チャイナ・グッドカンパニーの評価・解説

チャイナ・グッドカンパニーは、本来機関投資家しか投資できない中国A株を主な投資対象とするする、アクティブファンドです。

しかしながら信託報酬が年1.8%(税抜)と猛烈に高く、さらにはアクティブファンドにも関わらずベンチマークも設定されておらず、大きな問題点を抱える投資信託です。

インデックス投資の始め方(ステップ③の部分)でも記述した通り、信託報酬は高ければ高いほどあなたの利益を蝕みます。コストが高いからと言って運用成績が良くなるという法則は全く無いため、くれぐれもこのような高コスト投資信託を選ばないようにしましょう。

(2015年6月17日)



チャイナ・グッドカンパニーの基本的情報

・購入単位:1万円以上
信託報酬年率1.80%(税抜)
信託財産留保額:0.3%
・決算:年1回(3月15日)

・資産配分比率: 中国A株SRIマザーファンドは38銘柄、中国株(除くA株)SRIマザーファンドは24銘柄に投資、2015年3月16日時点)。2つのマザーファンドへの投資比率は以下の通りです。

チャイナ・グッドカンパニーの投資先比率


・償還日: 2020年3月16日
・運用: 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社
・為替ヘッジ:なし

 

チャイナ・グッドカンパニー・管理人の感想や評価は?

冒頭での書いたとおり、信託報酬が1.8%と見た瞬間、ただちに検討の対象から外すべき投資信託です。この投資信託を、設立時の2010年から償還日の2020年まで10年間保有してしまったら、2割ものコストを金融機関に持っていかれます。

当然、この2割を大きく上回るリターンが無いと、購入者は利益を上げられません。仮にこれで投資結果が元本を割ったりなんかしたら、まさに泣きっ面に蜂とはこのことです。

信託報酬以外の実質コストまで入れると、運用報告書に素直に書いてあったので転載しますけれども、年率2.379%にもなります(こちらは税込み)。とてつもない高コストです。

チャイナ・グッドカンパニーの実質コスト


幸いなことに、いまのところ基準価額はここ最近にしてようやく(ぶっ飛んで)回復して、設定来で2.2倍の水準に達しています。投資した人は、さぞ喜んでいることでしょう。

チャイナ・グッドカンパニーの基準価額と純資産総額の推移


しかし、本来ならば信託報酬が安かったならば、その差額分がこのリターンに上乗せされているはずです。その分を、取り損ねていると考えて良いでしょう。

また、基準価額が上昇したと言っても、運用目標となるベンチマークが存在しないのです。その上昇が妥当なものか、どうやって判断すればよいのでしょうか?

ところで運用報告書を見てみると、下記のような図が掲げられています。いかにも「当ファンド」の運用は問題ありませんよ、という風に見えますね。

チャイナ・グッドカンパニーと代表的な資産クラスとの騰落率の比較


ですがチャイナ・グッドカンパニーは、機関投資家しか投資できない中国A株市場を主たる投資対象とし、さらにはその中から「社会的責任」への取り組みが評価できると判断した、わずか60銘柄余りに集中投資をしているわけです。

(中国企業に、社会的責任への取り組みが評価できる企業なんてがあるのか、という疑問は、ここでは無関係な話題なので、コメントを差し控えさせていただきます)

という事は、中国に集中投資するのであれば新興国株式の平均より上回っていなくてはいけませんし、さらには他の中国株ファンドよりも運用成績が良好でなければ、わざわざチャイナ・グッドカンパニーなどに超高コストをかけてまで投資する意味は無いという事になります。



チャイナ・グッドカンパニーと、新興国向けインデックスファンドとの比較

チャイナ・グッドカンパニーと新興国向けインデックスファンドとの比較


おめでとうございます! 中国に特化して投資した甲斐があったというものですね!! チャイナ・グッドカンパニーをセレクトした、あなたの選択眼が凄かったという事でしょう。

比較したのはSMT新興国株式インデックスです。2014年後半まではこちらのほうがリターンが良かったのですが、2014年後半からの中国株の猛烈な上昇で、一気に差が付きました。



チャイナ・グッドカンパニーと、中国向けインデックスファンド等との比較

チャイナ・グッドカンパニーとインデックスファンドとの比較


低コストの香港ハンセン指数ファンド(信託報酬0.78%)だけでなく、チャイナ・グッドカンパニーと同様、中国A株に投資する猛烈に高コストのHSBC チャイナ オープン(信託報酬0.8%)とも比べています。

ケシカラヌことに、中国が2014年11月に、市場がサプライズと受け取る予想外の利下げをして以降、中国A株が猛烈に上昇しているのを受けて、過去一貫してMSCI中国指数などに負けていたアクティブファンドのほうが、リターンが良くなってしまっています。

あー!良かったですね!あなたにはどの投資信託が今後、素晴らしいリターンをたたき出すのか、事前に分かっていたという事で!!

