GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は長期投資家の鏡だ!

我々の納付した国民年金や厚生年金、公務員の共済年金、私立学校教職員共済年金のうち、積立金部分にあたる資金を管理・運用するのが、GPIF・年金積立金管理運用独立行政法人です。(厚生労働相管轄)

ここ、半端じゃないですよ。年間、120兆円もの巨額の資金を運用している、世界一の年金運用者です。(2012年度)

国がやっているから大したことないだろうと思うかもしれませんが、基本ポートフォリオに忠実に、ぶれることなく長期投資を実行していて、リターンもきちんと出しています。

GPIFのアセットアロケーション



GPIF・年金積立金管理運用独立行政法人でのアセットアロケーションは、上記の通り

・安全資産である国内債券が6割以上
・為替リスクのない国内債券と日本株式で8割近く


と、かなり安全性を意識した運用を心掛けているのが分かります。運用の基本方針は、「安全・効率的かつ確実」であり、実際の運用は「市場平均並みの収益性の確保」を目指いしていて、パッシブ運用に徹しています。

GPIFのポートフォリオをファンドの海で確認してみる

上記のポートフォリオって、実際にどうなんでしょうか? 以前、ポートフォリオについての質問に回答させていただいたときに使用した、ファンドの海というツールを使って、検証していたいと思います。

by 長期投資予想/アセットアロケーション分析


期待リターンは2.3%のようですが、もっとも起こりうるリターンは、下記のように1.8%で、元本割れの確率は2.8%との事です。




リスクとリターンの関係が、効率的フロンティアに近いかどうかを見てみると、意外にもフロンティア上には位置していませんでした。

これは、運用の目的上、リターンを犠牲にしても、安全性を優先しているからだと思われます。




ちなみに、厚生労働小がGPIF・年金積立金管理運用独立行政法人でに求めている運用利回りは「名目賃金上昇率+1.1%の年利」です。

名目賃金上昇率なるデータがどこにあるのか見当たらないのですが、厚生労働省のホームページから、「賃金指数(実質賃金指数ではない)」を確認してみると、全産業合計で2012年度はマイナス0.7%となっていますから、2012年度の運用目標はプラス0.4%程度になるのかな、と思います。

で、実際のところ、運用実績はどうなっているのか? それを下記に記します。


 

年度別、GPIF・年金積立金管理運用独立行政法人の運用実績

下記が、GPIF・年金積立金管理運用独立行政法人の、年度別運用実績です。(名目運用利回り)

運用資産 収益 収益額 収益率
2001年度 38兆6014億円 ▲5874億円 ▲1.80%
2002年度 50兆2143億円 ▲2兆4530億円 ▲5.36%
2003年度 70兆3411億円 4兆8916億円 8.40%
2004年度 87兆2278億円 2兆6127億円 3.38%
2005年度 102兆8714億円 8兆9619億円 9.88%
2006年度 114兆5278億円 3兆9445億円 3.70%
2007年度 119兆8868億円 ▲5兆5178億円 ▲4.59%
2008年度 117兆6268億円 ▲9兆3481億円 ▲7.57%
2009年度 122兆8425億円 9兆1850億円 7.91%
2010年度 116兆3170億円 ▲2999億円 ▲0.25%
2011年度 113兆6112億円 2兆6092億円 2.32%
2012年度 120兆4653億円 11兆2222億円 10.23%
合計 - 25兆2209億円 2.02%



2012年度単体で見ると、運用目標をはるかに上回る成績です。(もっとも、単年度で見ても意味がありません。この読売新聞のように頓珍漢な話になっちゃいますからね)

ちなみに正式発表前の2013年度の実績ですが、なんと18兆円ものプラスになるとの事です

2012年度は、11兆2222億円もの巨額の利益を上げて、金融機関への運用手数料240億円を差し引いた金額のうち、10兆4691億円を厚生年金に、7291億円を国民年金に分配しています。

もはや今まで通りの給付では年金財政が破たんするのが目に見えている中、筋金入りの長期投資家たるGPIFがしっかりと、相場の波を乗り越えながら運用収益を上げているのは、とても心強い事です。

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