日興レジェンド・イーグル・ファンド・・・最低最悪、誤魔化しのファンド

日興レジェンド・イーグル・ファンドは、三井住友銀行SMBC日興証券が売りまくった投資信託です。分配金を再投資する資産成長コースが2009年9月11日に運用開始となり、その後の2011年3月18日に毎月決算コースと円ヘッジコースが追加されています。

日興レジェンド・イーグル・ファンド

コース 純資産残高
資産成長コース 869億円
円ヘッジコース 97億円
毎月決算コース 1398億円


しかしながら、あらゆる観点で見ても、全く買うに値しないどうしようもない投資信託になり下がっています。何も考えないで、銀行などが説明してきたものが「良い商品だ」と思いこむような愚かな人は、資産形成のハードルはかなり高くなります。

本ページをじっくりと読んで頂いて、何故、日興レジェンド・イーグル・ファンドがダメな投資信託なのか、理解するようにして下さい。これを理解できないような人は、投資などやってはいけません。


(2019年5月3日追加)・・・本ページの情報の更新を希望される方は、Q&Aページより管理人までお知らせください。すぐに対応したいと思います。



 


日興レジェンド・イーグル・ファンドの基本情報

このファンドの基本的な情報

手数料と信託報酬で、5%以上ものコストがかかるのは、猛烈に高コストです。10年保有したら、元本の20%以上をコストで持っていかれます。投資家にとって、非常に不利な状況で運用しなくてはなりません。典型的に、金融機関を喜ばすファンドと言えます。

購入手数料 3.5%(ノーロード投資信託ではありません)
信託報酬 年率1.85%程度(税抜)
信託財産留保額 なし
運用期間 無期限
ファンド運用方式 ファンドオブファンズ形式
決算 毎年6月と12月の各5日(毎月決算コースは毎月5日)
運用会社 アムンディジャパン株式会社
販売 三井住友銀行SMBC日興証券


このファンドのポートフォリオ

2019年3月末時点のポートフォリオは以下の通りです。株式だけでなく、金への投資も行っているのが特徴です(後述)。わずかに債券にも資金を振り向けています。

日興レジェンド・イーグル・ファンドのポートフォリオ



日興レジェンド・イーグル・ファンドに対する管理人の感想と評価

日興レジェンド・イーグル・ファンドの投資先について

まず、日興レジェンド・イーグル・ファンドが一体何にどのくらい投資をするファンドなのか、ちょっと分かりにくいですね。目論見書を見ても分かりにくいのですが、要はこのような投資信託だという事です。

ファーストイーグル社の資産運用


1つ上の項に示したポートフォリオも同時に見て頂くと分かる通り、基本は割安株への投資になります(赤枠の部分)。そして、株が割安になるタイミングは暴落時でもありますので、その時に果敢に買い付けが出来るように、現金も一定割合でストックするようです(青枠)。

と、ここまでは良いとして、黄色い部分に示した金への投資は微妙なところです。と言うのも、金への投資が大きく有効になるのは、米国市場の居住者だけです。

日本から米国の金ETFに投資をしたところで、いざという時、つまり何らかのショックが起こるような有事のタイミングでは、安全資産の日本円が猛烈に買われて、かなりの円高が進行します。

となると、金ETFの値上がりを全てとまではいいませんが、円高によってほとんど相殺されてしまって、為替リスクのある日本人にとっては、実はほとんど魅力が無いのです。おまけに、金には利息も配当も付きません。

金への投資で守りとか言っているのを見ると、「ああ、アメリカ人向けの投資なのね」という感想しか湧いてきません。

で、以上の3つの主要な投資先に対して、市況動向に応じてポートフォリオを入れ替える戦略だと思われます。

しかし、実際には運用報告書を見ても月報を見ても、資産配分比率がどのように変化したのかなどは、一切書かれていません。アセットアロケーションをしっかり考えて投資したいタイプの投資家にとっては、少々扱いづらいというのが第一印象です。


 


バックデータの結果があまりにも嘘くさい

そして、前項で記した運用を、ファンドオブファンズ形式で「長期にわたり優れた運用実績がある「ファースト・イーグル・グローバル・ファンド」と同じ運用手法の「ファースト・イーグル・グローバル・バリュー・マスター・ファンド(以下、マスター・ファン ド )」へ 、主 に投資します。」と言っています。

そして、「ドルベースで相場環境にかかわらずプラスのリターンを追求することで投資信託財産の長期的な成長を目指します。」とも言っています。完全に、アクティブ運用の投資信託ですね。

その運用の成果として、目論見書に掲載されているバックデータが凄いものになっています。以下、「ファースト・イーグル・グローバル・ファンド」の過去40年間のリターンです。

