三井住友銀行のラップ口座に採用されている投資信託の真価を調べてみた!

SMBCファンドラップは、メガバンクの一角である三井住友銀行が提供している資産運用サービスです。「SMBCファンドラップ用に厳選したファンド」を用意しているとの事。




しかし、一般の証券口座とは別の「ラップ口座」なのですから、一般人の皆様はさぞ凄い運用をしているのだろうとお考えの事と思いますが、実は全く違います。

三井住友銀行のSMBCファンドラップに採用されている投資信託がどのようなものなので、一体どんな運用成績なのか、実態をあからさまにしてみたいと思います。

SMBCファンドラップの投資信託のコスト・ベンチマーク・純資産の情報
ラップ口座に採用されている投資信託の運用成績を調べてみた
SMBCファンドラップの投資信託の運用成績のまとめ

(2019年5月30日追加)



 


SMBCファンドラップの投資信託のコスト・ベンチマーク・純資産の情報

SMBCファンドラップの投資信託のラインナップと信託報酬など

300万円から始めるSMBCファンドラップの投資信託の数は、全部で14本あります。SMBCファンドラップで扱っている投資信託は、ズバリ、下記のようなものです。

投資対象 ファンドの名称 信託報酬(税抜) 運用
日本株式 SMBCファンドラップ・日本バリュー株 0.73% アクティブ
SMBCファンドラップ・日本グロース株 0.84% アクティブ
SMBCファンドラップ・日本中小型株 0.87% アクティブ
先進国株式 SMBCファンドラップ・米国株 1.03% アクティブ
SMBCファンドラップ・欧州株 0.95% アクティブ
新興国株式 SMBCファンドラップ・新興国株 1.04% アクティブ
国内債券 SMBCファンドラップ・日本債 0.43% アクティブ
先進国債券 SMBCファンドラップ・米国債 0.69% アクティブ
SMBCファンドラップ・欧州債 0.76% アクティブ
新興国債券 SMBCファンドラップ・新興国債 0.92% アクティブ
日本リート SMBCファンドラップ・J-REIT 0.57% アクティブ
海外リート SMBCファンドラップ・G-REIT 0.88% アクティブ
その他 SMBCファンドラップ・コモディティ 0.64% インデックス
SMBCファンドラップ・ヘッジファンド 0.65% -


投資一任口座だからアクティファンドを揃えているという事なのでしょうが、コモディティやヘッジファンドのジャンル以外は全てアクティブ運用です。もちろん、アクティファンドですから、コスト的には猛烈に高いです。率直に言って酷すぎます。

ラップ口座の手数料に加えて、かような信託報酬を取る訳で、銀行としては利幅が大きくて笑いが止まらない事でしょう。当サイトでお勧めしているような超低コストのインデックスファンドなど、皆無です。

実は、三井住友銀行からは投資信託に関する詳細な説明がまったくありません。運用スタイル(アクティブ運用かインデックス運用)の説明もない。上の表は、仕方がないので当サイト管理人がチェックして一覧にまとめたものであり、三井住友銀行は全く教えてくれませんでした。彼らが説明するのは、ファンドラップの手数料くらいです。


SMBCファンドラップのベンチマーク情報

各ファンドの運用目標たるベンチマークは、以下の通りとなります。ベンチマークなどの説明も三井住友銀行からは皆無であり、いちいち調べるのに骨が折れました。

先進国に投資をするのに、先進国全体に分散投資をするファンドが無く、米国株と欧州株に別れているという点は、不思議というのか使いにくいというのか、ちょっと一般的ではないなと感じました。先進国債券クラスについても同様です。

