グローバル・ハイクオリティ成長株式ファンド(未来の世界)に未来はあるか

グローバル・ハイクオリティ成長株式ファンド(未来の世界)は、まさにカモ投資家向けに商品設計されているとしか思えない投資信託です。設定当初はみずほ証券が独占販売していて、みずほの営業マンが最優先で販売に注力していたのでしょう。

その努力の賜物なのか、当初から大量の資金が集まり、現在では6464億円もの資金が集まっています。為替ヘッジの有り無し、そして決算が年1回と2回のものを合計すると、4つのタイプでラインナップされています。(年2回決算型は現在もみずほ証券のみで販売)

グローバル・ハイクオリティ成長株式ファンド(未来の世界)

ファンド名称 設定日 純資産総額
グローバル・ハイクオリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし)愛称:未来の世界 2016年9月30日 4024億円
グローバル・ハイクオリティ成長株式ファンド(限定為替ヘッジ)愛称:未来の世界 2016年9月30日 733億円
グローバル・ハイクオリティ成長株式ファンド(年2回決算型)(為替ヘッジなし)愛称:未来の世界(年2回決算型) 2018年8月1日 1586億円
グローバル・ハイクオリティ成長株式ファンド(年2回決算型)(限定為替ヘッジ)愛称:未来の世界(年2回決算型) 2018年8月1日 121億円


これらの大成功に気を良くしたのか、2019年には先進国ハイクオリティ成長株式ファンドや新興国ハイクオリティ成長株式ファンドも新規設定しています。稼ぎ倒そうという訳ですな。

ただし、現状でグローバル・ハイクオリティ成長株式ファンド(未来の世界)に投資をしている人は、十分なリターンが返ってきており、投資が報われている状況です。現状では、たいへん優秀な投資信託と言えます。


(2019年4月20日追加)・・・本ページの情報の更新を希望される方は、Q&Aページより管理人までお知らせください。すぐに対応したいと思います。


 


グローバル・ハイクオリティ成長株式ファンド(未来の世界)の基本的情報

このファンドの基本情報

項目 内容
販売手数料 3.0%(ノーロード投資信託ではありません)
信託報酬 年率1.7%(税抜)
信託財産留保額 0.3%
ファンド運用方式 ファンドオブファンズ形式
運用期間 2026年9月4日まで
決算 9月6日(年2回決算型は3月と9月の6日)
運用会社 アセットマネジメントone株式会社
販売 年1回決算タイプはSBI証券楽天証券、全国の証券会社や銀行で購入可能、年2回決算タイプは2019年4月現在、みずほ証券のみで販売。

ファンドの運用は、グ ロ ー バ ル・ハイクオリティ成長株式マザ ーファンドを通じて、ファミリーファンド方式で運用されます。

グローバル・ハイクオリティ成長株式ファンド(未来の世界)のファンド運用方式


このファンドのポートフォリオ

4つのタイプ共に、ポートフォリオは同一になります。アメリカを中心として、日本を含む先進国、及び新興国に対して投資します。投資銘柄は36銘柄であり、投資対象国が分散されているのに対して、銘柄は極めて集中投資をしている状況です。

グローバル・ハイクオリティ成長株式ファンド(未来の世界)のポートフォリオ



グローバル・ハイクオリティ成長株式ファンド(未来の世界)、管理人の感想と評価

バックデータを示して、「いかにも上手く行きそう」な感覚にさせている

グローバル・ハイクオリティ成長株式ファンド(愛称:未来の世界)の最大の特徴は、「ハイクオリティな成長企業の株を割安な時に買う」運用戦略です。カッコイイ物言いですが、成長株を割安な時に買う手法は投資の世界では常識で、特に目新しさはありません。

「本当に値上がりするのか?」、あるいは「何としても儲かる投資信託を掴みたい」という欲望の塊になっている個人投資家を説得する資料を、みずほ証券はちゃんと用意しています。それが、販売資料に掲載の「同一運用戦略のパフォーマンス」と称するページです。

グローバル・ハイクオリティ成長株式ファンド(未来の世界)のバックデータ


上記の水色の線は、本ファンドと同様に「成長株を割安な時に買う運用戦略」で成功した投資信託のようです。同一運用戦略で運用する米国籍ファンド「モルガン・スタンレー・インスティテューショナル・ファンド・インク グローバル・オポチュニティ・ポートフォリオ」のパフォーマンスとの事。

一方で赤線は、世界株式(MSCI AC ワールドインデックスの税引後配当込み)の比較チャートになります。それぞれ、米ドル建てのチャートになります。

営業マンにこの結果を提示された人の多くが、「これだったら間違いない、数年後には資産が数倍になる!」と錯覚してしまうでしょうね。

しかし、上記の資料には小さな字で、「ファンドの運用実績とは直接的な関係はありません。また、将来の運用成果を示唆・保証するものではありません。」とも書いてます。どう見てもこの資料は、将来の成績を示唆するために作られたとしか思えませんが・・・。

