ダブル・ブレイン・・・三井住友銀行が売りまくり、現状の成績は良好

ダブル・ブレインは、2018年11月9日の設定以降、三井住友銀行のみで販売されている投資信託です。野村アセットマネジメントが運用して、三井住友銀行だけが販売するといった商品だからか、銀行側は必死こいて売りまくっています。

2019年4月度の三井住友銀行の投資信託販売ランキングにおいても、1位となっています。購入時に手数料を3%も取られ、年間の信託報酬も税込みで2%もかかる超高コスト投資信託なのに、メガバンクが売ろうと思ったら、いとも簡単に売れてしまうのですね。

ダブル・ブレイン


商品の内容としては、全世界の株と債券に投資しながらも、ロングだけでなくショート取引を行ったり、あるいは為替取引なども行うタイプの、複雑な投資戦略を持つ商品です。

運用後、半年での成績は良好だと判断できますが、数年単位のスパンで、シンプルで低コストのバランスファンドなどを凌駕するような成績が出せるものなのかどうか、定期的に確認しておいた方が良いと思えます。

なお、本ページの記載事項について、2019年7月22日に、「ファンド関係者」なる名前で「いくつか誤解されている部分がありましたので、削除もしくは修正をお願い致します。」との連絡が入っています。

本当に関係者なのか知る由もありませんが、いちおう、修正部分が分かるように記載を変更しています。このファンドを買いたいと思った人は、三井住友銀行の窓口の人に、その真偽を聞いてみる事をお勧めします。


(2019年7月30日追加)・・・本ページの情報の更新を希望される方は、Q&Aページより管理人までお知らせください。すぐに対応したいと思います。



 


ダブル・ブレインの基本情報

このファンドの基本的な情報

手数料と信託報酬で、5%以上ものコストがかかるのは、猛烈に高コストです。10年保有したら、元本の20%以上をコストで持っていかれます。投資家にとって、非常に不利な状況で運用しなくてはなりません。典型的に、金融機関を喜ばすファンドと言えます。

購入手数料 3.0%(ノーロード投資信託ではありません)
信託報酬 年率1.93%程度(税抜)
信託財産留保額 なし
運用期間 2028年11月22日まで(2018年11月9日設定)
ファンド運用方式 ファンドオブファンズ形式
決算 11月22日
運用会社 野村アセットマネジメント株式会社
販売 三井住友銀行



ダブル・ブレインに対する管理人の感想と評価

複雑な投資戦略に身をゆだねる事になる投資信託

ダブル・ブレインに投資しようと思った場合は、まず真っ先に、複雑な投資戦略を理解する事が必要になります。

この投資信託は、トレンド戦略(ダイバーシファイド戦略)とリスクコントロール戦略(ターゲットリスク戦略)の2つの戦略を組み合わせているところがポイントです。それらはおおよそ20%:80%の割合で運用され、2019年3月29日時点では、以下のような投資比率です。

2つの戦略を有した投資信託なので、「ダブル・ブレイン」と名付けられています。

ダブル・ブレインの各戦略の投資比率


次の項で過去のシミュレーションを掲載しますが、そこでも2:8の割合でバックデータを取っています。今後も基本的にはこれに近い割合を基本としながら、相場の急変時に比率を変えてくるのかもしれません

※ファンド関係者と名乗る人からの注釈

このファンドはリスクベースで各戦略に対して固定配分しますので、相場の急変時に比率を変えることはありません。当該部分に関しては貴殿の主観的な憶測に基づくものです。


以下、トレンド戦略(ダイバーシファイド戦略)とリスクコントロール戦略(ターゲットリスク戦略)の2つの戦略のポートフォリオを掲載しておきます。


●トレンド戦略(ダイバーシファイド戦略)

この戦略は、株価の急騰時や暴落時など、相場にトレンドが出たタイミングに強みを発揮します。相場の8割ほどはもみ合い相場(レンジ相場)だと言われていますので、そのタイミングではもう1つのリスクコントロール戦略(ターゲットリスク戦略)がメインになるのでしょう。

ダブル・ブレインのダイバーシファイド戦略の資産内容


この戦略では、一般の投資信託がロング(買い持ち)しか行わないのに対して、ショートも積極的に行う点がポイントです。故に、絶対収益追求型ファンドとも称されます。いわゆる、ヘッジファンドでもあります。

この戦略を用いると、リーマンショックのような大暴落であっても、利益に変える事が出来ます。あるいは、損失を大幅に減らす事が出来ます。


●リスクコントロール戦略(ターゲットリスク戦略)

通常のレンジ相場において強みを発揮します。この戦略においてはショートは行わず、ロングだけになりますが、相場が急変する事を察知するとリスクの大きい株式への投資比率を大幅に落とし、キャッシュポジションを高める事でリスクを減らす動きをします。

ダブル・ブレインのターゲットリスク戦略の資産内容


基本的にこちらの戦略に対しての投資比率が8割前後となり、メインの投資戦略になります。ショートを行ったり機動的に資産配分を変更したり、いかにも簡単に出来そうに感じるかもしれませんが、それらは思ったよりも難しい作業になります。

果たしてそれら2つの投資戦略を融合させるとどのようなリターンとなるのか、次の項で、過去のデータを掲載しますので、チェックしてみましょう。


 


こんなに良すぎるバックデータは信用できるのか?

