ザ・2020ビジョン・・・機動的な運用の成果はまだ出ていない

ザ・2020ビジョンは、TOPIX(東証株価指数)を参考指数とする日本株式アクティブファンドです。コモンズ30ファンドを運用しているコモンズ投信にて、2013年12月27日より運用が開始されました。「2020vision」とは「正常視力」のことを示すアメリカのことわざです。

ザ・2020ビジョン


2020年以降の日本の新しい時代に向けて、 “変化を始めた企業““変化にチャレンジする企業”を中心に株価が割安と判断した約50銘柄」を投資対象にしているそうです。

また、「市場の下落リスクに基づき、株式の組み入れや現金等の比率を調整。リスクを回避するタイミングのコントロールを目指す」方針のファンドです。

果たして、そんな事が出来るのかどうかと疑問視していた通り、現状では運用成績がインデックスファンド以下であり、アクティブファンドとして苦戦している状況です

(2017年3月12日)



 


ザ・2020ビジョンの基本的情報

購入単位:証券会社により異なりますが、SBI証券にて最低500円より積立購入可能。
信託報酬年1.15%(税抜)
信託財産留保額:なし
決算:年1回(12月18日)。
資産配分比率: 計53銘柄に投資。(2017年2月28日時点)

ザ・2020ビジョンのポートフォリオ


償還日:無期限
運用:コモンズ投信株式会社
為替ヘッジ:なし(投資対象に為替リスクはありません)



ザ・2020ビジョン、管理人の感想と評価

現状はTOPIXインデックスファンドに劣る運用成績

ザ・2020ビジョンは、コモンズ投信のコモンズ30ファンドに続く2つ目のファンドです。コモンズ30ファンドが30年という長期目線で見た銘柄を投資対象としているのに対し、ザ・2020ビジョンでは、5年から10年の目線での銘柄に投資という点が異なります。

コモンズ30ファンドも同様、なぜ50銘柄と自分自身で投資機会を減らすようなことを設けるのか疑問ですが、まあこれはアクティブファンドとしての独自の考え方なので、投資家としては、その結果としてリターンが報われているかを見ておけば良いでしょう。

選定した約50銘柄に対して、投資タイミングを見極めて、運用中はファンド全体の現金比率も機動的に変化させて、市場平均を上回る成果を目指します。

ザ・2020ビジョンの運営コンセプト


しかしながら現状では以下の通り、ザ・2020ビジョンの参考指数であるTOPIXに連動する低コストのインデックスファンド、SMT TOPIXインデックス・オープンにも運用成績が劣り、投資は当面、見送りかなと思います。

ザ・2020ビジョンとTOPIXとの成績比較


現金比率が15%以上になる事もあるファンドなので、それを考えるとよく参考指数に付いて行っているなと感心するところも有りますが、アクティブファンドは成績こそすべて。ザ・2020ビジョンよりもはるかに安い値段で買えるファンドに負けては、意味がありません。



猛烈に売買を繰り返す、実質コスト3%の超高コストファンド

さて、そのコストについてです。今回、ザ・2020ビジョンの運用報告書を見ていて仰天したのが、次の点です。信託報酬はコモンズ30ファンドと同じ1.15%ではあるのですが、ファンド内で売買を繰り返した影響で、実質コストはなんと約3%の、猛烈に高コストです

ザ・2020ビジョンの実質コスト


税抜きでは2.8%ほどになり、ここまで高コストになってしまうと、インデックスファンドと張り合うのも難しいだろうなと推測します。(SMT TOPIXインデックスファンドの実質コストは0.4%ほどです。)

この高コストになったのは、上の表で見ると売買委託手数料がかさんだためと分かります。信託報酬よりも売買手数料のほうが高いというのは、驚きですね。

そして何故、売買手数料がかかるのかと言えば、次の表にある通り、売買高比率が驚きの28.04と言う数字だからです。これは1年間に全銘柄を28回も売ったり買ったりしたと言う意味であり、デイトレーダーのような投機家顔負けの凄い数字です。

(参考までに、コモンズ30ファンドはこの数字が1を割っていますし、SMTインデックスファンドは0.3くらいですから、どれだけ凄まじい数字なのかが分かると思います。)

ザ・2020ビジョンの売買高比率


このような運営方針は、いかにもアクティブファンドらしいとは思いますので、この点について「こういうファンドを待っていた」という人にとっては、決して悪いものではないと思います。

しかし、王道的な長期投資を志向する人にとっては、かなり疑問符が付きます。長期投資家が実質コスト3%のファンドを買うなんてことは、(実質コストを知ったとしたら)あり得ないと思いますし、投機的取引そのものを毛嫌いすると思います。

したがってザ・2020ビジョンを買う人は、そのような性格を持ったファンドだ、という事を認識したうえで、納得して購入されるとよろしいかと思います。


ザ・2020ビジョンの運営理念について

以上のような事で本ファンドの感想を書いていますが、ザ・2020ビジョンの運営理念については、コモンズ投信の以下の説明動画を参考にしてみて下さい。

信託報酬を説明する部分はワタシ的にはいただけないと思いますが・笑、それ以外は本ファンドに興味のある人の判断にゆだねます。



当サイトの基本スタンスでもありますが、仮にザ・2020ビジョンに興味を持ったとしても、基本的には本ファンドとは比較にならない超低コストのTOPIXインデックスファンドがある訳で、そちらをメインに投資しつつ、資産のごく一部を振り向けるスタンスで良いかと思います。

今現在であれば、信託報酬がわずか0.18%の、eMAXIS Slim 国内株式インデックス<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンドたわらノーロード TOPIXが選択肢にあげられます。



ザ・2020ビジョンの購入先

ザ・2020ビジョンをノーロードで購入できる証券会社は以下の通りです。ネット証券の SBI証券を使うと、ポイントプログラムの利用で、高い信託報酬を実質的に削減することができるので、ベストだと思います

コモンズ投信SBI証券楽天証券マネックス証券


 


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