コドモファンド・・・コストや投資先の中身を考えると選択肢から外れる

コドモファンドは、長期投資、分散投資、厳選したファンド、その3つのコンセプトを満たすファンドとして、クローバー・アセットマネジメントが2013年4月より運用を開始したにファンドオブファンズ形式アクティブファンドです。

コドモファンド


しかしながら、運用手腕を評価する重要な指標であるベンチマークも参考指数がなく、さらには信託報酬が1.70%±0.25%と非常に高く、とても長期投資には向いているとは言えないファンドになっています。

少なくとも、私の子供には絶対に勧めたくない投資信託です。

(2016年6月23日追加)



 


コドモファンドの基本的情報

・購入単位:1万円以上1円単位
信託報酬年率1.70%±0.25%(税込)
信託財産留保額:なし
・決算:年1回(2月25日)
・資産配分比率: 組入れているファンドは以下の通りです。(2016年2月25日時点)

組入ファンド 投資対象 比率
TOPIX連動型ETF  日本株式  17.72%
SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ  日本株式 15.87%
ザ・2020ビジョン  日本株式 14.12%
TMA長期投資ファンド 日本を含む先進国 12.29%
ひふみ投信  日本株式 10.30%
さわかみファンド  日本株式 9.94%
ニッポンコムジェスト・ヨーロッパファンドSA  欧州株式  6.53%
アトランティックジャパンオポチュニティーズファンドUSDクラス  日本株式 5.93%
コムジェスト・グロース・アメリカ  米国株式 2.29%
SBI中小型成長株ファンド ネクストジャパン  日本株式  1.61%
バンガード・S&P500ETF  米国株式 0.84%
ニッポンコムジェスト・エマージングマーケッツ・ファンドSA  新興国株式  0.69%
SBI小型成長株ファンド ジェイクール  日本株式 0.27%
 短期金融資産など  - 1.60%

コドモファンドの国別、通貨別配分


国別配分ですが、円グラフではアメリカが0.84%となっており、コムジェスト・グロース・アメリカの2.29%がアイルランド扱いになっています(たぶん)。

同じく日本の株式の比率を足していっても、90.94%にはなりません。TMA長期投資ファンドを全て、日本扱いにしているようです。どうもよく分からないファンドです。


・償還日:無期限
・運用:クローバー・アセットマネジメント
・為替ヘッジ:なし


コドモファンド、管理人の感想と評価

高すぎるコストがあなたの元本を確実に減少させる方向に働く

冒頭にも書きましたが、コストが高すぎます。投資信託選びで最も大切な事は、1にも2にも、コストの低いファンドを選ぶことです。

例えばコドモファンドはノーロードで販売手数料は取られないものの、年間に1.7%もの信託報酬が抜かれます。さらに実質コストを計算すると、1.7694%となる事が分かります。

コドモファンドの信託報酬と実質コスト


という事は、もしもあなたがコドモファンドを「長期投資にふさわしい」と思って、購入してほったらかし放置をすると、10年放置で投資元本の17.7%が、20年で35.4%が、絶対確実に減少することになります。

子供が20歳で成人するまでの間、コドモファンドを保有することで絶対確実に35%以上のお金が目減りするのですから、到底、長期投資向きとは言えません。

次の項で例として取り上げる、インデックスファンドのおすすめでもあるニッセイ日経225インデックスファンドならば、実質コストでなくて信託報酬での計算ですが、わずか0.25%です。20年保有しても、あなたの元本の現象はたったの5%です。

その差は実に30%にもなり、いかにコストが長期投資において重大なポイントになるか、お分かりになると思います。コドモファンドは理念に反して、長期投資に非常に不向きなのです。

ところでコドモファンドの紹介ページでは、信託報酬が安めに見える書き方をしていて問題です。ファンドオブファンズ形式なのを隠しているような書き方です。


コドモファンドの信託報酬


上記、矢印が信託報酬だと思いますよね。しかし実際の信託報酬は、下の方に小さく書いてあります。たぶん一般の投資家は、信託報酬は1.0%だと勘違いするはずです。投資信託を沢山購入しているブロガーさんでさえ、このように勘違いしているくらいですから。


実際問題、投資コンセプトは無いに等しい

さて、コストが猛烈に高い時点で投資する意味はないので、「以上おしまい」で済ませても良いのですが、それでは面白くないので、もうちょっと見ていきます。

コドモファンドのもう1つの問題点は、コドモファンドの基本的情報の欄で書いた通り、日本を中心にした様々なファンドに投資しているだけで、それらをどのような方針で組み入れているのかさっぱり分からない事です。

どうして日本株に9割も投資していて、残り1割を付け足しのように組み入れているのか、ちっとも分かりません。少なくともコンセプトにあるような分散投資にはなっていません。