投資対象 ファンドの名称 ベンチマーク
日本株式 SMBCファンドラップ・日本バリュー株 TOPIX(配当込み)
SMBCファンドラップ・日本グロース株 なし
SMBCファンドラップ・日本中小型株 JASDAQ
先進国株式 SMBCファンドラップ・米国株 参考指標(2014年6月時点)
・ラッセル1000グロース指数(38.4%)
・ラッセル1000バリュー指数(39.6%)
S&P500(19.3%)
SMBCファンドラップ・欧州株 なし
新興国株式 SMBCファンドラップ・新興国株 MSCIエマージング・マーケット指数
国内債券 SMBCファンドラップ・日本債 NOMURA-BPI総合
先進国債券 SMBCファンドラップ・米国債 バークレイズ米国総合インデックス
SMBCファンドラップ・欧州債 バークレイズ汎欧州総合インデックス
新興国債券 SMBCファンドラップ・新興国債 参考指標:JPモルガン・ガバメント・ボンド・インデックス・エマージングマーケッツ・グローバル・ディバーシファイド
日本リート SMBCファンドラップ・J-REIT 東証REIT指数(配当込み)
海外リート SMBCファンドラップ・G-REIT S&P先進国REIT指数(除く日本)(配当込み)
その他 SMBCファンドラップ・コモディティ ブルームバーグ・コモディティ・インデックス(円換算)に連動するように投資
SMBCファンドラップ・ヘッジファンド -


SMBCファンドラップの純資産総額

SMBCファンドラップのそれぞれの資産クラスへの投資金額は、以下の通りです。合計すると5529億円となります。多いのか少ないのか、イマイチ評価の分かれるところではないでしょうか。

ただし、そもそもこのようなファンドラップなどボッタクリですから、この数字が少ないほど被害者も少ないという事になります。純資産が多くならない事を願います。

投資対象 ファンドの名称 純資産総額
日本株式 SMBCファンドラップ・日本バリュー株 728億円
SMBCファンドラップ・日本グロース株 356億円
SMBCファンドラップ・日本中小型株 100億円
先進国株式 SMBCファンドラップ・米国株 597億円
SMBCファンドラップ・欧州株 211億円
新興国株式 SMBCファンドラップ・新興国株 152億円
国内債券 SMBCファンドラップ・日本債 2017億円
先進国債券 SMBCファンドラップ・米国債 287億円
SMBCファンドラップ・欧州債 136億円
新興国債券 SMBCファンドラップ・新興国債 133億円
日本リート SMBCファンドラップ・J-REIT 79億円
海外リート SMBCファンドラップ・G-REIT 135億円
その他 SMBCファンドラップ・コモディティ 43億円
SMBCファンドラップ・ヘッジファンド 555億円


ところで、各資産クラスに集まった資金を見ていると、一般の証券口座では不人気著しい日本債券クラスが一番資金を集めていて、2000億円を超えています。全資産の、およそ36%となり、これはかなり不思議な現象ですね。

同じような値動きのヘッジファンドも555億円集まっており、極力お金を減らしたくない人が、SMBCファンドラップを利用しているのかもしれませんね。

ただ、だったら定期預金にしておけばいいだけの事であり、SMBCファンドラップを通じて日本国債やヘッジファンドに投資するのはコストも考えると赤字になっている可能性もありますから、そんな事なら止めておいた方が良いでしょう。


 


ラップ口座に採用されている投資信託の運用成績を調べてみた

さて、上記のアクティブファンドの運用成績が、運用成績を上回っているのかどうか、そこが最も肝心ですので、下記の方針でチェックする事にしました。

・ベンチマークのインデックス運用の投資信託が存在する場合は、それを採用し比較
・それが見つからない場合は、ベンチマークの年率リターン(3年、5年)と比較
・ベンチマークが存在しない場合は、セクターの代表名的な指数を利用する



もしもインデックスファンドよりもリターンが低ければ、ラップ口座などクソの役にも立っていないという証明になります。高い金出して、超低コストでほとんど経費をかけていないインデックスファンドに負けるなど、あってはならない事です。


1.SMBCファンドラップ・日本バリュー株

トップバッターのSMBCファンドラップ・日本バリュー株は、TOPIXをベンチマークとしたインデックス運用型の投資信託である三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンドと比較できます。

SMBCファンドラップ・日本バリュー株の運用成績

項目 SMBCファンドラップ・日本バリュー株 三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド
信託報酬 0.73% 0.16%
トータルリターン(5年・年率) 8.24% 8.87%
標準偏差(5年) 15.80% 15.22%