投資信託を売る側の人間は頻繁に、過去のデータなどと言って、こういう人をカモにするようなものを平気で見せてきます。今までもバックデータを見せつけてきた数々の投資信託をチェックしてきましたが、だいたいみな、その後の運用成績は平凡以下になりますね。

だいいち、上記のようなデータを見せるのであれば、本ファンドの運用目標であるベンチマークをきちんと設定すべきです。この投資信託にはベンチマークや参考指数が無いという時点で、大変に不誠実だと思います。というか、ある種の欠陥だと言って良いでしょう。

これまでの経験上、ベンチマークのないアクティブファンドの運用成績は残念な結果になる事が多いですから、グローバル・ハイクオリティ成長株式ファンドに投資して本当に「未来の世界」がやって来るのかどうかは、疑いの目で見ておくくらいがちょうど良いでしょう。


 


ただし、現状は良好なリターンを上げている

では、グローバル・ハイクオリティ成長株式ファンドの現在の運用成績はどうなのでしょうか。「為替ヘッジなし」のファンド運用成績を、MSCI AC ワールドインデックス(税引後配当込み)をベンチマークや参考指数としている以下のファンドと比較してみます。

全世界株式インデックス・ファンド(手数料無料、信託報酬0.48%)
セゾン資産形成の達人ファンド(手数料無料、信託報酬1.35%)


セゾンの投資信託はMSCI AC ワールドインデックスを参考指数としている、長期的にインデックスファンドよりも良好な運用成績を残しているお勧めのアクティファンドです。

それに比較しても更に数段良好なリターンを残しているグローバル・ハイクオリティ成長株式ファンド(愛称:未来の世界)の運用は凄いと言わざるを得ません。

2年余りでインデックスファンドよりも10%も高いリターンを挙げており、購入時の3%もの高額な手数料を抜き取られたとしても、なお十分な利益が残る勘定です。

グローバル・ハイクオリティ成長株式ファンド(未来の世界)と全世界株式インデックスファンドとのリターン比較


注意点としては、本ファンドは価格の上げ下げ、つまり標準偏差(=リスク)の値が大きい事が挙げられます。インデックスファンドよりもハイリスクハイリターンの傾向がある事は、頭に入れておきましょう。

また、上昇相場では市場平均を上回る勢いを見せますが、下げ相場、例えば2018年後半の下げに置いては、市場平均以上に急激に下げています。つまり、仮に景気が悪化して相場が逆回転するような事があると、インデックスファンド以上に価格が下がる可能性が大です。

従って、ご自身でこのような投資信託の買い時や売り時を判断できる人以外は、持っている現金を全力で突っ込むような事は、単に「無謀なギャンブル」になりかねませんので、止めておきましょう。みずほ証券の営業に言われたから買うというような買い方は、ダメです。

どうしても本ファンドに興味を盛った場合でも、アクティファンドは長期的に継続してインデックスファンドに勝利するという事はほとんどありませんから、長期投資志向の人ほど、少量をアクセント程度に買い付けるといった買い方で宜しいかと思います。


「限定為替ヘッジ」タイプに関しての感想

当サイト管理人は、為替ヘッジ付きの投資信託を買った事はありません。なぜなら、為替ヘッジに必要な取引コストによってパフォーマンスが劣化するからです。ただし、コストを支払ってでも為替の変動リスクを回避したい人なら、まあ良いかもしれません。

今回のグローバル・ハイクオリティ成長株式ファンド(限定為替ヘッジ)は、為替リスクを完全に回避できおらず、新興国建ての資産の一部に為替ヘッジが効きませんから、その点は頭に入れておきましょう。

グローバル・ハイクオリティ成長株式ファンド(未来の世界)限定為替ヘッジのイメージ


とはいえ、限定為替ヘッジタイプの価格変動は、以下の通り、ヘッジ無しよりもマイルドに抑えられています。通常タイプの価格変動リスクが大きすぎると考えている人は、限定為替ヘッジタイプを活用するのもアリかもしれません。

グローバル・ハイクオリティ成長株式ファンド(未来の世界)為替ヘッジと限定為替ヘッジのリターン比較


設定来、分配金を放出していない点も良い

グローバル・ハイクオリティ成長株式ファンド(愛称:未来の世界)は、設定来、分配金を出していません。分配金を出すと、その分資金効率が落ちるので、本来的には分配金が無いタイプの方が望ましいです。

グローバル・ハイクオリティ成長株式ファンド(未来の世界)の分配金


ただ、あえて年2回決算タイプも新規設定されていますから、順当に考えると、こちらが分配金を出すタイプになるのだろうなと想像します。第1回目の2019年3月6日は分配が見送られましたが、次回の9月には分配されるのではないでしょうか。

分配金を出すタイプの投資信託を求めるのも別に悪くありませんが、その場合は、実際に分配されたお金がタコ足分配になっていないのかを注意深く見極める必要があります

日本に存在するほとんど全ての分配型投資信託はタコ足分配の酷い内容のものばかりですから、この点は厳重に注意して下さい。分配金が元本払戻金だらけでゲスの極みを読んで頂いて、そういったものに手を出さないようにすることが大切です。


 


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