みずほJ-REITファンド・・・・運用成績も分配金の出し方もダメ

みずほJ-REITファンドは、アセットマネジメントoneが運用して、みずほ銀行とみずほ信託銀行が販売する、手数料有料のアクティブファンドです。2003年に設定されており、既に30年近い運用歴を持つ、投資期間としては素晴らしい投資信託と言えます。

以下の2つのコースからなる投資信託でなり、リーマンショック前には1000億円に到達する勢いでした。アベノミクスの大相場でも900億円の資金を集めており、現在においても合計で600億円を超え、みずほ銀行では売れ筋ファンドとして取り扱われています。

みずほJ-REITファンド

ファンド名称 特徴
みずほJ-REITファンド(毎月分配型) 575億円
みずほJ-REITファンド(年1回決算型) 70億円


しかしながら、こんなものを買う人は一体何を考えているのか、全く理解不能です。分配金目当てに買う人が大半なのでしょうが、その分配金の出し方は滅茶苦茶ですし、そもそも運用リターンもダメです。他の投資信託を検討したほうが宜しいでしょう。


(2019年3月13日追加)・・・本ページの情報の更新を希望される方は、Q&Aページより管理人までお知らせください。すぐに対応したいと思います。


 


みずほJ-REITファンドの基本的情報

このファンドの基本情報

項目 内容
販売手数料 2.0%(ノーロード投資信託ではありません)
信託報酬 年率1.0%(税抜)
信託財産留保額 0.3%
運用期間 無期限(2003年12月18日設定)
決算 毎月10日(毎月分配型の場合)
運用会社 アセットマネジメントone株式会社
販売 みずほ銀行、みずほ信託銀行のみで販売


このファンドのポートフォリオ

2019年2月28日時点のポートフォリオです。毎月分配型も年1回決算型も、ポートフォリオは同一です。銘柄数は合計で47となっています。

みずほJ-REITファンドのポートフォリオ



みずほJ-REITファンド、管理人の感想と評価

同じアセットマネジメントoneが運用するインデックスファンドに敗北

まず最初に、みずほJ-REITファンドは運用成績が平凡以下である事を記しましょう。本ファンドは東証REIT指数(配当込み)を参考指数とするアクティブファンドであり、目論見書を見ると下記のように、大層な事が書かれています。

みずほJ-REITファンドの銘柄選定プロセス


不動産業務に高い専門性を有するみずほ信託銀行からの情報提供を受け、付加価値の高い運用を目指すのだそうです。みずほ信託銀行もアセットマネジメントoneもみずほ銀行グループであり、まさにグループ一丸となって、総力を挙げての運用が期待されますね。

しかし、実際には、「よくもそんな偉そうな事を恥ずかしくもなく書けるな」といった感想視界だけ無いような、平々凡々かそれ以下の、落胆するような運用成績です。

下記、同じアセットマネジメントoneが運用している、ノーロード(手数料が無料)投資信託であり、信託報酬が税抜きで0.65%の毎月分配型のインデックスファンド、MHAM J-REITインデックスファンド(愛称:ビルオーナー)とのリターン比較です。

みずほJ-REITファンドとMHAM J-REITインデックスファンドとのリターン比較


ご覧の通り、不動産に強いみずほ信託銀行の助言を受けているアクティブファンドの本ファンドのリターンは、市場平均をなぞるだけのインデックスファンドに対して、長期で負けているのが分かります。

グラフは3年チャート、そして表で赤い枠を付けた部分は10年間での比較になりますが、ほとんど同一か、インデックスファンド以下の成績に甘んじています。

わざわざ銀行の窓口に2%の手数料を支払って買うようなものではありません。2%の支払いによって、上記から更に2%分だけリターンが落ちる事になります。銀行員の適当な説明に納得するようなお馬鹿さんにならないように、気をつけましょう。ハハハハ!