実にけしからぬことに、同じ三井住友グループが運用する超低コストのインデックスファンドに、5年でのリターンもリスクも負けています。三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンドをラインナップに加えれば良いものを、・・・実に不誠実です。



2.SMBCファンドラップ・日本グロース株

日本グロース株は困った事に、明確にベンチマークが存在しないようです。こういう時は、日本の代表的な指標である日経平均と比較してみましょう(TOPIXとも比較します)。比較するインデックスファンドに、ニッセイ日経225インデックスファンドを加えます。

SMBCファンドラップ・日本グロース株 の運用成績

項目 SMBCファンドラップ・日本グロース株 ニッセイ日経225インデックスファンド 三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド
信託報酬 0.84% 0.25% 0.16%
トータルリターン(5年・年率) 6.95% 10.98% 8.87%
標準偏差(5年) 16.27% 15.65% 15.22%


これは、想像以上に酷すぎる結果でした。全く役に立たないアクティブファンドです。相場の状況によってグロース株やバリュー株への投資を機動的に変更で切れば良いのでしょうが、そもそもSMBCファンドラップでは、その両方ともにインデックスファンド以下なのですから、全く意味が有りませんね。



3.SMBCファンドラップ・日本中小型株

SMBCファンドラップ・日本中小型株のベンチマークは、JASDAQ INDEXです。残念ながら、比較に利用できるようなインデックス運用型の投資信託が見つかりません。

そこで、JASDAQ-TOP20をベンチマークとするインデックスファンド、JASDAQ-TOP20指数ファンドとの比較としましょう。また、日本の中小型株に強いアクティブファンドのひふみプラスも加えて、比較表を作ってみました。

SMBCファンドラップ・日本中小型株の運用成績

項目 SMBCファンドラップ・日本中小型株 JASDAQ-TOP20指数ファンド ひふみプラス
信託報酬 0.87% 0.76% 0.98%
トータルリターン(5年・年率) 10.40% -3.58% 15.95%
標準偏差(5年) 17.20% 19.86% 14.69%


ベンチマーク(及び参考指数)がバラバラなので、あくまで参考程度の比較でしかありませんが、ひふみプラスを選ぶかどうかはともかくとして、既存の投資信託を代替えさせるよりは良さそうな感じではあります。

しかし、あくまでもベンチマークのジャスダックと比較しないと意味はありませんから、以下のサイトから指数のデータを抜き出してチェックしてみます。
※ベンチマーク情報引用元: http://myindex.jp/data_i.php?q=JQ1002JPY

項目 SMBCファンドラップ・日本中小型株 JASDAQ(配当無し)
信託報酬 0.87% -
トータルリターン(5年・年率) 10.40% 10.4%
トータルリターン(10年・年率) 13.67% 14.2%
標準偏差(5年) 17.20% 13.4%
標準偏差(10年) 20.39% 16.8%


結果は、SMBCファンドラップ・日本中小型株はジャスダック指数に対して負けている事が分かります。しかもファンドラップには配当が含まれているのに対して、指数は配当を抜きにした数字です。配当をカウントすると、更に差は広がります。

以上より、SMBCファンドラップ・日本中小型株の運用成績はアクティブファンドとしては平均点以下しか出せていないという意味で失格ですが、生憎(三井住友銀行としては幸い)、ジャスダックをベンチマークとするインデックスファンドが存在しないので、SMBCファンドラップは「助かっている」と言う事になりますね。



4.SMBCファンドラップ・ 米国株

SMBCファンドラップ・ 米国株は、ラッセル1000グロース指数、ラッセル1000バリュー指数、S&P500指数の複合指数をベンチマークとしています。従って、これと比較できる適切なインデックスファンドはありません。

ここでは、楽天・全米株式インデックス・ファンド(信託報酬0.15%)と比較して、その後にダウ平均に連動するインデックスファンドであるSMT ダウ・ジョーンズ インデックス・オープン(信託報酬0.5%)と比較してみました。

