国内REIT投信編・純資産が多い投資信託の運用成績を叩く

投資信託の純資産残高ベスト5をピックアップして、それらの運用成績がインデックスファンドに比べて、どんな状況なのかを調べて叩くシリーズの5回目、今回は日本株投信と同様、日本の相場の絶好調さの代表例のような、国内REIT投信編です。

J-REITに投資する投資信託


今まで同様、人気があって純資産残高が多い投資信託は、運用成績がヘボいという法則が当てはまるのか? 「純資産残高が多い投資信託の運用成績を叩くシリーズ」の、最後の章となりますので、じっくりとご覧ください。

(2015年8月9日追加)


 


まず、純資産残高純のランキングと、それぞれのコストの比較

見てみると、一番人気のあるファンドで4000億円規模です。海外REIT投信では一兆円ファンドも散見されましたので、少し意外な結果です。

純資産残高が多い国内REIT投信ベストファイブ


コストについても今までと少々異なり、信託報酬が低めのカテゴリー平均よりは一様に低コストだという事が分かりました。ただし購入手数料がかかるものばかりなので、その時点で「買うべきではない」と判断付きますから、わりあい選別しやすいですかね。

新光J-REITオープンなんて、インデックスファンドなのに、SBI証券楽天証券であっても手数料1.08%を取られますからね。実にもったいないコストになります。

投資信託の名称 信託報酬 購入手数料
J-REIT・リサーチオープン(毎月決算型) 1.0% 2.7%
ニッセイ J-REITファンド(毎月決算型) 1.0% 2.16%
新光 J-REITオープン 0.644% 1.08%
インデックスファンドです
しんきん Jリートオープン(毎月決算型) 0.95% 2.16%
りそなJリート・アクティブ・オープン
(愛称:日本のツボ)
1.0% 2.16%



さて、信託報酬が低いという事は、アクティブファンドにも市場の平均値を上回れる可能性がある事を示唆していますよね。実際のところはどうなんでしょうか? 以下、調べてみましたので、ご覧になってください。



それぞれの投資信託を、SMTのインデックスファンドと比較してみると・・・

今回の投資対象はJ-REITで、シンプルに日本の不動産市場に投資しているだけですから、比較が簡単です。ベンチマークや参考指数も東証REIT指数(配当込)と明記しているものが多いですから、話しが早いですね。

それぞれのファンドと、SMT J-REITインデックス・オープンを比較してみましょうか。SMTは当然、ノーロード投資信託ですし、信託報酬はわずか0.4%です。これを上回れなければ、特にアクティブファンドなどは買う価値がゼロと判断できます。



4本のアクティブファンドと、SMT J-REITインデックスファンドを比較

さて、まずは新光 J-REITオープンを除く、アクティブファンドとの運用成績の比較と参りましょうか。結果は、下記の通りとなります。過去にないほどの、接戦を演じているというのが第一印象です。

この現象は、「アクティブファンドなのにインデックスファンドのような運用をやっている」事を示唆しているのかもしれませんね(完全に推測)。

一昔前のインデックスファンド並みの信託報酬しか取っていませんから、その中でよりアクティブに勝負するのなんてできないよ、という事なのでしょうか。大勝ちしているものも無ければ、大負けしているものも無いというのは、どうも変です。

SMT J-REITインデックス・オープンと、純資産残高が多いJ-REITアクティブファンドとの基準価額の比較


しかし!4つのうち3つがインデックスファンドをわずかに上回る運用成績だからと言って、存在価値が有るのかと問われると、そんな判断は到底できません。

なぜなら、各ファンド共に、1%~2%強もの販売手数料を取るからです。本来ならば、上記のグラフにおいてアクティブファンドのほうが、その手数料分、低い位置からの比較になるのが、正しい姿です。

購入手数料率分、運用成績から数字を差し引くと、ほぼ完全にインデックスファンドに横並びの運用成績となるため、とても買うには値しません。



じゃあ、インデックスファンドどうして比べるとどうなる?

今回調べていて、ある意味一番驚いたのが、比較的コストの安いインデックスファンドの新光 J-REITオープンが、かなり酷い運用成績だという点です。SMTに比べると、なんと3年で5%もの差が生じています。

もともとベンチマークとのかい離が酷い投信だったのですが、それが全く改善されないまま、毎日を送っているようです。

新光J-REITオープンとSMT J-REITインデックス・オープンの基準価額の比較


インデックスファンドでベンチマークとのかい離が酷いというのは、致命傷です。市場の平均値をキッチリとなぞるからこそ、長期的に安心して運用できるものなのに、これが毎年上にかい離したり下にかい離されたりしたら、何のための市場平均なのか分かりません。

そのような意味から、新光J-REITオープンは珍しく、存在価値の無いインデックスファンドと称することができるでしょう。

ま、そもそも購入するときに手数料が最低でも1%取られる時点で、存在意義は非常に薄いと言い切って良いでしょう。



純資産が多い「人気の投資信託」は、まずもって買うに値しないものばかり

人気のある投資信託の運用成績は大した事ない法則」は、国内REIT投信にも見事に当てはまる事が分かりました。

ここまで、さまざまな資産クラスにおいて、人気のある投資信託ってどうなんだろう?という素朴な疑問から運用成績をチェックしてまいりましたが、見事に期待を裏切られる結果となりました。

銀行で資産運用


銀行などの店頭では、「今人気がありますよ」「純資産残高が多くて、安心して保有できますね」などの甘い言葉であなたを誘ってくる可能性があります。

でも、いくら資産の多い投資信託だからって、運用成績とは全く無関係であることがお分かりいただけると思います。

あなたは何のために、資産運用をしているのでしょうか? 金融機関を儲けさせるためでしょうか。少なくとも純資産残高の多い投資信託を購入すると、運用成績は平均以下となり、金融機関に支払う費用は、平均以上の水準になります。(国内REIT投信以外)

純資産残高の多い投資信託を買えば買うほど、あなたの資産運用は、金融機関の私設応援団のような趣を呈してくるのです。投資信託の選び方を、考え直したほうが良いでしょう。


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