下の図の赤線は世界株式で、その指数はMSCIワールド・インデックス(ドルベース、配当 込み)です。これをはるかに上回る、とんでもないリターンのファンドだという事です。

ファースト・イーグル・グローバル・ファンドの長期の運用実績


ドルベースでは日本人投資家にとって意味が無いので、「では円ベースではどうなのか?」と見ていたところ、円換算も載っていました。世界株が40年で19.5倍になったのに対し、「ファースト・イーグル・グローバル・ファンド」は66.9倍になったそうです。

凄すぎますね。この資料を三井住友銀行や日興証券の店頭で見せられた素人は、狂喜乱舞するに違いありません。これならば間違いなしと、一人合点してしまうでしょう。

しかし、現実にはこんな運用成績にはならないのです。こんな成績が本当だとしたら、恐らくあなたになど話しが行く事は無く、関係者だけで全てこのファンドは買い占められてしまう事でしょう。

投資の素人のあなたにわざわざ本ファンドを売りつけているという事は、「本当のところは大して良いものではないのかもしれない」と考えるのがファイナンシャルリテラシーというものです。子供が平気で嘘をつくように、大人も大人に対して容赦なく嘘をつくのです。

注意書き


目論見書はよく見てみると、上記のように小さな文字で書かれています。「運用チームや哲学は同じだけれども、銘柄選択過程の一部や費用が異なっており、日興レジェンド・イーグル・ファンドの将来の運用成果を示唆したものではない」と。

あまりにも上手すぎる話しがやってきたら、特に投資においては、それは嘘なのではないかととにかく疑ってみる事が大切です。次の項では、その疑いを晴らします。


思った通り、実際の運用成績はボロカスだった

それでは実際に、MSCIワールドインデックス(配当込み)と、日興レジェンド・イーグル・ファンドの運用リターンを比較してみましょう。日本での5年超の運用期間に、どの程度の差があるのか確認できます。

そうそう、確認の前に一言。日興レジェンド・イーグル・ファンドは偉そうに上記で示したように、大層な成績を収めているように言っておきながら、日本で運用するファンドに関しては、ベンチマークも参考指数も設けていません。

つまり、リターンが本当に良いのかどうかを比較できないようにしているのです。実に不誠実な事だと思いますし、「と言う事は、本当は成績が悪いのではないか?」と直感が走ります。以下、驚くような結果をご覧下さい。

日興レジェンド・イーグル・ファンドとMSCIワールドインデックスとのリターン比較


過去3年のチャートで見ても、過去5年間の表で見ても、MSCIワールドインデックス(配当込み)に対して、日興レジェンド・イーグル・ファンドはあり得ないくらいの酷さで大敗北している事が分かります。

毎月決算コースで図示しておりますが、分配金は再投資したと仮定してのチャートや数字ですから、いかに日興レジェンド・イーグル・ファンドのリターンが悪いのかが分かります。「レジェンドとはそういう意味だったのか!!」と大いに驚きますね・笑。

チャートでは、ベンチマークのMSCIワールドインデックスに勝利できないアクティブファンドのiTrust世界株式も同時に示しております。勝てないアクティブファンドの更に遥か下を行く訳ですから、酷いにもほどがあります。

しかも、月報に記載されている騰落率の表が、猛烈に酷すぎます。全く比較する意味も無いドル円相場の騰落率と、ファンドの基準価額の騰落率を比較しています。

ろくすっぽ月報や運用報告書を読まないようなおバカな投資家が対象の投資信託であるという事が、こういうところに如実に表れますね。運用会社が、投資家を軽視していそうです。

日興レジェンド・イーグル・ファンドの誤魔化し


以前、この手の「バックデータと実際の運用があまりにも異なる投資信託」の例を挙げて、そのファンドをdisったところ、「そんな筈はない、○○証券のセミナーで、過去の実績だと説明された、あなたの記事の方がおかしい」と執拗に絡まれたことがあります。

が、その粘着質の絡みも、上記のような「ほとんど嘘に近い」とさえ言えるようなバックデータを見せられて信じ込まされて、実際には真逆のリターンしか挙げられていない現実を突きつけられると、人はそれを直視できないものなのです。彼は、悪くありません・・・。


円ヘッジコースについて

では、外国株や外国債券、金に投資する際の為替リスクを無くしてやれば良いのかと言えば、そうも言いきれません。なぜなら、余計な為替ヘッジコストが発生して、ファンドのリターンを下げるからです。

ただでさえ年間1.8%もの信託報酬を抜き取られるようなボッタクリ投資信託に、更に余分なコストがかかるのですから、やってられません。(1.8%だけで計算しても、10年投資して元本の18%がコストで抜き取られるようなファンドなど、酷いものです。)