 


リターンを追求するなら、更に超低コストのインデックスファンドを利用

参考までに、同じ東証REIT指数(配当込み)をベンチマークとするインデックスファンドならば、信託報酬が0.25%と、更に超低コストを実現した<購入・換金手数料なし> ニッセイJリートインデックスファンドがあります。それも含めて、リターンを比較したのが以下です。

みずほJ-REITファンドとニッセイJリートインデックスファンドとのリターン比較


MHAM J-REITインデックスファンド(愛称:ビルオーナー)と同じベンチマークのインデックスファンドなのに、ニッセイの方が3年間で1%もリターンが上振れしているのが分かります。

両ファンドのコスト差は0.4%であり、3年間で1.2%の差が生じますから、上記の1%のリターン差はほぼそのコスト差で説明されるのではないかと思います。

コストはリターンを削る重大な問題ですから、投資信託を選ぶときは、まずは最大限にコストに注目しましょう。アクティブファンドの大半は、本ファンドのようにコストで自滅して、結局はインデックスファンドに勝てないという事も覚えておいてください。

なお、<購入・換金手数料なし> ニッセイJリートインデックスファンドは分配金を出しません。もしもこの投資信託で毎月一定額を受け取りたい場合は、SBI証券でこれを買い付け、投資信託定期売却サービスを利用すれば良いでしょう。

更には、現在は信託報酬がわずか0.17%のSmart-i Jリートインデックスも登場しています。このような素晴らしい投資信託がある世の中で、わざわざ高コスト低リターンのみずほJ-REITファンドを選ぶ必要性など、一かけらもありません。


毎月分配型の、分配金の出し方も酷い

人気のある毎月分配型も、かなり酷い事になっています。下記は、直近の分配履歴です。毎月1万口当たり40円の分配金です。多いのか少ないのか、何とも言えないですかね・笑。

みずほJ-REITファンドの分配金履歴


下記は、最近の分配金額での分配金利回りです。現状で5%強、一昨年の高い時でも6.5%くらいですから、数多あるボッタクリ毎月分配型投資信託と比べると、大人しい印象です。

みずほJ-REITファンドの分配金利回りの推移


しかし、月報を確認すると、ファンドの投資先からの配当の利回りは、3.8%となっています。分配金利回りは約5.2%ですから、配当よりも分配の方が約1.4倍、多い事になります。

みずほJ-REITファンドの投資先の配当利回り


という事は、タコ足分配をしている可能性が濃厚になります。分配金を含めた分配金再投資基準価額と、それを含めない基準価額は、以下の赤線のように大変に開いています。このように開く時はタコ足分配の疑いが強くなりますので、要注意です。

みずほJ-REITファンドの基準価額の推移


実際に、運用報告書で確認します。以下の通り、青線の毎月の40円の分配金(半年間で240円)に対して、配当収益(赤枠)は17円~37円程度で、合計142円です。となると、配当の1.7倍の分配金を出している事になり、完全にタコ足分配だと分かります

みずほJ-REITファンドの分配原資の内訳


ちなみに過去の分配履歴を全てチェックしてみると、時期によって以下のような分配金を出していました。赤く色づけした部分は、もう完全に無茶苦茶な分配だったであろう所です。

・2004年1月~6月:0円
・2004年7月~9月:30円
・2004年10月~12月:35円
・2005年1月~6月:60円
・2005年7月~2007年5月:
100円
2007年6月:1000円
・2007年7月~2008年3月:
100円
・2008年4月~2012年2月:50円
・2013年3月~2014年11月:40円
2014年12月:660円
・2015年1月~2月:40円
2015年3月:290円
・2015年4月~5月:40円
2015年6月:290円
・2015年7月~2016年2月:40円
2016年3月:160円
・2016年4月~5月:40円
2016年6月:110円
・2016年7月~現在まで:40円


リーマンショック前には100円の分配があった訳で、配当収益が仮に月に40円とか50円も有ったと仮定した場合でも、分配金の半分以上は確実に元本払戻金だったと推定され、こんなものは投資でなくて詐欺に近いと思います。(2019年現在も、相当程度が元本払戻金の筈です。ファンド保有者は、明細を確認してみて下さい)

何故か、ボーナスシーズンや春先に分配金の大盤振る舞いをする事も多く、景気が良かった2007年6月には1000円もの「大放出」をしています。こういうまやかしの分配金に騙されたお客は、多数いた事と思われます。罪深い、みずほ銀行グループですね。

こんなファンドに金を出すのではなく、先ほども記した通り、<購入・換金手数料なし> ニッセイJリートインデックスファンドSmart-i JリートインデックスSBI証券で買って、投資信託定期売却サービスを利用しましょう。

ご自身で解約の量を設定する事が出来ますので、配当利回りの範囲内で定期売却をすれば、みずほJ-REITファンドのように基準価額がどんどんと下落する事は避けられ、それこそ安定的に毎月の収益を得られることになります。


 


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