まず、楽天は運用期間がまだ短いので、直近1年での比較です。特段、SMBCファンドラップ・ 米国株と値動きに違いは見られません。

SMBCファンドラップ・ 米国株の運用成績


SMT ダウ・ジョーンズ インデックス・オープンは、同じ三井住友が運用しているインデックスファンドです。ご覧のように、ほとんどリターンには差がありません。

SMBCファンドラップ・ 米国株の運用成績


と言う事は、特にラップ口座に高いコストを支払って、SMBCファンドラップ・ 米国株の運用など任せる必要も無さそうだなと感じます。

同じ三井住友の、SMTのインデックスファンドで十分だと思いますし、今ならば更に低コストの信託報酬0.225%のiFree NYダウ・インデックスたわらノーロード NYダウがあります。

更には、0.16%のeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)もありますので(ベンチマークはS&P500(配当込み))、敢えてファンドラップを利用する必要性はありません。



5.SMBCファンドラップ・欧州株

欧州株のラップ口座用投資信託は、ベンチマーク無しです。しょうがないなあという事で、みずほ銀行のネット口座でしか購入できない、欧州株に投資する唯一のインデックスファンド、欧州株式指数ファンド(信託報酬0.66%)と比較しました。

SMBCファンドラップ・欧州株の運用成績


ご覧のように3年リターンでは欧州株式指数ファンドのほうが明確に上ですが、実は5年で見ると、少し負けています。と言う事は、ほとんど似たような成績なのだなと推測する事ができます。特段、ラップ口座を使う意味が有るとは思えません。


 


6.SMBCファンドラップ・新興国株

新興国株のベンチマークはMSCIエマージング・マーケット指数なので、それをベンチマークとするインデックス型投資信託で、またもや同じ三井住友の運用する三井住友・DC新興国株式インデックスファンドと比較してみましょう。

SMBCファンドラップ・新興国株の運用成績

項目 SMBCファンドラップ・新興国株 三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド
信託報酬 1.04% 0.34%
トータルリターン(5年・年率) 6.67% 4.20%
標準偏差(5年) 17.20% 17.02%


ようやくにして、圧倒的な高リターンのファンドが出てきましたね。これならば、ラップ口座のアクティブファンドを利用しても構いません。



7.SMBCファンドラップ・日本債

SMBCファンドラップ・日本債と同じく、NOMURA-BPI(総合)をベンチマークとするインデックスファンド、三井住友・日本債券インデックス・ファンドと比較しましょう。

SMBCファンドラップ・日本債の運用成績

項目 SMBCファンドラップ・日本債 三井住友・日本債券インデックス・ファンド
信託報酬 0.43% 0.16%
トータルリターン(5年・年率) 1.57% 1.73%
標準偏差(5年) 2.02% 1.67%


日本債券クラスはほとんど値動きも無く、アクティブファンドとしても、市場平均に打ち勝つのは至難の業です。この資産クラスでは、低コストがリターンに直結しますので、インデックスファンドで十分だといえます。ラップ口座を利用する意味はありません。



8.SMBCファンドラップ・米国債

SMBCファンドラップ・米国債 のベンチマークは、ブルームバーグ・バークレイズ米国総合インデックスで、残念ながら同様のベンチマークのインデックス投資信託は見当たりません。

ですから、ベンチマーク自体の年率リターンと比較して成績を評価致しましょう。結果は下記のようにベンチマークに負けている状況です。アクティブ投信として価値無しですね。

項目 SMBCファンドラップ・米国債 バークレイズ米国総合インデックス
信託報酬 0.69% -
トータルリターン(5年・年率) 3.71% 4.0%
トータルリターン(10年・年率) 4.24% 4.8%
標準偏差(5年) 7.56% 8.9%
標準偏差(10年) 7.69% 8.6%



9.SMBCファンドラップ・欧州債

SMBCファンドラップ・欧州債についても同様で、インデックスファンドが存在しません。そこで、欧州債のベンチマークであるブルームバーグ・バークレイズ汎欧州総合インデックスと比較しようと思いましたが、指数のデータが見当たりませんでした。

