投資信託とは何で、そしてどうしてそれを利用する価値があるのか?

まず、投資信託とは何か?

投資信託って、実に簡単です。初めての人でも全く難しくありません。

投資信託とは、多くの個人投資家などから集められたお金をまとめて、プロのファンドマネージャーに託し、ファンドマネージャーが株式や債券などの金融市場で運用して、得られた成果を投資家へ還元する、というものです。

個別の株式などを買うには、それ相応の分析能力だったり、いざという時のリスク回避能力などが高く問われますが、投資信託の利用は、そのような特殊な能力は必要になりません。下記はそれを簡単な図にしてみたものです(楽天証券から画像を拝借)。

たくさんの投資家から少しずつの資金を集め(販売会社が行う)、そのまとまったお金をファンドマネージャーが投資運用して(運用会社が行う)、利益を投資家へ戻すという流れになります。

ファンドマネージャーが自分の手で資産を売ったり買ったりする事は無くて、実際の売買は信託銀行が行います。これによって顧客の資産は分別管理されて、証券会社が潰れたとしても守られる仕組みになっています。

投資信託とは?


参考投資信託に関する分かりやすい動画を見て頂くと、より理解が深まります


 


なぜ、投資信託を利用するのか?

次項の、投資信託のメリットデメリットのページとも関連しますが、何と言っても投資先を分散できるのが一番大きいですね。何らかの投資先に対して1本に絞って集中投資をした場合、当たれば儲けも非常に大きいです。しかし、外れた時の損害も、非常に大きいです。

投資信託とリスクの回避


昨今は投資ブームで、株式投資や外貨FXなどに大金をつぎ込み、大きな利益をものにする人がいる一方で、大変なロスを抱えてしまっている人もいるのが事実です。

儲かっている人の話題ばかりがマスコミから伝わってきますが、実は損している人もかなりいて、証券会社によると、大きな声では言えませんが、投資家の8割くらいが実際には損しているとの事です。

何かに「決め打ち」して投資をするのがいかに難しいか、下の図をご覧ください。1998年から2009年にかけて、どの資産が利益を上げたのかを示したものです。毎年、儲かる資産と損する資産が「何の法則も無く」バラついていて、賭けを当てるのは不可能に近いです。

それに対して投資信託を利用するという事は、下の図のバランスと書いてある部分を狙いに行くのに等しいです。「1位とか2位とかのトップになる事はないけれども、ビリにも絶対にならない」という事でもあります。


(商品とはコモディティ商品、新興債券は新興国債券、先進債券は先進国債券の事です。スペースの都合で言葉を省略しています)

1998年 1999年 2000年 2001年 2002年 2003年
1位 先進国株
36%
新興国株
64%
新興債券
14%
海外リート
5%
商品
23%
新興国株
52%
2位 先進債券
15%
日本株
58%
海外リート
14%
日本債券
3%
先進債券
20%
海外リート
30%
3位 日本債券
1%
先進国株
27%
商品
12%
新興債券
1%
新興債券
13%
先進国株
27%
4位 バランス
▲4%
新興債券
24%
日本債券
2%
先進債券
▲1%
日本債券
3%
新興債券
26%
5位 日本株
▲8%
バランス
19%
先進債券
2%
新興国株
▲5%
バランス
1%
日本株
24%
6位 新興債券
▲12%
商品
7%
バランス
▲4%
バランス
▲6%
海外リート
1%
バランス
20%
7位 海外リート
▲16%
日本債券
5%
先進国株
▲23%
商品
▲16%
新興国株
▲8%
先進債券
15%
8位 商品
▲17%
先進債券
▲4%
日本株
▲26%
先進国株
▲19%
日本株
▲18%
商品
9%
9位 新興国株
▲28%
海外リート
▲12%
新興国株
▲32%
日本株
▲20%
先進国株
▲22%
日本債券
▲1%

2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年
1位 日本リート
27%
日本株
44%
海外リート
33%
新興国株
37%
日本債券
4%
新興国株
79%
2位 海外リート
27%
新興国株
30%
新興国株
29%
商品
21%
先進債券
▲10%
先進国株
39%
3位 新興国株
22%
商品
23%
日本リート
24%
先進国株
16%
新興債券
▲28%
商品
37%
4位 バランス
15%
バランス
13%
先進国株
16%
先進債券
11%
バランス
▲38%
新興債券
32%
5位 新興債券
12%
新興債券
11%
バランス
15%
バランス
7%
商品
▲38%
海外リート
29%
6位 商品
11%
日本リート
8%
商品
14%
新興債券
6%
日本株
▲42%
バランス
25%
7位 先進債券
10%
先進国株
6%
新興債券
10%
日本債券
3%
日本リート
▲52%
日本株
6%
8位 日本株
10%
海外リート
5%
先進債券
6%
日本リート
▲6%
先進国株
▲54%
先進債券
5%
9位 先進国株
10%
日本債券
5%
日本株
2%
日本株
▲12%
海外リート
▲58%
日本債券
1%
10位 日本債券
1%
先進債券
▲7%
日本債券
0%
海外リート
▲15%
新興国株
▲63%
日本リート
▲1%


いかがでしょうか。リターンの高い市場は毎年入れ替わっています。しかもかなり激しく入れ替わっています。これらに分散投資することで、リスクを最小限に抑え、確実な利益を上げることが出来るのが投資信託なのです。

トータルでは、世界経済は右肩上がりで成長するのが自然な流れです。どれかの資産に集中するのではなく、世界経済全体に投資するのが投資信託だ、と考えていただければ分かりやすいかと思います。

本項の冒頭の画像には、刺激的な文字が並んでいます。金融危機、リーマンショック、バブル崩壊、オイルクライシス、そしてブレグジットなどなど・・・。

投資信託を上手に活用すると、ああいったショックの時もかなり平静でいられます。 投資信託とは何かと問われたら、分散投資の究極の道具と答えても良いと思います。


●ちょっとコメント


2008年は、ほぼ全てのアセットクラスでマイナスとなっています。過去に無かった事で、その当時起きた事の凄さが分かります(この時が、リーマンショックでした)。経済評論家の勝間和代さんが、日本株を例にとって、次のように解説していました。

・国内株の過去の年平均リターンは4%、標準偏差は20%
・標準偏差20%とは、1年後にリターンが▲16%~プラス24%になる確率が約70%
・さらに、95%の確率で、年リターンが▲36%~プラス44%の範囲となる
・ところが今回の暴落は、07年末に比べ40%もマイナスとなった(10月8日時点)
・これは、確率的には2.5%しかあり得ないほどの大暴落であった。
・と言う事は、今回の暴落は、40年に1度のすさまじいものであると言う事


皆さんがうろたえるのは良く分かりますよね。我々だけでなく、20年来、機関投資家をしているプロ中のプロのであっても、体験したことの無い相場だったのです。それでも、もしも分散投資をしている人であれば、被害の度合いも、分散されて軽くなるのです。



投資信託のメリットとデメリット



 

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