下記、円ヘッジコースと資産成長コースの基準価額の変動要因をご覧下さい。青枠が、資産成長コースのその他のコストです。一方で赤枠は、円ヘッジコースのその他のコストです。

日興レジェンド・イーグル・ファンド(円ヘッジコース)の為替ヘッジコスト


これは月報から抜き出したもので、その他とは何かと言うと、「信託報酬、為替ヘッジ取引によるコスト、その他の誤差を含みます」と記載してあります。

同じ期間の「1年」で見てみると、資産成長コースが180円のその他コストがかかっているのに対して、円ヘッジコースは429円もかかっています。

為替ヘッジコストはその時々によって変動しますから、一律にいくらとは言えないものの、直近1年でその他のコストが2.4倍もかかっているのであれば、明確にファンドのリターンを大きく下げる方向に働くと容易に想像できます。


毎月決算コースについて

毎月決算コースについても、全くお勧めできません。というよりも、明確に「止めろ」と申し上げたい気分になります。

毎月の分配金は、2018年以降に急速に減額となり、今まで長い事1万口当たり100円支払われていたものが、2019年以降は10円にまで減っています。

日興レジェンド・イーグル・ファンド(毎月決算コース)の分配金


それを受けて、上記のように分配金利回りも急下降して、5.74%となっています。それ以前は10%程度でしたから半分に落ちています。

でも、仮に5%であっても、世界株の配当利回りなどはおおよそ2~3%程度だと思われます。その倍の分配金を支払っているのですから、タコ足分配の可能性も高いです。そこで、運用報告書から分配原資の内訳を確認してみます。

日興レジェンド・イーグル・ファンド(毎月決算コース)の分配原資の内訳


ファンドが受け取る毎月の収益が赤枠で、それに対する分配金が青線部分です。最新の運用報告書は、まだ毎月100円の分配金を支払っていた時期のものになります。

これを見ると、半年で100円しか収益が無いところ、投資家には600円も支払っていた事が示されており、著しくタコ足分配です。まさに、分配金が元本払戻金だらけでゲスの極みと言えますね。

2019年は10円の分配金に減額しておりますが、それであれば半年に100円の収益に対して60円の支払いですから、適正な分配と言えそうです。

「たった10円かよ!」と思うでしょうが、証券投資からの配当は、そもそもそのような数字にしかならないのです。元本払戻金など受け取っても、それは全く利益ではなく、投資とは言えませんから大いに注意して下さい。

そして、元本払戻金だらけのタコ足分配の投資信託など、完全に投資価値などゼロですから、以降、このような投資信託には近寄らない事を強くお勧めします。


 


代替えとなる投資信託の検討

最初からMSCIワールド指数に連動するインデックスファンドに投資した方が、コストも劇的に下がって、確実に好成績を出せます。UBS ETF 先進国株(MSCIワールド)というETFがありますので、これを買うのが良いでしょう。

ただし、ETFは上場された投資信託であり、相場が開いている時に買い付けする必要があって、多くの人はそれに対して抵抗感があると思います。やはり仕事が終わって帰宅している時間帯に売り買いの注文が出せる、一般の投資信託の方が好まれるはずです。

しかしながら、MSCIワールド指数に連動するインデックスファンドが今のところはあいにく存在しませんから、ここでは新興国も含むMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスに連動するファンドを買っておけば宜しいかと思います。

比較的運用歴がある、全世界株式インデックス・ファンド(信託報酬0.48%)とリターンを比較したのが、以下の図です。

日興レジェンド・イーグル・ファンドの代替えとなる投資信託


ベンチマークの異なるもの同士を同じグラフにしていますので、リターンの優劣を意味するものではなく、値動きの傾向を見比べてください。とはいえ、明らかに日興レジェンド・イーグル・ファンドのリターンは低すぎると思います。何がレジェンドだよ。

今では、超低コストのeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)(信託報酬0.142%)を買い付ける事ができます。これらを買っておく方が、長期的にははるかに有意義な事になるでしょう。購入時の手数料もゼロですから、選択肢は明確です。


代替えファンドで毎月の分配金が欲しい場合

日興レジェンド・イーグル・ファンドの毎月決算コースを利用している人は、「分配金再投資型のインデックスファンドを買うと分配金がもらえない」と不満が出ると思います。

しかしその場合でも、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)をSBI証券で買い付けるようにして下さい。そしてSBI証券だけが提供している優れたサービス、投資信託・定期売却サービスを使えば、「自作の毎月分配型投資信託」が出来てしまいます。

今の世の中、銀行や証券会社が強く推してくる商品などを使わなくても、恐ろしく低コストで非常に気楽で便利な資産形成を実現できる時代に変貌しています。

どうか、日興レジェンド・イーグル・ファンドのような、時代錯誤的なコストかつ不誠実極まりない投資信託から「脱出」するようにして下さい。


 


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