楽天みらいファンド・・・首をかしげたくなるバランスファンドだ

楽天みらいファンドは、米国、英国、欧州、日本株式と新興国株式、債券、ハイイールド債、ボラティリティ関連指数連動の複数のETFファンドオブファンズ形式で投資するインデックス型のバランスファンドです。

日本株式新興国株式以外の資産クラスは全て為替ヘッジされています。

楽天みらいファンドの評価


ボラティリティ関連指数連動と称して(平時は減価していく)VIX指数ETFを買い持ちしていますが、これは次第に減価する特性を持っているため、バランスファンドに組み込む資産として不適です。

ヘッジにつぐヘッジをかけすぎていてヘッジコストが大きいほか、信託報酬の何倍もの実質コストがかかっているという複雑すぎる仕組みの高コストファンドです

2013年4月2日に設定された新しいファンドですが、特に投資を検討する必要はありません。

(2014年3月17日)


 


楽天株式ファンドの基本的情報

購入単位:1万円以上。積立は1000円以上。
信託報酬年率0.44%(0.20%+0.24%)+1計算あたりハイウォーターマークの最大値1%(税抜)、年0.45%+1.05%以上(税込)
信託財産留保額:0.15%
決算:年1回(1月20日)
資産配分比率: 基本資産配分比率は以下の通り。

楽天みらいファンドの基本資産配分比率(円グラフ)


以下のETFにファンドオブファンズ形式で投資しています。(2014年1月31日時点) 新興国株式部分と為替ヘッジの必要がない日本株式の2資産クラス以外は、全て為替ヘッジを行います。

組入ETF 投資対象 為替ヘッジ  比率  基本配分
iシェアーズ・コアS&P500 ETF 米国株式  あり  34.8%  35%
iシェアーズ FTSE 100 UCITS ETF 英国株式  あり  4.9%  5%
iシェアーズ ユーロストックス50 UCITS ETF  欧州株式  あり  4.8%  5%
TOPIX連動型上場投資信託 日本株式  なし  4.8%  5%
シュワブ・エマージング・マーケット株式ETF 新興国株式  なし  9.9%  10%
iシェアーズ 米ドル建てハイイールド社債 UCITS ETF 高利回り社債  あり  14.9%  20%
iシェアーズ・J.P.モルガン・米ドル建エマージング・マーケット債券 UCITS ETF 新興国債券  あり  5.0%  20% 
J.P.モルガン・マクロ・ヘッジ・USトータルリターン・ソースETF ボラティリティ関連指数連動運用  あり  19.7%
短期金融資産  -  -  1.1%  -


各ETFのベンチマークは以下の通りです。(ベンチマークがトータル・リターンとなっている指数は、配当込み指数の意味です)

組入ETF 投資対象 ベンチマーク
iシェアーズ・コアS&P500 ETF 米国株式 S&P500指数(トータル・リターン)
iシェアーズ FTSE 100 UCITS ETF 英国株式 FTSE100指数(トータル・リターン)
iシェアーズ ユーロストックス50 UCITS ETF 欧州株式 ユーロストックス50(トータル・リターン)
TOPIX連動型上場投資信託 日本株式 TOPIX(トータル・リターン)
シュワブ・エマージング・マーケット株式ETF株式ETF 新興国株式 FTSEエマージング指数(トータル・リターン)
iシェアーズ 米ドル建てハイイールド社債 UCITS ETF 高利回り社債 iBoxx米ドル建リキッド・ハイ・イールド指数 + Markit iBoxx米ドル建リキッド・ハイ・イールド・キャップト指数(トータル・リターン)
iシェアーズ・J.P.モルガン・米ドル建エマージング・マーケット債券 UCITS ETF 新興国債券 JPモルガンEMBIグローバル・コア指数
J.P.モルガン・マクロ・ヘッジ・USトータルリターン・ソースETF ボラティリティ関連指数連動運用 J.P.モルガン・マクロ・ヘッジUSトータル・リターン指数


償還日:無期限
運用:楽天投信投資顧問
為替ヘッジ:あり



楽天みらいファンド、管理人の感想と評価

日本、先進国、新興国の株式、米ドル建てハイイールド債や新興国債券に投資するのはわかりますが、暴落時のヘッジとしてバランスファンドにも関わらず、保有すればするほど減価していくVIX指数ETFに20%も投資するのは理解に苦しみます。

VIX指数(ボラティリティインデックス)は別名、恐怖指数と呼ばれ、米国株式のリスクの大きさに応じて値が大きくなります。

ただ、VIX指数ETFは、先物に投資しているためにVIXに連動せず(ここ重要)、VIX指数より次第に下方かい離していきます。こんなVIX指数ETFに20%も組入れるバランスファンドはどうかしています。

そのため、「VIX指数ETFと逆の動きをするVIXインバースETFにも投資していました」と月報に書かれるに至っては、首をかしげるばかりです。

 VIX指数ETFと逆の動きをするVIXインバースETFにも投資にも投資する、楽天みらいファンド


そもそも、株式の暴落に備えて資産の20%をVIX指数ETFを買うことによりヘッジしている(しかも為替ヘッジしている)にも関わらず、そのVIX指数ETFの減価対策としてVIXインバースETFも購入することで値動きをヘッジするおかしなことになっています。

株価暴落用のヘッジ、為替ヘッジ、先物の減価ヘッジと3重のヘッジコストは全て投資家が負担します。VIX指数ETFに始めから投資せず、その分をキャッシュで持っていれば良い話です。

また、信託報酬も一見、年0.45%程度で良いように見えて、実際は成功報酬としてハイウォーターマークの最大値1%(税抜)の別途成功報酬(1年につき)がかかります。かなりの高コストファンドになります。

成功報酬を要求するファンドにろくなものはないので、この時点で購入検討の必要がないことがわかります。

さらに、驚くべきは実質コストの高さです。1万口あたりの信託報酬18円に対し、売買委託手数料21円、保管費用等53円がかかりトータルの実質コストはなんと信託報酬の5倍以上の92円がかかっています。

 楽天みらいファンドの運用報告書記載の費用明細


せっかく低コストのETFを利用してもこれだと高コストになってしまっては魅力は全くありません。

バランスファンドは、幅広い投資対象に低コストで分散できることが利点です。現在は、より低コストのセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドや、世界経済インデックスファンド等、自分好みの配分比率のバランスファンドを使って簡単に国際分散投資可能です。

本ファンドのように複雑な仕組みのバランスファンドを使わなくても、シンプルで低コストに投資するのが基本です。



楽天みらいファンドの購入先

楽天みらいファンドをノーロードで購入できる銀行・証券会社は下記の通りです。

楽天証券


 


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