セゾン投信・中野社長に突撃インタビュー!(その2)

セゾン投信・中野社長にインタビューした内容の、その2です。どうぞ、ご覧ください。

⇒参考:セゾン投信・中野社長に突撃インタビュー!その1はこちらです。


中野社長の、長期投資志向について

質問セゾン投信を選んだのは、実は中野さんがまだお若いからです。今後自分が20年30年生きていく時に、パートナー(つまりその会社のリーダー)が健在であるファンドが良いと思い、セゾンに決めました。中野さんご自身は、どうして長期投資を志向するようになったのですか?

中野社長:初めは私は、セゾン系列の投資顧問会社で、いわゆる機関投資家(企業のお金を運用する役割)として仕事をしていました。そこで思ったのが、「長期投資こそ本当の運用であって、実は機関投資家の多くが、長期投資をやってみたい!」と考えている、という事。

その思いを実現しようと思い、そうですね、確か97年~98年ころ、米国の大手投資銀行と組んで、外国籍投信を作ったんです。

公募の届け出をして、さて販売先をどうしようかと、十数社あまりの証券会社などを回りましたよ。しかしね、当時の投資信託の業界、皆一様に手数料の要求から話が始まるんです。

この時に感じた思い、「この業界はどこを見て仕事をしているのか??」というのは、非常に強かったですね。

ちょうどそのころでした、さわかみ投信の澤上社長と出会ったのは。「自分たちの思い(長期投資)を貫きたいと思うなら、彼らに売ってもらったらダメなんだ! それをやるんなら、自分で売るしか方法は無い!」とハッキリ言われましたね。それからです、直販でジックリやっていこうと考えたのは。

しかしこの時はクレディセゾン傘下の投資顧問会社に在籍中で、理念を思いにしたファンドを周囲に理解してもらうのに、大変な時間と労力を要しました。

ようやくOKが出たのは2006年の事だったと思います。(親会社の)クレディセゾンの取締役会では、それでも大半が反対でしたね。その中で、社長の林野(りんの)が、強く支持してくれたのが大きかったです。

やるからには「既存の業界に勝てるファンドを」と、力強く後押ししてくれました。それでようやく、2007年に「セゾン号」を出発する事ができたのです。

●管理人コメント

中野社長の思いが実現するまで、実に10年がかかっているんですね! 今までそんな事、知る由もありませんでした! 実現に向けては、やはり澤上氏の強い哲学に、大いに影響されたと語っていました。

そんな澤上氏、「(中野社長)に弱みを見せた事は、今までたったの一度しかありませんでしたね」との事。長期投資のカリスマ、澤上氏の人間味を感じる事の出来る一瞬でした。



 


セゾングループである、という事について

質問:自分はかつて大企業2社で働いていた経験が有り、その経験を考えると、実はセゾン号最大のリスクは、「クレディセゾン」自身が、子会社の長期投資をのんびり見てられるのか?という点かも知れないと思ったりします。実際、初年度だから止むを得ないと思いますが、セゾン投信は3億円の赤字決算でした。今後の黒字化の見通しについて、お聞かせいただけますか?

中野社長:大企業の論理、という点からすると、ご心配は理解できます。しかし、現状の決算内容も、ほぼ当初予定通りの数値となっていますので、実は私自身、心配はしていないのです。

3年程度のスパンで、黒字化にこぎつける考えです。現状、市況がかなり厳しいですので、若干先延ばしになる可能性はありますが、あまり、問題ではないでしょう。

実は、「ビジネス」という観点で見た場合、投資信託ビジネスは、非常にローリスクローリターンなのです。他のビジネスに比較すると、突然赤字に転落して企業の存続すら危うくなるという性格のものではありません。

信託報酬を通じて、常に安定的に収益を得られるという意味からは明らかにローリスクです。ただし、その分凄く儲かるという事も無いので、ローリターンなのですが・・・。

質問:クレディ・セゾンの子会社としてのセゾン投信の立ち位置を見ると、親会社の資産、つまり2500万人の顧客層を生かしていないのではないか?との意地悪な見方もできます。例えばキャッシングビジネスを行って、庶民の財産を収益として吸収する親会社のお客さんにも、「少しは長期投資の世界を見てみませんか?」とお勧めする、啓もうするなどの機会は持たないのでしょうか?そうすると親子で利益相反が生まれるかもしれない危険性ははらみますが、そういった点で、事業を拡大するお考えはございますか?

中野社長:まず申し上げたいのが、「弊社は1億3千万人の日本の生活者すべてを対象としている」という事です。セゾンカード会員にのみ、売っている訳ではないのです。

例えば、セゾンカードからファンドの代金を引き落とし可能にして、セゾンの永久不滅ポイントが貯まるようにしたらどうかとのお話もありますが、費用対効果の視点で見ると現実的ではありませんし、そもそもそういった事で貯まるポイントはわずかなものです。

そうしたコストは長期投資の将来成果を阻害するし、カード会員以外のお客様へのデメリットとなります。

こういった考えは、長期でじっくりと育てていくファンドの理念と、必ずしも合致するものではありません。

むしろセゾンカードの顧客以外のところを我々が開拓して、そういったお客様がセゾン投信を通じて、セゾンというブランドに共感をもって下されば、それで良いと考えています。

●管理人コメント

私はセゾンの顧客層の活用という視点で申し上げたのに対し、中野社長は逆の発想をされていました。長期投資に共鳴してくれたお客さまこそ、質の高いお客様で、こういった方々が、セゾンブランドの価値を高めて下さる、との考えを持っていらっしゃるようです。


⇒次:セゾン投信・中野社長に突撃インタビュー!その3に続く


 


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