イーストスプリング・インド株式オープン・・・2つのタイプとも様子見

新興国に投資するタイプの投資信託は、潜在的な成長性を全面に出して説明しやすいので、金融機関にとっては売りやすい商品ではないでしょうか。イーストスプリング・インド株式オープンも、それと同様な状況かもしれません。




本ファンドには、2004年9月30日に運用が始まったイーストスプリング・インド株式オープンと、その成功に気を良くして設定されたと思われるイーストスプリング・インド株式オープン(資産成長型)の2つのタイプが有ります。その両方を、評価してみます。

(2019年1月14日)



 


イーストスプリング・インド株式オープンの基本情報

このファンドの基本的な情報

購入手数料3.5%(ノーロード投資信託ではありません)
信託報酬年率1.827%(税抜き)
信託財産留保額:0.3%
運用期間:無期限(設定日:2004年9月30日)
決算:年1回(毎年9月30日)
運用会社:イーストスプリング・インベストメンツ株式会社
販売:フィデリティ証券(2%)、楽天証券SBI証券(3%)など


このファンドの運用方式

イーストスプリング・インベストメンツ・ インディア・エクイティ・オープン・リミテッド (モーリシャス籍外国投資法人/米ドル建て)を主たる投資対象ファンドとしています。

それを含む、以下の2つのファンドにファンドオブファンズ形式で運用します。この形式なので、信託報酬が二重にかかり、上記のように高コストになっています。

イーストスプリング・インド株式オープンのファンド運用方式



イーストスプリング・インド株式オープンに対する管理人の感想と評価

この投資信託の特徴は、「コストが高い」ことのみ一点である!!

イーストスプリング・インド株式オープンは、ベンチマークのMSCIインド指数を上回る運用成績を目指すアクティブファンドです。投資対象はインドの株式です。コストが超絶に高く、毎年2%近い信託報酬を要求する訳ですから、運用パフォーマンスが良い事が大前提です。

(厳密には、投資対象ファンドのベンチマークがMSCIインド指数なのであり、本ファンドとしてはベンチマークも参考指数も設定されていません。)

非常にけしからぬ事に、運用報告書にも月報にも、ベンチマークと基準価額との対比グラフが掲載されていないので、当方でそれをチェックしてみた結果が、以下となります。

イーストスプリング・インド株式オープンとMSCIインド指数とのリターン比較


アクティブ運用ではなくて、インデックスファンドと宣言した方が良いくらいの状況です。これで2%の信託報酬を要求する図太さには、驚きを隠せません。

再投資で資産を雪だるま式に増やしたいとしても、下記のように過剰な分配金も出すのですから、(これは基準価額を高くしないためにやっているのだと思います)、利用価値を見出せませんね。

イーストスプリング・インド株式オープンの分配金


純資産総額が860億円も集まっていますが、どのような根拠の元に当ファンドを選んだのか、購入者(投資家)に聞いてみたいものです。

なお、本ファンドの代替品は、一般の投資信託には有りません。買うとしたら、上場投資信託(ETF)のNEXT FUNDSインド株式指数上場投信を買うと良いでしょう。若干、ベンチマークは異なるのですが、ほとんど同一の値動きとなっています。

イーストスプリング・インド株式オープンと代替えとなるETFとのリターン比較


イーストスプリング・インド株式オープン(資産成長型)も新規に設定

ところで、平凡な運用成績なのに、イーストスプリング・インド株式オープンにたくさんの資金が集まったのに気を良くしてか、2018年3月20日に、イーストスプリング・インド株式オープン(資産成長型)なる新規ファンドも設定されています。

「資産成長型とは何ぞや?」と思い、従来型と資産成長型の両方の目論見書を読み込んでみましたが、何と、「完全に」と表現して良いほど同一であり、何がどう違うのか、全く分かりませんでした。

信託報酬や購入手数料なども同一であり、ファンドオブファンズ形式の投資対象ファンドも同一です。従って、ポートフォリオも以下の通り同一です。こういう点も、アクティブファンドがお客をバカにしているように取れる、大きな問題点だと思います。

イーストスプリング・インド株式オープンのポートフォリオ


イーストスプリング・インド株式オープン(資産成長型)のポートフォリオ


ただし、資産成長型の運用開始からのリターンの推移を見てみると、従来型よりもわずかにリターンが良くなっています。

イーストスプリング・インド株式オープンと資産成長型とのリターン比較


理由は分かりませんので、投資は様子見といったところでしょうか。最低でも2,3年程度置いて、きちんと運用報告書をチェックしてから投資判断をすべきでしょう。

また、インド単独に集中投資をしなくてはならない特別な理由がない限り、投資の基本とも言える分散投資を志向するほうが、長期的には賢明な判断となる事でしょう。長期で分散投資をする場合、超低コストの、以下のようなインデックスファンドが選択肢の最右翼となります。

eMAXIS Slim 新興国株式インデックス(信託報酬0.189%)
<購入・換金手数料なし>ニッセイ新興国株式インデックスファンド(同0.189%)


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