ウォーターファンドの評価・問題点
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ウォーターファンドの評価・問題点


 

いわゆる水資源に関連した株式に投資する「ウォーターファンド」が注目を集めています。野村證券の取り扱う「ワールドウォーターファンド」などは、人気が集まりすぎて一時期、新規募集を中止したほどです。

似通ったウォーターファンドも次々に販売されていますが、果たして問題点は無いのでしょうか? ちょっと考えて見たいと思います。


●現在販売されているウォーターファンド

純資産が小さくないものを挙げると、

・ワールド・ウォーター・ファンドA及びBコース(野村)
・アクア投資A及びBコース(野村)
・グローバルウォーターファンド (日興)
・グローバルエコ・ウォーターファンド 『愛称 : ブルーゴールド』 (三菱UFJ)

の4本があります。これ以外にも、水や太陽発電などを複合したファンドもありますが、ここでは除外します。


●ウォーターファンドの詳細比較

ファンドの概要は次の通りです。
(為替ヘッジ有りと無しの2つのコースのある野村のファンドは、純資産の大きいヘッジ無しのBコースを掲載しています)

比較項目 野村
ワールド
野村
アクア
日興 三菱UFJ
購入手数料
3.15%
3.15% 3.15% 3.15%
信託報酬 1.78% 1.68% 1.05% 1.78%
信託財産留保額 0.3% 0.3% 0% 0.3%
基準価額
17,213円
8,801円
8,083円
8,394円
純資産
59,201百万円
111,433
百万円
4,360百万円
53,592百万円
スターレーティング 5つ なし なし なし
決算 6月 3,9月 6月 7月
償還日
2014-04-10
2017-09-19
2017-06-15
2014-07-22

各ファンドの分類ごとの参考指標(ベンチマークとは限らず)との比較は以下の通りです。緑色が参考指標、オレンジがファンドの基準価額です。

・ワールド・ウォーターBコース(野村)
・アクア投資Bコース(野村)
・グローバルウォーターファンド (日興)
・グローバルエコウォーター(三菱)

ざっと見てみるとお分かりの通り、野村のワールドウォーターファンド以外の新規設定ファンドは皆、かなりの苦戦を強いられているのが分かります。

上の表では分かりませんが、先行して設定された(04年3月)ワールド・ウォーター・ファンドA及びBコース(野村)は、06年末まで一本調子であがり続け、設定来の騰落率は約70%にもなります。(下記も参照のこと)

基準価額・純資産履歴

それでも昨年(07年)は、年初に比べて1割ほど下がっています。


●ウォーターファンドの問題点

上記のグラフを見ていただき、さらに下記の別のページも参考にしていただくと問題点が分かってきます。

(⇒参考:テーマ型投信はやめといた方が無難

問題点は次の通りです。

@:ファンドが設定された時はブームの頂点が近い


投資信託の設計者は、常にどうしたら売れるかを考えています。特定の業種の株式の伸びが著しいと気づいたならば、そこからファンドを設計する事になります。

とすると、ファンドの設計が終わり、実際に販売が開始される時点では既にファンドの中身である投資先の株式が、相当の高値圏にまで上昇している可能性があります。

ですが、この時点ではそれら特定の業種(ここでは水関連)が有望らしいとの情報が個人投資家などに知れ渡って、まさに旬の時期を迎えていますので、ファンドが売り出された瞬間、ワッと人が群れる事になります。

しかしながら、既に高値圏にありますから、儲かる時期はそんなに長続きしません。

特に、野村のウォーターファンドを真似て売り出された後発組は、高値から下落に転じた時点で販売開始ですから、非常に不利な条件です。

その意味で、野村のウォーターファンドは目の付け所が良かったと思います。が、これで成功を収めたため、あわよくばもう一儲けしてやろうと言う魂胆なのか、どこがどう違うのかあまり良く分からない二番目のファンド、アクア投資なるものを販売しています。

販売後、一瞬にして200億円もの資金を集めるあたり、さすが野村だなと思わせますが、基準価額を見ると分かる通り、カモにされたのは完全に投資家でした。(野村證券は高額の手数料と信託報酬を手にしてますので、野村が一人、オイシイ)

A償還日が設定されている

本来投資信託は20年、30年と保有して複利の効果を最大限享受するのが理にかなっています。

が、ウォーターファンドは約10年前後で償還される予定です(延長される可能性もありますが)。という事は、ファンドを作った側も、ウォーターファンドのようなテーマ型投信は長続きしない、と考えているのではないかとかんぐってしまいます。

事実、テーマ型投信は過去の実績から見てもブームが去るとかなり下落しますので、私たち個人投資家も恐くて長期保有など出来ません。

となると、長期保有する事でコストを低減していくのが筋の、投資信託の高額の手数料や信託報酬(ウォーターファンドの、ですが)を、短期売買でモロに負担する事になります。

これは、どう見ても買い手側に不都合であり、損する事になります。


各ウォーターファンドのリンク先

それぞれのウォーターファンドは、下記証券会社のホームページで、商品設計書や目論見書などを良くご覧になり、本当に購入すべきか、じっくり考えてみてください。

将来の各種資源の不足の見通しなどを考えると、必ずしも切り捨てるべきではないのかもしれません。

しかし、これらファンドに資金を集中されるのはあまりにリスクが高いです。全体のポートフォリオの数%程度を振り分けるのであれば、分散効果も働き、有効かもしれません。

ワールド・ウォーター・ファンドA及びBコース(野村)
アクア投資A及びBコース(野村)
      ⇒野村證券でのみ、発売しています

グローバルウォーターファンド (日興)
      ⇒ジョインベスト証券及びネットウィング証券のみ手数料2.1%

グローバルエコ・ウォーターファンド 『愛称 : ブルーゴールド』 (三菱UFJ)
      ⇒楽天証券のみ、手数料1.05%または2.1%でも購入できます。
 
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