小型株ファンド(愛称:グローイング・アップ)は圧倒的な好成績だが

2018年に人気があり過ぎて(資金が集まりすぎて)、長期間の申し込みが停止するほどの存在であった小型株ファンド(愛称:グローイング・アップ)。申し込み再開後も、主要販売先のみずほ証券において、大変な人気を維持しています。

中身としては、JASDAQ指数を参考指数とする日本株式アクティブファンドです。2002年8月13日の設定以来、ほぼ参考指数に連動するような運用リターンでしたが、2017年くらいから猛烈に「噴き上げ」て、圧倒的な好成績を叩き出しています。

小型株ファンド(愛称:グローイング・アップ)


ただし、いくら「良い道具」が有ったとしても、それを使いこなせるかどうかは別問題です。小型株ファンド(愛称:グローイング・アップ)についても、常に高値圏で資金が急増して、安値圏に向けてそれが流出する事を繰り返しています。

本当はその逆をやらないと、投資で儲ける事など出来ません。みずほ証券にそそのかされて買うような人は、どうか投資態度を改めて欲しいなと思います。

(2019年6月8日追加)



 


小型株ファンド(愛称:グローイング・アップ)の基本的な情報

このファンドの基本情報

項目 内容
購入単位 証券会社により異なりますが、楽天証券SBI証券など主要ネット証券では100円より購入可能。
信託報酬 年率1.7%(税抜)
信託財産留保額 0.5%
運用期間 無期限
決算 年1回(8月12日)
運用会社 明治安田アセットマネジメント株式会社
為替ヘッジ なし(投資対象に為替リスクはありません)


このファンドのポートフォリオ

2019年5月末時点のポートフォリオです。参考指数はジャスダックですが、実際の投資先は半数以上が東証一部、残りの多くをマザーズ銘柄で占めています。ジャスダックは小型株過ぎて売買が難しいのかもしれません。

また、組み入れ上位の3分の1が情報通信業で、運用報告書によると、この分野が大きく伸びた事によって、参考指数を上回る成果を出せた胸が記されていました(第15期・決算日2017年8月14日において)

小型株ファンド(愛称:グローイング・アップ)のポートフォリオ



小型株ファンド(愛称:グローイング・アップ)、管理人の感想と評価

2019年5月下旬時点で、圧倒的なリターンを誇る投資信託

小型株ファンド(愛称:グローイング・アップ)の運用成績は、ただただ凄いの一言です。コストなどの問題は有りますが、現状、そういった指摘を全て吹き飛ばすかの勢いであり、現在、日本株の投資信託の中では5本の指に入るような途轍もない好成績を誇ります。

下記、参考指数のJASDAQとの10年リターンの対比です。設定来、2016年くらいまでは参考指数とほぼ同等の成績だったのに、2017年から突出して成績が良くなって、2018年に圧倒的に上振れしています。ファンドマネージャーの交代などが有ったのでしょうか?

小型株ファンド(愛称:グローイング・アップ)とジャスダック指数とのリターン比較


下記、小型株ファンドと、モーニングスターの国内小型グロース株投信の平均的な数値を比べてみます。同時に、同じJASDAQをベンチマークとして、ほぼそれと同程度の成績だと思われるJASDAQオープン、そしてかつては「小型グロース株」のカテゴリーだったのにいつのまにか「中型グロース株」に変更となっている大人気のひふみ投信、その他にインデックスファンドであるSMT TOPIXインデックス・オープンを比較します。

小型株ファンド(愛称:グローイング・アップ)と主要ファンドとのリターン比較


見て頂くと分かる通り、小型株ファンド(愛称:グローイング・アップ)の圧倒的なリターンにはただ感服するばかりです。多くの投資家の投資対象であるTOPIXなどが、まるで「地平線かよ!」と感じてしまうくらいの平坦なチャートに見えてしまうのが驚きです。

ひふみ投信などは超絶人気を誇っているのですが、そんなひふみ投信までもが霞んでしまうような運用成績であり、上には上がいるものですね。

アクティブファンドの存在価値は、リターンが良いことの1点です。その意味では存在意義のあるアクティブファンドと言えなくもありませんが、購入時に販売手数料を取るファンドは除外していますので、生憎、そのリストには含まれません。

ただし、基準価額の推移をTOPIXインデックスファンドと比べてみると分かる通り、小型株ファンド(愛称:グローイング・アップ)はかなり変動が大きいです。リスク=値動きを表す標準偏差の数値も極めて高くなっており、典型的なハイリスクハイリターンの投資信託です。

