グローバル・プロスペクティブ・ファンド(愛称:イノベーティブ・フューチャー)・・・実績ゼロなのに、よく買い付けするよな

2019年6月28日に設定されて、わずか2か月で1670億円もの資金を集めた、グローバル・プロスペクティブ・ファンド(愛称:イノベーティブ・フューチャー)というアクティブファンドがあります。

2か月と言ったら運用成績が皆無であるのに等しく、唯一の販売元であるみずほ証券が、なりふり構わず売りまくっているという事でしょう。実に、嘆かわしい事です。

グローバル・プロスペクティブ・ファンド(愛称:イノベーティブ・フューチャー)


たとえば先日に評価した次世代通信関連 世界株式戦略ファンド(愛称:THE 5G)のように、明確に「特定のテーマ」があるならばまだ話は分かりますが(賛成はしていません)、今回のグローバル・プロスペクティブ・ファンド(愛称:イノベーティブ・フューチャー)は、そのテーマがもっとはるかにモヤっとしています。

長期的に、アクティブファンドの運用成績はインデックスファンドに及ばない事が大半です。運用手腕が分からないアクティブファンドに金を突っ込むような、愚かな投資をしてはなりません。


(2019年8月16日追加)・・・本ページの情報の更新を希望される方は、Q&Aページより管理人までお知らせください。すぐに対応したいと思います。



 


グローバル・プロスペクティブ・ファンドの基本的な情報

このファンドの基本情報

項目 内容
購入単位 1万円以上1円単位(ノーロードではありません。購入手数料は3.0%です)
販売先 みずほ証券のみで販売しています。
信託報酬 年率1.58%(税抜)
信託財産留保額 なし
運用期間 2029年5月21日まで
ファンド運用方式 ファンドオブファンズ形式
決算 5月20日
運用会社 日興アセットマネジメント株式会社
為替ヘッジ なし


このファンドのポートフォリオ

新設ファンドのため、今後、ポートフォリオが判明次第、追記いたします。



グローバル・プロスペクティブ・ファンド、管理人の感想と評価

実績皆無の投資信託で、運用目標さえ無い

まず真っ先に書かねばならないのは、本ファンドには運用実績が皆無に等しいという事です。2019年8月15日時点で月報も発行されていませんし、最初の決算を迎えてから発行される運用報告書もありません。

下記は、目論見書に記載された運用実績です。このように「カラッポ」の状態の金融商品を買い付けるとは、一体何を考えているのでしょうか。(何も考えていないからこそ、むやみに購入する事が出来るのかもしれません。)

アクティブファンドを買うには、ファンドマネージャーの運用手腕を見る事はとても大切です。少なくとも、過去の運用が上手く行っている事が分かってから買い付けるべきです。

グローバル・プロスペクティブ・ファンド(愛称:イノベーティブ・フューチャー)の運用実績


とは言え、上記の最後に「当ファンドにはベンチマークはありません」と記載されていて、呆れます。ベンチマークとはファンドの運用目標とほとんど同義であり、その目標よりも成績が上ならば良い成績であると判定できます。その判断基準が無いというのですから、アクティブファンドとしては欠陥であると言わざるを得ません。



もしかして、バックデータを見てコロッと信用したのか?

運用実績が皆無であるにもかかわらず、金融機関が用意した販売資料には、本ファンドの「類似ファンド」の運用成績が掲載されています。

しかし、これは本ファンドそのものではなく、「投資を予定している、ARKの助言に基づいて運用されるルクセンブルグ籍円建外国投資法人と類似の戦略で運用されるARKの米国籍ファンドのパフォーマンスを一部調整したもの」で、実際の運用成績ではないものを信用してしまうというのは、投資家の姿勢としてはいかがなものかと思いますね。

グローバル・プロスペクティブ・ファンド(愛称:イノベーティブ・フューチャー)の類似ファンドの過去の運用成績


また、赤枠では参考として、世界株式とリターンを比較しています。世界株式は、ドル建てのMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスを指しており、だったら本ファンドもこれをベンチマークに採用すれば良いのではないかと思います。

あるいは、「類似ファンド」では日本への投資は行っていませんから、MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(除く日本)をベンチマークとしても良いでしょう。

米国株に85%も投資しているため(オールカントリーワールドインデックスは55%程度)、単純に、米国株の指数(新興市場のナスダックなど)と比べても良いかもしれません。

今後、こういった視点から、複数の投資信託と運用成績を比べてみて、本当に買う価値があるのかどうか、追いかける予定です。

グローバル・プロスペクティブ・ファンド(愛称:イノベーティブ・フューチャー)に興味を持ったとしても、その比較がおおよそ出てからでも遅くはありません。というか、相場は逃げませんので、焦って投資するような事はやってはいけません。



投資対象がモヤっとしている

それにしても、グローバル・プロスペクティブ・ファンド(愛称:イノベーティブ・フューチャー)の投資対象は、「破壊的イノベーションを起こし得るビジネスを行う企業の株式」と、壮大な事を言っていますね。

いやもう、そんな企業が事前に分かるならば、誰も苦労しない訳です。そういう企業を選ぶ事が出来ると主張する訳ですから、いかにもアクティブファンドと言う事ですね。

個人的には、そんな神業のような事は無理に決まっていると一言で片づけてしまいたいぐらいですが、販売資料(以下を参照)を見ると、煌びやかな言葉がたくさん並んでいて、すっかりその気にさせられる人も多いのかもしれません。

https://www.mizuho-sc.com/ap/product/toushin/fund/
resources1/innovative_future.pdf


グローバル・プロスペクティブ・ファンド(愛称:イノベーティブ・フューチャー)の特色


よほど本ファンドに魅力を感じても、既に記したように実績が皆無のものを、数百万円とか買い付けるような愚かなことはやってはいけません。

今ならば、本ファンドよりも比較にならないほどはるかに低廉なコスト体系の様々な投資信託を自由に変える時代になりました。みずほ証券のように、ボッタクリ商品ばかりを売りつけるような、そんなところを信用して資産運用をするなど、愚の骨頂ですね。

ファンド名 購入時手数料 信託報酬 10年投資した際のコスト累計
グローバル・プロスペクティブ・ファンド(愛称:イノベーティブ・フューチャー) 3.0% 1.58% 18.8%
iFreeNEXT NASDAQ100 インデックス なし 0.45% 4.5%
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) なし 0.12% 1.2%
eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本) なし 0.12% 1.2%


本ファンドを予定された運用期間の10年間運用すると、コストの累計で18.8%もあなたの投資元本を棄損します。きちんとした低コストファンドならば、ほとんど「無傷」で投資できるわけです。

投資する前からどちらが有利なのかは一目瞭然であり、テーマ型のアクティブファンドには、「無理ゲー」な側面を持ち合わせている事を忘れてはなりません。


 


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