ベトナム株ノーロードファンドはまやかし!

※当記事は2007年当時のものです。この件がその後どうなったのかは、本ページの最後に追記しておきます。


ベトナム株はここ1,2年で急上昇しました。それに乗り遅れるな!とばかりに、日本でも個人投資家がベトナム株に殺到しています。

大半の方は手数料が有料の(つまりノーロードでない)投資信託を通じて購入されています。行動力のある方は現地で証券口座を開設し、直接株を買い付けて運用しているようです。

しかし、この動きにつけ込むかのごとく、「ベトナム株ノーロードファンド」をうたう、投資ファンドがあります。それがグローバルリンクアドバイザースです。現在は金融商品取引法が施行され、グローバルリンクアドバイザースが募集したようなまやかしのベトナム株ノーロードファンドは売られてはいません。その意味で、金商法の施行はよかったと思います。

ちなみに今現在、ベトナム株ノーロードファンドは1本もありませんので、ご注意ください。



ベトナム株ノーロードファンド・グローバルリンクアドバイザーズの概要

若くして20代で中国株にほとんどの財産を投資して、今では億単位の資産を保有するに至った戸松信博氏が運営する匿名組合方式のファンドです。

・購入単位:5口50万円以上1口単位
信託報酬成功報酬で15%(税込み)
・募集金額上限:50億円
・今までに2本のベトナム株ノーロードファンドが売りに出されて、完売している。

ベトナム株ノーロードファンド・グローバルリンクアドバイザーズの評価

基本的にこのようなファンドに手を出すべきではありません(まあ現在は募集していないので、手を出せませんが)。

懸念①匿名組合を利用したファンドである

当サイトで指摘しているラブホテルファンドと、このベトナム株ノーロードファンドは基本的に同じです。投資先がラブホかベトナム株かの違いしかありません。

まず、匿名組合の詳細ついては用語集をご参照ください。当ファンドの最大の問題点は、この、匿名組合型ファンドである、と言う点です。

匿名組合は、組合員、つまり投資家の名前が表に出ず、さらに債務の責任も問われません。しかし、ファンドの営業者は投資家から募った資金を、自らの「財産」とすることが出来ます。そして、投資家はこの貴重な出資金の使途など、中身について影響力を行使する事ができません。

つまり、営業者はこの財産を好きなように運用し、利益を上げられる仕組みです

さらに、匿名組合型ファンドは、監督官庁がありません。通常の投資信託であれば金融庁が監督官庁となり、チェックが入りますが、匿名組合はそれが無いため、好き勝手に運用する事が可能となります。(金商法施行で改正された)

このため、匿名組合は過去、たびたび詐欺行為の温床となってきました。

懸念②代表の戸松氏の手腕に疑問が残る

世の中にたくさんあるアクティブファンドで、大幅に基準価額を上昇させる事が出来た理由の中で、最も大きいのが、「その時にたまたま相場全体が上昇したから」です。

もしもアクティブファンドの基準価額が大幅上昇したとしても、インデックスファンドも似たような値動きをしています。

代表の戸松氏は、サラリーマン時代に、ちょうど上昇局面を迎えた中国株に、給料やボーナスの大半をつぎ込み、行け行けドンドンで資産を増やしてきました。

冷静な方はここで、「このような投資スタイルは完全にイカレている」と気づくはずです。

「勝てば官軍」と言う言葉がありますが、億単位の資産を手にしてしまえば、彼のような人でも「カリスマ投資家」に変身してしまいます。そして日本人はそんな人にめっぽう弱い。

中国株で成功したからと言って、ベトナム株で成功するとは限りません。過去の実績が将来の成功を約束したものではないというのは、アクティブファンドの動きを、長期的に見れば明らかです。

懸念③どう転んでもグローバルリンクアドバイザーズは損しない

これは匿名組合型ファンドに共通していますが、彼らは絶対に損失を被りません。当然元本保証ではないので、運用がうまく行かなかった場合に、グローバルリンクアドバイザーズの責任は問えません。

しかし、もし利益が出たら、成功報酬として、15%もの利益を持っていかれます。儲けはきちんと(しかもたくさん)頂き、損失は保証しませんよ、と言うファンドです。

懸念④そもそもベトナム株ノーロードファンドという呼び名が紛らわしい

ノーロードと大きな事を言っていますが、後で利益の15%をガッポリ取られるのですから、ノーロード自体、全く意味を成していません。

管理手数料1.5%、助言手数料0.25%もかかりますので、仮に50億円の資金が集まれば8750万円のお金を得る事が出来ます。

これでは購入手数料3%強、信託報酬2%前後の、昨今の高額なアクティブファンドの方がよほどマシと言えます。

ベトナム株がノーロードで購入できる、と言う触れ込みは、人を寄せ付けるための巧妙な言い方です。

ちなみに先に記述したラブホテルファンドだって、ノーロードです。

グローバルリンクアドバイザーズの使い方

散々こき下ろした事を書いてますが、このようなファンド(たとえそれがマトモなファンドであろうとも)に、資金を集中してつぎ込むのはオススメできません。

資産を増やすために最も有効な方法は、現代ポートフォリオ理論からしても、「分散投資」以外ありえません。リスクを考えると、ベトナム株への資金投入は、余剰資金の中でも数%程度とした方が良いでしょう。

さて、グローバルリンクアドバイザーズですが、実際に投資をするよりも無料メールマガジンを読む程度であればそれなりに勉強にはなります。「こんな考え方もあるんだ」程度に、投資に対する自分のスタンスを再確認する事ができるからです。

もう少々突っ込んで話を聞いてみたい方は、有料のメールマガジンや、投資セミナー(有料)に足を運んでみるのも、悪くはないでしょう。

あくまでも、情報収集のスタンスで望むのが、ベトナム株ノーロードファンドを声高に叫ぶ戸松氏との上手な付き合い方でしょう。

ベトナム株ノーロードファンドのその後

管理人はこのファンドを買っているわけでもないから詳細は分かりませんが、2007年のベトナム株の株価指数と、その後の値動きを見れば、このファンドに投資した、勉強しない癖にお金だけは増やしたがる能天気なカモ投資家の末路が想像できますよね。

暴落してもベトナム株ノーロードファンドは5年間は解約できなかったそうですから、完璧にどうにもならない状況で完膚なきまでに叩きのめされたという感じでしょうね。

2007年のベトナム株の株価指数と、その後の爆下げ
(チャートはSBI証券で簡単に出すことができます)


このようなクダラナイ投資をすると、逃げ出すこともできなければ下げたところで自由に追加投資をして将来の株価上昇に備えることもできなくなります。

グローバルリンクアドバイザーズは、懲りずに今では中国株と日本株で煽り気味に投資を薦めていますから、今のような株高の時に浮ついて飛びついたりしないよう、どうぞ冷静に対処されることを望みたいですね。

多額のコストだけかかってリターンがヘボい投資をするくらいならば、当サイトおススメ・買う価値のある投資信託をセレクトしていただいて、低コストでリスクもできる限り低くして、自分の力でコントロール可能な投資をしましょう。


 

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