だいいち、組み入れ銘柄のトップが、誰もが自由に買えて、コストがコドモファンドの94%も安いTOPIX連動型上場投資信託だという時点で、全く意味が分かりません。

日本に9割も投資するんだったら、あなたは初めからこのTOPIX連動型上場投資信託を買うか、あるいはETFじゃなくて積立投資ができる投資信託が良いのならば、ニッセイ日経225インデックスファンドあたりでも買っておけば済む話です。

コドモファンドと、日本株インデックスファンド、ひふみ投信との運用成績の比較


実際、過去3年間の値動きを見ると、コドモファンドとニッセイ日経225インデックスファンドは似たような値動きをしています。

プラスアルファのリターンを期待したい場合は、やはりコドモファンドに組み入れられていて、個人投資家も自由に購入できる、おすすめアクティブファンドに認定できるひふみ投信を購入すると良いでしょう。

日本株だけで投資するんだという人ならば、それら2つのファンドを適当に2つ保有していれば良いのではないでしょうか。(コストも比較にならないほど低減できますし)

なお補足すると、コドモファンドにベンチマークや参考指数が設定されていない時点で、コンセプトが有るようで無いというのが分かります。

ベンチマークなどを設定しないなら、鎌倉投信・結い2101のように、どのようなリターンやリスクを目指しているのか明言していただかないと、投資家は後々そのファンドへの投資が成功しているのか失敗しているのか全く判断できない事になりますから、大いに困ります。

自分の子供が大きくなったくらいになってやっと、「ああこの投資は失敗だった」では許されませんし、「成功してたな」と思っても結果オーライですから、そんな投資はどうなんでしょうと思いますね。


メガネのパリミキがバックについている

いちど経営が頓挫しかけたクローバーアセットマネジメントの現在の後ろ盾は、上場企業である三城ホールディングスの大株主、株式会社ルネットです。ここが、コドモファンドを10億円単位で購入しているからこそ、純資産総額が40億円に達しています。

参考までに、クローバーアセットマネジメントの今の社長は、三城ホールディングスの副社長さんです。

三城ホールディングスがクローバーアセットマネジメントの後ろ盾


メガネのパリミキの社員になると、会社からコドモファンドの勧誘などが有るのでしょうか?

従業員の長期的な資産形成のお手伝いをするのであれば、普通に考えるとコスト最重視でファンド選びをしなくてはならないと思うのですが・・・。そのあたりの事情は、労働組合員の資産形成を標榜している、ユニオンファンドも同様です。


長期投資するならば、国際分散投資をおすすめします

コドモファンドを使って長期投資を考えるならば、今のコドモファンドのように日本に偏重するのは却ってリスクが高すぎます。

日本一国に集中投資をして、もしも日本の経済が悲惨な事になったら、あなたは勤め先から給料はカットされるは(クビになる可能性もある)、投資先の日本株は暴落するはで、弱り目に祟り目状態に陥ります。

また、株式だけに投資しますから、株価がぶっ飛んで上がったり、反対に暴落したりすると、年間であなたの資産は平気で3割上がったり4割下がったり、大変なドタバタになって、投資していること自体がストレスになる可能性があります。

そのような事を避けるために、全世界に上手に資産を配分して、もちろん株だけでなくて安全資産の債券にも投資することによって、リスクを一定以上取らずに堅実なリターンだけを狙う、国際分散投資にすべきです。

であれば、世界各国の経済規模に応じた資産配分比率が基本である、世界経済インデックスファンド(コストはコドモファンドの7割も低い)、あるいは直販型投信で、投信運用会社とのやり取りも期待するならばセゾン・バンガード・グローバルバランスファンド(同じく6割も低コスト)が良いでしょう。

コドモファンドと2つのバランスファンドとの比較


参考までに、コドモファンドと世界経済インデックスファンド、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドの運用成績の比較です。コドモファンドが圧倒的に良く見えますが、それも当然、ここ2年ほど絶好調だった日本株に集中投資しているからです。

それに対して2つのバランスファンドは、リターンよりも世界中の国や資産に分散投資している分、コドモファンドには直近3年間では負けています。

当サイト(あるいは管理人のワタクシ)は、投資と言うのはとにかく長期で安定的に継続することが肝心だと思っていますので、恐ろしく高いコストをかけて日本株に集中投資するよりも、安全資産を組み入れることによって比較的値動きを安定的にしてやる方が、個人投資家には適していると考えます。

それこそがコドモファンドのコンセプトである、「長期投資、分散投資」そのものですし、その結果、世界経済インデックスファンドセゾン・バンガード・グローバルバランスファンド自体が、「厳選したファンド」そのものになるのです。


 


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