10年間も保有すると、投資元本のおよそ2割もの多額のお金が金融機関側に徴収される事になり、これでは投資家のリターンを向上させるのは非常に難しいことが容易に想像が付きます。

ましてや下落相場になったとたんに利益の多くを失ってしまうようなファンドですから、ある意味、高コスト低リターンであると言え、全く割に合わない投資になります。

日本株式に投資する場合は、TOPIXをベンチマークとする下記のような低コストインデックスファンドを使って、シンプルかつ低コストで運用することが投資の基本です。

eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)(信託報酬0.155%)
<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンド(同0.159%)
iFree TOPIXインデックス(同0.159%)


絶対収益を目指すなどと言いながら投資家の期待を裏切ったみのりの投信などに過度な期待を寄せず、インデックスファンドを利用して堅実な投資をしていきましょう。

どうしてもアクティブファンドにも投資をしたいという人は、存在価値のあるおすすめのアクティブファンドに、資金のごく一部を投じるくらいで十分でしょう。



みのりの投信の購入先

みのりの投信は、以下の証券会社にてノーロードで購入できます。どうしてもみのりの投信で「収穫」したい場合は、下記の金融機関を使うと良いでしょう。

SBI証券楽天証券 、北國銀行


 


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