従って、本項では比較検討できません。こういった、比較が出来ない投資信託を買う事は、全くおススメできません。買い付けている商品が良いのか悪いのか、投資家は判断に困るからです。逆に金融機関としては、そう言ったものを売りつけると良いのかもしれませんね。

なお、欧州債、米国債のラップファンドを保有するのではなくて、三井住友・DC外国債券インデックスファンド(信託報酬0.21%)を利用して、先進国債券全体(日本を除く)に投資すると、どのような結果になるのでしょうか? 

SMBCファンドラップ・欧州債の運用成績


傾向としては、米国債と欧州債の値動きがやや粗く、先進国全体に分散投資しているグローバル債券インデックスファンドの値動きがマイルドになっている傾向です。リターンも同様の傾向を示します。米国債とか欧州債に決め打ちするのではなく、分散投資をしていれば宜しいという事になりそうですね。



10.SMBCファンドラップ・新興国債

新興国債の参考指標はJPモルガン・ガバメント・ボンド・インデックス・エマージングマーケッツ・グローバル・ディバーシファイドで、これをベンチマークとするインデックスファンドの。同じ三井住友のSMT 新興国債券インデックスオープンと比べる事ができます。

SMBCファンドラップ・新興国債の運用成績

項目 SMBCファンドラップ・新興国債 SMT 新興国債券インデックスオープン
信託報酬 0.92% 0.6%
トータルリターン(5年・年率) 6.4% -0.28%
標準偏差(5年) 8.27% 10.3%


SMBCファンドラップ・新興国債に関しては、新興国株と同様に、明らかにインデックスファンドを上回る成績となっています。どうも、SMBCファンドラップは新興国向けの投資に強いようです。

とはいえ、新興国債券は、個人投資家が敢えて投資をしなくても良いような資産クラスです。投資したとしても、資産のごくごく僅かを振り向ける程度になると思いますので、大きく勝っていたとしても、あまり影響は無さそうです。



11.SMBCファンドラップ・J-REIT

.SMBCファンドラップ・J-REIT のベンチマークは、東証REITインデックス(配当込)です。こちらは、ベンチマークが同じインデックスファンドで、やはり三井住友が運営するSMT J-REITインデックス・オープンと比較しましょう。

SMBCファンドラップ・J-REITの運用成績

項目 SMBCファンドラップ・J-REIT SMT J-REITインデックス・オープン
信託報酬 0.57% 0.4%
トータルリターン(5年・年率) 8.04% 8.32%
標準偏差(5年) 8.91% 8.83%


過去3年ではわずかにラップ口座用の投資信託のほうがリターンが良いですが、5年で見るとインデックスファンドが勝利しています。

今ならば、更に低コストのSmart-i Jリートインデックス(信託報酬0.17%)がありますから、コスト差の分、インデックスファンドのほうがより有利になる事でしょう。



12.SMBCファン ドラップ・G-REIT

SMBCファン ドラップ・G-REIT(グローバルリート)のベンチマークは、S&P先進国REITインデックス(除く日本、配当込)でであり、これは同じ三井住友のSMT グローバルREITインデックス・オープンと比較する事が可能です。

SMBCファン ドラップ・G-REITの運用成績

項目 SMBCファン ドラップ・G-REIT SMT グローバルREITインデックス・オープン
信託報酬 0.88% 0.55%
トータルリターン(5年・年率) 7.00% 7.89%
標準偏差(5年) 15.10% 15.01%


グローバルリートに関しては、明らかにインデックスファンドのほうがリターンが高く、ラップ口座を利用する意味はありません。今ならば信託報酬がわずか0.2%のSmart-i先進国リートインデックスがあり、コスト差の分だけ更に投資家のリターンを向上します。



