結い2101(鎌倉投信)・・・リスク許容度の低い向けの日本株ファンド

結い2101は、投資家の長期的な資産形成と社会の持続的発展に貢献するために、日本株式を中心に、社会との調和の上に発展する企業の株式に分散投資し、リスクの低減とリターンの向上を目指した運用を行う日本株式アクティブファンドです。

上場株式だけではなく、非上場企業の社債にも投資しています。

結い2101 「人」、「共生」、「匠」


社会との調和の上に発展する「いい会社」の株式に投資することを目的としています。

鎌倉投信が考えるいい会社とは、『 人 』(人財を活かせる企業)、『共生』(循環型社会を創る企業)、『 』(日本の匠な技術・優れた企業文化を持ち、また感動的なサービスを提供する企業)に属する会社との事。

・・・・なんだか山崎元氏の言う「宗教的なファンド」の薫りがしてきますね 。

TOPIX参考指数としていますが、アクティブファンドとして肝心のリターンは参考指数(しかも配当落ち指数)に過去1年、過去3年とも負けています。リターンよりもリスクを減らすことが命題のようですので、何とも評価しにくいです・・・。

(2016年7月31日更新)


 


結い2101の基本的情報

・購入単位:1万円以上1円単位
信託報酬年率1.00%(税抜)
信託財産留保額:なし
・決算:年1回(7月19日)。2013年7月19日に初の分配金500円を出しました。2014年7月の分配金は0円です。
・資産配分比率: 日本株式(49社)63.9%、未上場債券(2社)3.0%、キャッシュ33.1% (2015年3月末日時点)

債券3.0%は、未上場社債2銘柄(トビムシ+日本環境設計)分です。
みらい教育研究所の未上場社債にも投資していましたが潰れたため全損処理されています。

結い2101 組入構成比率


以下は、組入上位10銘柄の構成比率です。

結い2101 組入上位10銘柄の構成比率


・償還日:無期限
・運用: 鎌倉投信株式会社
・為替ヘッジ:なし(投資対象に為替リスクはありません)


結い2101、管理人の感想と評価

リスク(値動き)を年10%に抑え、約4%のリターンを出す特殊な運用

なんといっても運用哲学、理念が独特で、鎌倉投信がいい会社と考える企業に投資することで、投資家の長期的な資産形成と社会の持続的発展に貢献することを目的としています。

 


個人的には投資家の長期的な資産形成は低コストのインデックスファンドで十分だと思いますし、社会の持続的な発展は個々人がそれぞれ素晴らしいと思う企業の株を買ったり製品やサービスを買ったりすれば達成可能だと思います。

そのため、わざわざ1%少々のコストをかけて、ベンチマークすら無くて勝っているのか負けているのか良く分からないような投資信託を買う必要性は、あまりない思います。

それでも鎌倉投信の理念に共鳴するのであれば、「資産運用で収益を最大化するという目的からは軌道を外れても良い」というという価値観の下、日本株式クラスとして投資資金の一部を投入するのも好き好きだと思います

1%もの信託報酬を支払うのであれば、下記のようにひふみ投信のほうが倍程度もリターンが良いですし、TOPIX(配当込み)とほぼ同程度の運用成績で良いとするならば、コストが半分以下のSMT TOPIXインデックスオープンを購入するのが合理的です。




ちなみに不思議な事に、結い2101セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドの運用成績も、ほとんど同一です。理由は分かりませんが・(笑)。

運用説明会での説明では、リスク(値動き)を年10%に抑え、約4%のリターンを出すことが運用目的と語られており、そのためのきめ細かなリスクマネジメントも行われています。

リスクを抑えるため、現金比率も高めに設定しており、キャッシュ比率は33.1%もあります。それによって、上記のグラフにあるように、TOPIXに比べると、かなり値動きがマイルドなのが分かります。

(マイルドもなにも、現金比率がこんなに高かったら、誰が運用してもマイルドになるとは思います。その33.1%のただの現金分にも信託報酬が1%もかかることは、覚えておいた方が良いでしょう)

なお、東証一部上場銘柄全体の値動きを表すTOPIX(東証株価指数)と「相関が少ない」運用を心掛けており、TOPIX構成銘柄(=東証一部上昇企業)を組み入れの半分以下に抑えているのも大きな特徴です。

そのため、SMT TOPIXインデックス・オープン日本株式インデックスeなどのTOPIXインデックスファンドと併用することで、分散効果も期待できるとの事ですが、下記のように過去3年の運用成績だけ見ると、やはりインデックスファンドに勝つのは本当に難しいものだなと思わざるを得ません。(それに勝つのが運用目標ではありませんが)

結い2101とSMT TOPIXインデックス・オープンの過去3年のリターン比較


リスクを抑えてリターンを狙うのであれば、先進国債券で十分

(この項、2016年7月31日追記)

ところで、「いい企業」に投資をするという事を抜きにして、純粋にリスクを抑えてリターンをそこそこ狙うとしたら、為替ヘッジ付きの先進国債券で良いのではないかと思い、念のためリターンを比べてみました。

その結果が、これです。SMT グローバル債券インデックス・オープン(為替ヘッジあり)と比較しました(比較期間は約2年半)。株式ファンドが債券ファンドより成績が悪いのは衝撃的ですが、TOPIXはもっと下がっているので、結い2101の特徴が出ているとは言えます。




もっと長期で比べてみたいところですが、為替ヘッジ付きのファンドが無かったので、ヘッジが付いていないSMT グローバル債券インデックスオープンと、5年間で比較してみました。




結果、標準偏差ではほとんど同一の数値、リターンも結い2101のほうが僅かに良いものの、SMTインデックスファンドの方がコストが半分なので、それで十分じゃないかという結果になりました。何度見ても、結い2101は不思議なファンドです。


未上場債券に投資するのは違和感あり

さて本ファンドは、3.0%は未上場債券2銘柄(トビムシと日本環境設計)に投資を行っています。長期投資として満期まで保有するつもりとはいえ、どのように基準価額を出しているのか説明が欲しいところです。

(未上場会社の債券なので流動性はほぼゼロ、時価を算出するのが極めて難しいはずです。購入時と同じ時価で基準価額を算出している場合は実態とかい離していることになります。)

実際、未上場の「みらい教育研究所」にも社債という形で投資していましたが、潰れたために2015年4月にみらい教育研究所の社債評価額をゼロ(全損)として処理することになりました。

未上場の会社の経営状況を判断するのは外部からはわかりにくく、投資対象とするのはこのように難しい面があります。

といいますか、鎌倉投信はごく普通のアクティブファンドであるわけで、そこが「エンジェル」のような立ち振る舞いをするのには、非常に違和感を感じます。ファンドとしては、最も「やってはいけない事をやってしまった」というケースだと思うのですが・・・。

ま、色々と注文を付けてはいますが、弱肉強食の資産運用業界において1%の信託報酬でゼロから、当面の赤字覚悟で会社を立ち上げてチャレンジし続ける姿勢は、(資産運用とは別の次元の話ですが)、それはそれで凄い事だと思います。

起業家を応援するという意味も込めるのであれば、買いたい人は買っても良いファンドではないでしょうか?

株の短期売買がはびこって投機的な投資をする人が多くなる中で、ひたすら長期投資を追及する姿を世の中に示しているという意味では、応援するに値すると言えるでしょう。


結い2101の購入先

結い2101は、鎌倉投信にてノーロードで購入できます。





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