(注:チャイナ・グッドカンパニーを他と比べていますが、ベンチマークが無いので、無理矢理比較しています。ご了承ください。)



集中投資と、分散投資の違いが分かる好例

ほとんどのケースで、アクティブファンドの運用成績は、市場の平均値に負けます。(具体的には、こちらのコンテンツをじっくりお読みください

チャイナ・グッドカンパニーやHSBCチャイナオープンなどはベンチマークが無いので、市場の平均に負けているのかどうかをチェックする術が有りませんが、それでも香港ハンセン指数ファンドやMSCI中国指数などと比べると、一貫して負け続けているのが分かります。

チャイナ・グッドカンパニーがここ半年で急騰して、市場平均を上回ったから良いものの、もしも中国が予想外の利下げをしなかったら、どうなっていたでしょうか。というか、ファンドマネージャーは、中国の利下げなどをあらかじめ見通すことはできるのでしょうか?

そんな事はできません。それができるのだとしたら、「神」です。チャイナ・グッドカンパニーのファンドマネージャーも、HSBCチャイナオープンのファンドマネージャーも、神様だってことになります。(そんなに神様は多いのか?)

つまり、今回チャイナ・グッドカンパニーの運用成績が急上昇したのは、たまたまの偶然だったかもしれないのです。だとしたら、チャイナ・グッドカンパニーを購入するというという投資行為は、丁半博打のギャンブルに近い行動になる可能性があります。

あなたがもし、チャイナ・グッドカンパニーのファンドマネージャーの実力を普段からよく熟知していて、しかも中国A株の動向を知っている中国共産党の幹部が知り合いにいるという事であれば、この投資信託を全力で購入しても良いかもしれません。

そういう人が、多いからなんでしょうか? ここ最近、チャイナ・グッドカンパニーを買い付ける人が急増している理由は。・・・まさか「お、基準価額がぶっ飛んで上がっている!これはスゲー!!」などといった薄弱な理由で、買っているわけではないですよね??

楽天証券における、チャイナ・グッドカンパニーの買い付けランキング


冗談はさておき、今回の事例は、集中投資と分散投資の違いが分かる、良い例だと思います。集中投資は、「当たれば」大きいのです。(が、普段はなかなか当たらない。当たらないまま、終わってしまう事も多々あります)

投資信託を購入する投資家は、事前に何が当たるのかを予測することは不可能です。ごくまれに、今回のようにラッキーなケースが発生すると思ってください。

したがって本来は、信託報酬が1%を大きく超過して、なおかつベンチマークが無いという時点で、チャイナ・グッドカンパニーなどは選択の対象外です。

どうしても中国A株への投資も入れておきたいという場合は、基本的には新興国に広く分散投資できる低コストインデックスファンドを投資のコアとしながらも、ごく一部の資金を投入するにとどめるべきでしょう。

偶然にその投資が「当たった」場合に、あなたのアセットアロケーション全体の運用成績が、市場平均よりもチョコっと上回る事を「楽しみ」程度に嗜(たしな)むのが、この投資信託との(ギリギリ)賢い付き合い方と言えましょう。



まてよ? 中国A株のETFと比べてみるとどうなんだ??

今回、非上場の投資信託と色々比較してみましたが、そういえば待てよ、中国A株ならば、国内上場のETFが有るじゃないか!と、急に思い出しました。

上場インデックスファンド中国A株(愛称:パンダ)CSI300 (証券コード1322)です。東証に上場している投資信託で、これを買う事で、だれでも気軽に中国A株に投資できるようになりました。コストも、チャイナ・グッドカンパニーと違って、0.95%とかなり低いです




このパンダ、チャイナ・グッドカンパニーにとどめを刺すことができるのではないかと思って、リターンの比較を行ってみた結果がこちら。

チャイナ・グッドカンパニーと、上場インデックスファンド中国A株との基準価額の比較


よくやった!パンダ!! 上場インデックスファンド中国A株(愛称:パンダ)CSI300 なぞ、ベンチマークとのかい離は大きいし、ETFにしてはコストも高いし、こんなもんなかなか使い道無いぞと思っておりましたが、まさかこんなところで存在価値が出るとは!!

それにしても、ETFは凄いです。ETFを作りまくると、日本で売られている高コストの投資信託は、ほぼ全く不要になると思いますね。



チャイナ・グッドカンパニーの購入先

チャイナ・グッドカンパニーは通常、購入手数料が3.5%(税抜き)かかります。ノーロードで購入できるのは、下記の通りとなります。ただでさえ信託報酬が猛烈に高いので、購入手数料を無料にするのは、「絶対」です。

SBI証券楽天証券


なお、ETFのパンダを購入する場合の売買手数料についてもSBI証券が最低レベルの安さです。証券口座選びに迷ったら、管理人神推しの証券口座のページも参考にしてください。


 

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