欧州新成長国株式ファンド・・・・報われない投資となった実例

欧州新成長国株式ファンドは、中東欧諸国およびロシアの株式(欧州新成長国)に投資する、中東欧・ロシア株式アクティブファンドです。

欧州新成長国株式ファンド


アムンディ・ロシア東欧株ファンドと同様、東欧やロシア株式へ投資するアクティブファンドですが、ベンチマークも参考指数も設定されていない欠陥アクティブファンドです。

信託報酬も年1.90%(税抜)と超高コストであり、今どき低コストの新興国株式インデックスファンドがある現在では、魅力が有るとは言い難い投資信託です。


(2019年5月23日更新)・・・本ページの情報の更新を希望される方は、Q&Aページより管理人までお知らせください。すぐに対応したいと思います。



 


欧州新成長国株式ファンドの基本的情報

このファンドの基本情報

項目 内容
購入単位 証券会社により異なりますが、楽天証券SBI証券など主要ネット証券では100円より購入可能。
信託報酬 年率1.90%(税抜)((=運用管理費用1.20%(税抜) +アイルランド籍ファンドの信託報酬0.70%))
信託財産留保額 0.3%
償還日 2020年11月27日
決算 年1回(11月10日)。2006年は2100円、2007年は3500円と大量の分配金を出し、投資効率が悪かったのですが、2008年以降は分配金を0円にする方針に切替えています。
運用会社 T&Dアセットマネジメント株式会社
為替ヘッジ なし

メッツラー・アセット・マネジメント GmbH社が運用する、アイルランド籍の「メッツラー・イースタンヨーロッパ・オポチュニティファンド」にファンドオブファンズ形式で投資しています。

欧州新成長国株式ファンド ファンドオブファンズ形式構造


このファンドのポートフォリオなど

中東欧諸国およびロシアの株式計55銘柄に投資(2019年4月26日時点)。国別配分比率と通貨別構成比率はそれぞれ以下の通りです。ロシアルーブルやポーランドズロチ、トルコリラなど新興国通貨の中でも動きの激しい通貨が高い割合を占めていることには注意です。

欧州新成長国株式ファンド 国別構成比率と通貨別構成比率


組入上位10銘柄の構成比率は以下の通りです。

欧州新成長国株式ファンド 組入上位10銘柄の構成比率



欧州新成長国株式ファンド・管理人の感想

超高コストかつベンチマークもない時代遅れの新興国株式ファンド

中東欧やロシア株式に投資する地域特化型の新興国株式アクティブファンドですが、なにしろ信託報酬が年1.90%(税抜)と高すぎます。

低コストインデックスシリーズ登場以前は、新興国株式インデックスファンドはまだ存在しておらず、新興国株式に投資したい場合は本ファンドのようなぼったくりの高コストファンドでも泣きながら買うしか選択肢がありませんでした。

また、アクティブファンドの成績を見るためのベンチマークや参考指標もなく、リターンの実績がいいのか悪いのかの判断が全くできません。運用プロセスの柱としては、以下の3項目を挙げています。

「カントリーアロケーション」:マクロ情報、金利、流動性、企業収益、バリュエーション、資金動向、その他テクニカル要因を総合し、各国別に分析する。
「セクタースクリーニング」:セクタースペシャリストが欧州新成長国の優良株を中心に定量・定性両面から相対分析を行う。
「銘柄選択(中小型セレクション)」:積極的な企業訪問などによる丹念なリサーチに基づく銘柄選択を行います。中小型株の組入は純資産総額 の25%までとします。


ただ、国別、業種、銘柄選択をすると言っているだけで、アクティブファンドとしてはごくごく当然のプロセスであり、何も言っていないことと同じです。

基準価額が上昇しているときは1万口あたり3500円もの分配金を出し、多額の税金を支払うことにもなっています。しかも、2020年11月までの運用期限があり、長期投資には全く不向きなファンドです。(延長の可能性はあります)

現在は中東欧やロシアも含めた新興国株式市場全体に、本ファンドのなんと1/10の超低コストで投資できる、以下のようなファンドが有ります。こういった投資信託を選ぶようにしましょう。

eMAXIS Slim 新興国株式インデックス(信託報酬0.189%)
<購入・換金手数料なし>ニッセイ新興国株式インデックスファンド(信託報酬0.189%)


最高に報われない集中投資だった

そもそも、投資対象である中東欧やロシアに高い経済成長が見込めるかどうかは、誰にもわかりません。2015年ごろにもロシア・ルーブル暴落がありましたし、ロシアとウクライナの戦争状態など、何が有るか全く分からない地政学リスクの大きい地域でもあります。こういうエリアへの集中投資は値動きが激しく、徹底的な分散と低コストがなにより重要です。

また、ロシアや東欧に集中投資をするという事は、新興国全体に投資をするよりも大きく儲かると思っているから投資するのであり、そう考えて投資をして、以下のように過去10年間でインデックスファンドにダブルスコアで負けたら(赤枠)、目も当てられません。

欧州新成長国株式ファンドと新興国インデックスファンドとのリターン比較


ただ負けているのではなく、標準偏差の数値(青枠)を見ると、明確にインデックスファンドを用いて新興国全体に分散投資をするよりもリスクが大きい事が分かります。

つまり、欧州新成長国株式ファンドに投資をすると、インデックスファンドよりもハイリスクになって遥かに低リターンであったという事であり、この10年間、実に報われない投資であった事になります。

販売側の銀行や証券会社に相談すると、欧州新成長国ファンドのようなぼったくりファンドを勧められることも多いです。正しい知識を身に着け、できるだけ合理的にファンド選択をすべきです。



欧州新成長国株式ファンドの購入先

欧州新成長国株式ファンドをノーロードで購入できる証券会社は以下の通りです。

フィデリティ証券SBI証券楽天証券カブドットコム証券マネックス証券SMBC日興証券(ダイレクトコース)むさし証券(トレジャーネット)


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