上記までに、トレンド戦略(ダイバーシファイド戦略)でロングだけではなくてショートまで行って暴落さえも利益にしたり、あるいはとリスクコントロール戦略(ターゲットリスク戦略)で機動的に資産配分比率を変更したりする投資信託であると説明しました。

そしてその2つの戦略への投資比率さえも変更を行って、よりリターンを高めようという魂胆です。果たしてこのような戦略が有効に機能するのでしょうか。

※ファンド関係者と名乗る人からの注釈

当該バックデータは各戦略に対して固定配分でシミュレーションされているものです。また、「2つの戦略への投信比率さえも変更行って」や「魂胆」などのネガティブな表現を使って、不当に当投資信託を貶める表現になっているという印象を受けます。


以下、ダブル・ブレインを1996年から22年間運用したと仮定したデータが販売用資料に大々的に掲載されていましたので、ご覧下さい。ご覧のように、この投資戦略を取ると、全世界をカバーする株と債券への投資に比べて、圧倒的なリターンを得られる事になったようです。

ダブル・ブレインの過去の運用成績


上記のように赤枠のダブル・ブレインは、世界株式指数であるMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(ドルベース、配当込み)や、世界の債券指数であるFTSE世界国債インデックス(ドルベース)に比べて、圧倒的な高パフォーマンス低リスクとなっています。

しかし、こんなにも良く出来たデータを信用して良いものなのでしょうか? 今までも、証券会社が出してくるバックデータは全く信用ならないものばかりであったため(下記の投資信託など)、当サイト管理人としては、全く信用できません。

GSグローバル・ビッグデータ投資戦略(愛称:AIブレイン)
日興レジェンド・イーグル・ファンド


もしも上記のデータ通りの運用成績を上げられるとなると、世界中の人たちがとんでもない大金持ちになる訳で、世界中から資金が殺到してパンクする事になります。

もちろんパンクなどせず、世界の富裕層などではなく、お金が無くて汲々としているあなたのようなところに話しが行く訳ですから、普通はそんな美味しい話しが一般庶民のところに無条件で来るはずもなく、そういう「常識」から照らし合わせても、上記のようなバックデータは「どうも信用ならないぞ」と直感が働く訳ですね。


(もしもそのような直感が働かず、無条件に「凄いファンドだ」と感心したりするのであれば、投資よりも先にファイナンシャルリテラシーを磨く事を強くお勧めします。)

※ファンド関係者と名乗る人からの注釈

バックデータの後半の部分に関して、「このような好成績だと世界中の人が大金持ちになる」⇒「パンクすることになる」⇒「だから存在しない」といった推察を行っているように見受けられますが、世の中のヘッジファンドの成績を見れば、ありえない数値ではなく、普通にあるレベルのパフォーマンスの水準だと認識しております。あたかも「ありえない数字であり、シミュレーションを作為的に操作して作っている」と解釈できる表現に関して削除もしくは修正をお願いします。

その後段で「世界の富裕層などではなく、お金が無くて汲々としているあなたのようなところに話しが行く訳ですから、普通はそんな美味しい話しが一般庶民のところに無条件で来るはずもなく、そういう「常識」から照らし合わせても、上記のようなバックデータは「どうも信用ならないぞ」と直感が働く訳ですね。」と記載されておりますが、当該運用は流動性が高い先物運用でロング・オンリー運用である「ターゲットリスク戦略」が運用の主戦略であり、運用上限金額が非常に高い運用となっております。既に世界の富裕層だけでなく、世界中の政府系投資機関や保険会社からも受託して、その上で日本の投資家からの資金も募集しているという背景ですので、上記の記載は適切ではないと認識しております。削除もしくは修正をお願い致します。



運用成績を今後チェックして、本当に優れているのか判断すべき

それでは実際に、MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み)と、FTSE世界国債インデックス(除く日本)をベンチマークとするインデックスファンド、<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国債券インデックスファンド(信託報酬0.17%)と比較します。

(本来はFTSE世界国債インデックスは日本も含めるべきなのでしょうが、それをベンチマークとするファンドが無いので、ここでは日本を除くとしています。)

また、世界各国の時価総額に応じて投資比率が決められており、株と債券に半々の割合で投資する極めて自然体のバランスファンド、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドとの比較も興味深いと思いましたので、それも含めておきます。

ダブル・ブレインの運用成績


ダブル・ブレインの運用開始から現在までの、半年経過した時点でのリターン比較は、ダブル・ブレインが大きく勝利している状況です。

赤枠の年末年始の株価の急落局面において、ダブル・ブレインのリスクコントロール戦略が功を奏したのか、驚く事にほぼマイナスを発生させなかったようです。

ただ、株価の急回復の局面以降で見てみると、MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスの方が良好な成績のようです。要は、起点をどこにするかによってだいぶ異なる結果になりそうではあります。

1年以上のスパンでリターンを追いかけて、ダブル・ブレインが本当に低リスク高リターンな投資信託なのか、きちんとチェックしたいところです。

そもそも、いくら「良好なバックデータ」など提示されたところで、ベンチマークも参考指数も無いようでは、投資家はファンドの運用が上手く行っているのかいないのかの計測もできず、アクティブファンドとして欠陥であると言わざるを得ません。

このファンドを運用している内部の関係者は、ご自身の給料の査定が必要ですから、運用の出来不出来を何らかの数値で管理している筈です。そういった目標数値が分からないようなアクティブファンドは、買ってはならないというのが当サイトのスタンスです。

購入手数料3%と、税込みで2%にもなる超高コストがリターンを長期的に削ることにならないのかどうか、バックデータに惑わされず、しっかりと確認してからでの投資でも遅くはありません。


 


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