直近の2018年の後半の価格の下落は、TOPIXや日経平均でも多くの人たちが大騒ぎしていた「あのレベル」をはるかに上回る、とんでもない下落に見舞われています。

本ファンドのように小型株に投資する投資信託は、景気が良い時は小型株効果がよく効いて、かなりの価格の上昇を見るものですが、景気が悪化するとその真逆の現象が起きて、大型株をはるかに上回る価格下落に見舞われます。

したがって、小型株ファンド(愛称:グローイング・アップ)に投資する場合は、どこまで行ったら利確して投資から降りるのか、あるいは損切りして撤退するのか、あらかじめ自分なりのルールを決めておくことが求められると思います。

しかしこれは「言うは易く行うは難し」の典型的な事例で、例えば2013年の基準価額の大幅下落で利確(あるいは損切り)してしまった人は、2017年以降の価格の急速上昇には付いていけなかった事になります。

小型株を保有し続けるのは、かなりの胆力とテクニックが必要になりますから、投資の初心者はこのようなものに集中投資をするのではなく、分散投資の一環として、保有資金の一部を振り向ける程度が無難です。


事前にこのような投資信託を見分ける事ができないのが大きな問題

今回のように、ここまで凄い成績の投資信託を見ると、「自分もそういうものを見つけてやろう」と変に気合いが入る投資家も多いと思います。・・・しかし、大きな問題があります。

というのも、例えば下記は小型グロース株投信の一例なのですが、数多くある同じカテゴリーの投資信託の中で、一体どれを選べば良いのか、全く判断ができないのです。

投資信託によって、リターンには驚くほどのバラつきがあって、そしてリターンの高いものに投資をしようと思っても、過去は良くても将来も同様に良いとは限りませんから、事前には全く分からないのが大問題です。

アクティブファンドの選定


「販売資料や目論見書を見れば分かる」と豪語する人もおられましょうが、そんな表面的なところで判断して金持ちになれるのであれば、日本中が大金持ちになっている事でしょう。

そして、実際に運用するファンドマネージャーがどのような人間で、過去にどのような運用をして成功を収めたのか、あるいは失敗をしてきたのか、全く情報が開示されていないので、いったいそのような曖昧模糊としたところに、誰が大金を託すことができるでしょうか。

そう考えると、基準価額が低迷している時に小型株ファンド(愛称:グローイング・アップ)に投資をして、「ようやく今刈り取りの時期を迎えた」などという人はほとんどいないと思います。

下記は、基準価額と純資産残高の推移です。赤く囲んだ3つの部分を見ると、基準価額が上昇しする時に大きく資金が集まり、その後は大して基準価額が上がらないような状況の中で、徐々に、或いは大きく純資産が減っているのが分かります。

小型株ファンド(愛称:グローイング・アップ)の純資産と基準価額の推移


それにしても、2つめ(右側)の赤枠のところを見ると、基準価額が急上昇したタイミングでとんでもない資金が集まり、その後価格がヨコヨコで推移している時に純資産が急激に減少しています。

・・・という事は、このタイミングで投資信託に飛びついた人たちは、ほとんど利益など手にしていないのではないでしょうか。

3つめの赤枠の部分では、投資信託の買い付けが3月から11月まで停止となっています。そして受付再開後、またもやお金がすっ飛んで集まっている状況です。

恐らく銀行や証券会社に勧められて飛び乗っただけの人たちだと思いますから、せっかく好成績の投資信託が有っても、大半の人はそれを活かしきれていない恐れが大です。単純に欲だけは深い人たちの軌跡、と言う事ができそうです。

投資をする際に、上記のように「一般人」と同じような感覚だと痛い目に合います。投資は満員電車への駆け込み乗車とは違うのです。一体何を考えて、この投資信託に殺到するのか、全く意味が分かりませんね。

非常に胆力を求められるので、大変難しい事だとは思いますが、小型株ファンド(愛称:グローイング・アップ)の基準価額が低迷していた時からコツコツと買い増しを進めて、価格が一時的に大きく落ちた時も狼狽えることなくホールドできた人は、今はまさに、一般人とは真逆で利益確定をコツコツと実施するフェイズに入っているものと思われます。(繰り返しますが、そんな人はほとんどいないでしょうが。)

そういった投資家の仲間入りをしてから、小型株ファンド(愛称:グローイング・アップ)のような投資信託を買いたいものですね。少なくとも、「こんなファンドが人気がありますよ、注目されていますよ」などと営業担当者から言われて買うようでは、全くとは言いませんが、かなりダメだと思います。



小型株ファンド(愛称:グローイング・アップ)の購入先

小型株ファンド(愛称:グローイング・アップ)はノーロードで購入できません。下記のいずれかにおいて、手数料3.0%(税抜き)で買い付ける事になります。

SBI証券楽天証券みずほ証券岩井コスモ証券


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