日本株225・米ドルコース・・・全く投資する意味が無いようなファンド

日本株225・米ドルコースは、日本の株式(日経平均)を投資対象としながらも、それとは別に米ドルの為替取引も内部で行うような、複雑な仕組みの毎月分配型投資信託です。

米ドル以外にも、以下の通り複数の通貨を選択できますが、ファンドの本質は基本的に同じですし、米ドルコースが最も純資産総額が多くなっていますので、本ページでは米ドルコースをメインに解説していきます。(カッコ内は純資産総額)

・日本株225・米ドルコース(118億円)
・日本株225・ブラジルレアルコース(5億円)
・日本株225・豪ドルコース(4億円)
・日本株225・資源国通貨コース(3億円)


日本株225・米ドルコース


とにかく毎月の分配金が多ければ良いという、思考停止かつ強欲な個人投資家のために存在するようなファンドであり、もちろん実態は中身の酷いファンドであって、全く投資する価値はありません。



(2018年5月30日)・・・本ページの情報の更新を希望される方は、Q&Aページより管理人までお知らせください。すぐに対応したいと思います。



 


日本株225・米ドルコースの基本的な情報

このファンドのコストなどの基本情報

購入単位:証券会社により異なりますがSBI証券楽天証券では最低100円で購入可能。
信託報酬年率1.105%(税抜)
信託財産留保額:なし
決算:年12回(毎月25日)
償還日:平成33年10月25日まで(平成23年10月31日に運用開始)
運用:大和住銀投信投資顧問株式会社
為替ヘッジ:なし


このファンドのポートフォリオ

2018年4月末時点で、本ファンドが投資している日経平均部分は、以下のようなポートフォリオとなっています。純粋に現物株式に投資するだけでなく、2割ほどは先物を使っています。為替取引の部分に関しては、次の項に記します。

日本株225・米ドルコースのポートフォリオ



日本株225・米ドルコース、管理人の感想と評価

日本株ファンドに通貨を組み込むという事に関して

冒頭に記した通り、日本株225ファンドには4本の通貨コースが存在しており、それぞれの基準価額の推移は、過去3年で以下のようになっています。日経平均に投資するので、基本的な基準価額の上げ下げの傾向は同じで、選択する通貨によって、差が出てきます。

日本株225ファンドの通貨ごとのコースと基準価額


ただし、これだけ見てブラジルレアルが優れているという意味に解釈してはいけません。株式に投資する部分は期待リターンがプラスであり、投資する人全員がプラスになる可能性を持った「投資」であるのに対し、通貨取引などは完全にゼロサムゲームの「投機」です。

ブラジルレアルが調子よかったのは完全にたまたまの事であり、どの通貨を選ぼうともゼロサムゲームのを行う事に変わりはありません。一体、あなたは投資をしたいのか投機(ギャンブル)をしたいのかと問われているようなファンドです。

なお、成績が一番悪いように見える米ドルコースが一番人気なのは、単純に分配金額が最も多いというだけの事でしょう。こういうのを見ると、投資家の質が分かります。

日本株225の各通貨コースの分配金額


そして、本ファンドの利益がどこから出てくるのか、分かっていない投資家ばかりだと思います。利益は下記の3つから構成されます。利益になるポイントが3つもあると勘違いして、「儲かりそうだ」と思ってしまうのかもしれません。

株価や為替の変動で利益になったり損したりするのは分かりやすいですが、「為替取引によるプレミアムまたはコスト」は分かりにくいですね。簡単に言えば、金利だと思えば良いでしょう。選択した通貨との金利差があれば、その分が利益になるという意味です。

日本株225ファンドの収益の仕組み


ただし、金利の高い通貨が儲かるのであれば、あらゆる人がその通貨を買えば一方的に儲かる事になります。世の中、そんな美味い話しがある筈も無く、一定の時期に必ず、金利差で得た利益をすべて吐き出すような為替レートの変動があります。

そういったことまで投資家に説明をして本ファンドを買わせるべきなのですが、おそらく日本株225・米ドルコースなどを購入した人たちは、「そんな話は初めて聞いた」と言うかもしれません。金融の世界で、カモになる人たちの誕生です。


余計な為替取引をやっても、儲かるとは限らない事例

上記のように日経平均に投資するだけでなくて追加で為替リスクを取り、更には為替取引によるプレミアム収益まで獲得していますから、果たしてトータルで儲かっているのかどうか、検証する事が大変重要です。

本ファンドはベンチマークの無い欠陥アクティブファンドであり、運用が上手くいっているのかどうかのチェックが効きにくいのが大いに問題です。

日経平均に投資するという事ですので、単純に日経平均株価と比較して、ついでに日経平均に連動するインデックスファンド、ニッセイ日経225インデックスファンドとも比べてみました。その結果が、以下の通りです。

日本株225・米ドルコースと日経平均インデックスファンドとのリターン比較


ご覧の通り、余計な事を一切やらない、シンプルに日経平均に投資するインデックスファンドにボロ負けしている状況です。しかも、配当をカウントしていない日経平均にも大負けしているようなファンドで、1ミリも投資価値が無いことが分かります。

為替取引などを織り交ぜて、いかにも儲かるような錯覚を抱かせるような商品内容ですが、実態などはこんなものであり、くれぐれも複雑な中身を持ったファンドは一切相手をしないようにしましょう。


分配金についても、中身が不透明

最初に、米ドルコースが一番分配金が多いと書きました。では分配金利回りはどうなっているのかと思って確認してみると、なんと、16%もの数字が記録されていました。

「分配金利回りが高いと凄い」と思っている人が多いから、このようなファンドが売れるわけですが、分配金利回りなどは運用会社の裁量でいくらでも作り上げる事ができます。全く信用してはいけない数字ですから、これに騙されないようにしましょう。

日本株225・米ドルコースの分配金利回りの推移


日本株225・米ドルコースでは、米ドルと日本円の為替プレミアム収益で2.3%、それと日経225からの配当利回りは月報にも運用報告書にも記載が無いのですが、およそ1.9%だとして、合計で4.2%しかありません。

これに対して分配金利回りを16%としているのですから、基本的には大いにタコ足分配となる可能性を秘めたファンドとなります。

念のため分配原資の内訳をチェックしてみると、毎月の200円の分配金に対して、配当等の収益では20円~30円台しかカバーできていない事が分かります。

日本株225・米ドルコースの分配原資の内訳


となると、その差額分はファンド内の売買益や、日経225や米ドルレートの値上がりに依存している訳で、もしも下げ相場で日経平均株価が下落して、リスク回避で円高基調になったら、ダブルで損失を被ります。

お手元に分配金の明細がある人は、分配金が元本払戻金になっていないか、どうぞご確認ください。元本払戻金の割合が高いほど、タコ足分配だという事であり、自分のお金をコストをかけて自分に分配しているだけですから、投資というよりは金融機関を喜ばせるだけの、まるで篤志家による寄付行為みたいな事になりますね。

なお、第70期だけ、なぜ200円の分配金の全てを定期収益でカバーできているのか、まったく理由が分かりません。運用報告書にも一切、理由が書かれていません。

こういった部分を見ると、運用会社は投資家に対して、分配金の出し方などを説明しようという気は全く無いのだなと分かります。もっとも、きちんと説明する事になると、分配金の出し方に問題がある事がバレてしまいますので、説明したくないのだとは思いますが。



日本株225・米ドルコースの購入先

日本株225・米ドルコースをノーロードで購入できる銀行・証券会社は以下の通りです。

SBI証券楽天証券

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