元本払戻金(特別分配金)と普通分配金とはどのような分配金なのか?

毎月分配型の投資信託を購入される人が、理解しているようで理解していない分配金の種別、元本払戻金と普通分配金の違いについて、解説します。ここをしっかりと理解しないと、毎月分配型の投資信託を販売する側の絶好のカモになってしまいます。

元本払戻金(特別分配金)


なお、以前は元本払戻金の事を「特別分配金」と称していましたが、これではボーナスのような特別な利益と勘違いしやすい言葉なので、現在は元本払戻金と適切な表現に変わっています。特別分配金と言い続けてきた金融機関のやり口が、想像できる事例です。

(2019年3月25日追加)


 


普通分配金と特別分配金の特徴

毎月分配型の投資信託には、下記の2種類のタイプの分配金が存在します。それぞれの特徴も簡単に説明しておきましょう。分配金の拠出元(利益or元本)と、税金の可否(課税or非課税)が大きなポイントですね。

(1)普通分配金・・・・・・課税対象(20.315%)、分配金の原資は利益
(2)元本払戻金(特別分配金)・・非課税、分配金の原資は投資家の投資資金(元本)



基準価額、元本、分配金の関係について解説

では、基準価額、元本、分配金との関係について詳細に解説しましょう。普通分配金と元本払戻金(特別分配金)の正式な基準は下記のようになっています。

(1)普通分配金: 分配金落ち後の基準価額 ≧ お客の個別元本
(2)特別分配金: 分配金落ち後の基準価額 < お客の個別元本


上記では分かりづらいので、それぞれのパターンで解説しましょう。


パターン1:普通分配になる場合


普通分配金


以下のように、好成績の運用だった場合には当然利益が発生します。当然ですが、元本以上の資産は全て利益になります。この利益内から分配金を出す場合は普通分配金となり、課税対象となります。

なお、下記のイメージ図を見ると分かる通り、運用益で資産は増加(基準価額は増加)しますが、分配金を支払う事で、最終的な基準価額は下落する事になります

普通分配金の出し方



パターン2:元本払戻金(特別分配)になる場合

以下のように、運用に失敗すると損失が発生し、当然、基準価額も低下します。あなたの投資資金の一部を失った訳ですね。毎月分配型の投資信託は、このような「利益が無い状態」であっても無理やり分配金を出してきます。

利益がまったく無い状態で分配金を出すという事は、結局自分自身の投資資金を取り崩して、投資家に支払うという事です

元本払戻金の出し方


上記のように、元本以下、つまり投資家の資金から取り崩して分配した場合は元本払戻金となり、非課税となります。これは当然でしょうね。利益が無い訳ですから。 でも、「なんだ、非課税なら取り崩してもまあいいか!」などと、のんきな事を言っていたらいけません。

基準価額が下がることは最大の問題点でも説明していますが、投資家の資金を取り崩すと運用資金が減少して、利益を稼ぎ出す事が難しくなります。運用パフォーマンスが悪化しやすくなります。

また、上記のイメージ図があれば分かると思いますが、実際に基準価額が低下している理由が元本払戻金の影響なのか、あるいは金融機関側のヘボい運用による損失の影響なのか、非常に分かりづらくなります

このように色々な欠点があるために、当サイトでは元本払戻金、というか運用側の思惑しだいで分配金の量が大幅に変わる毎月分配型の投資信託を推薦していない訳ですね。

どうしても毎月分配型のように、資産運用を少しでもやりながらお小遣いが欲しい場合は、「投資信託・定期売却サービス利用で、一生涯、分配金を!」でも読んで、カモ投資家から卒業しましょう!


 


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