13.SMBCファンドラップ・コモディティ

インデックス型の投資信託が見当たりませんから、ベンチマークのベンチマークのブルームバーグ・コモディティ・インデックス(円換算)の成績と比較しましょう。

項目 SMBCファンドラップ・コモディティ ブルームバーグ・コモディティ指数(配当込)
信託報酬 0.64% -
トータルリターン(5年・年率) -8.61% -8.2%
トータルリターン(10年・年率) -2.23% -1.7%
標準偏差(5年) 12.00% 13.9%
標準偏差(10年) 13.62% 15.9%


リスクを表す標準偏差の数値は、SMBCファンドラップ・コモディティのほうが良好ですが、肝心のリターンは配当込み指数のほうが上であり、これならばラップ口座を利用しなくても良いといえます。

そもそも、コモディティ商品などはコンタンゴが発生するために、長期投資には不向きです。その意味で、分散投資の一環としても不要な資産クラスと言え、SMBCファンドラップのこのような品揃え自体が不要だといえます。



14.SMBCファンドラップ・ヘッジファンド

SMBCファンドラップ・ヘッジファンドの特色は、「特定の市場等の変動に左右されない投資元本に対する収益。絶対収益を目指す」との事ですが、これは元本割れしないで利益だけ右肩上がりだというのは、個人投資家の単なる幻想です。

こういったところで利用するようなヘッジファンドとは、単に著しくリスク回避的な運用を行うというだけのものであり、一般的にはこのようなものに投資する意味はありません。

例えば、SMBCファンドラップ・ヘッジファンドのリターンと、安全資産の日本国債に投資するSMBCファンドラップ・日本債のリターンを比較したのが次の表です。

項目 SMBCファンドラップ・ヘッジファンド SMBCファンドラップ・日本債
信託報酬 0.65% 0.43%
トータルリターン(5年・年率) -0.07% 1.57%
トータルリターン(10年・年率) 0.77% 1.77%
標準偏差(5年) 1.89% 2.02%
標準偏差(10年) 1.84% 1.88%


なんと、日本国債よりもリスクの数値が低いにもかかわらず、5年リターンでは元本割れをしている状況です(10年で見ると元本は上回る)。日本国債よりも利が乗らないようなファンドに対して、ラップ口座の利用手数料を支払ってまで利用する意味など、皆無です。

ヘッジファンドなる名称に、決して騙されないようにして下さい。金融機関がこのようなものを提案してきても、聞く耳を持たず、完全スルーされる事をお勧めします。


 


SMBCファンドラップの投資信託の運用成績のまとめ

それでは、SMBCファンドラップの投資信託が、運用目標たるベンチマークなどに勝利で来ているのかどうかを一覧で表して見ます。ベンチマークが無いものについては、それに準じたものとの比較です。

何と、14の投資信託のうち9本、全体の64%で敗北となっています。引き分けを入れると、実に86%で市場の平均的な数値に勝てていないという事になります。

投資対象 ファンドの名称 勝敗など
日本株式 SMBCファンドラップ・日本バリュー株 負け
SMBCファンドラップ・日本グロース株 負け
SMBCファンドラップ・日本中小型株 負け
先進国株式 SMBCファンドラップ・米国株 引き分け
SMBCファンドラップ・欧州株 負け
新興国株式 SMBCファンドラップ・新興国株 勝利
国内債券 SMBCファンドラップ・日本債 負け
先進国債券 SMBCファンドラップ・米国債 負け
SMBCファンドラップ・欧州債 引き分け
新興国債券 SMBCファンドラップ・新興国債 勝利
日本リート SMBCファンドラップ・J-REIT 負け
海外リート SMBCファンドラップ・G-REIT 負け
その他 SMBCファンドラップ・コモディティ 負け
SMBCファンドラップ・ヘッジファンド 引き分け


こんな体たらくであれば、手数料を支払ってラップ口座に多額の金を突っ込む意味は全くありませんし、信託報酬の高いアクティブファンドを利用する価値もありません。

結論は、SMBCファンドラップの商品価値は著しく低いという事になり、検討中の人は即刻中止、そして利用中の人も解約して、ごく普通のインデックス運用のバランスファンドを検討するといった事で宜しいかと思います。


 


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