ニッセイ世界リートオープン・・・分配金が多いのは単なるまやかし

ニッセイ世界リートオープンは、日本を除く海外のREIT(リート、不動産投資信託)に投資できる分配重視の海外リートアクティブファンドです。2013年10月31日に設定されており、2018年よりまたぞろメガバンクが売りまくって、純資産を膨らませています。

毎月決算型と年2回決算型の2つのタイプが存在し、412億円ほどの純資産を集めている毎月決算型が圧倒的に人気です。(年2回決算型の純資産はわずか4億円です)

ニッセイ世界リートオープン


その分、信託報酬1.58%(税抜)の高コストファンドですし、非効率な毎月分配型の海外リートファンドでもあり、全く魅力がありません。買ってはいけないファンドの1つです。


(2019年3月11日更新)・・・本ページの情報の更新を希望される方は、Q&Aページより管理人までお知らせください。すぐに対応したいと思います。



 


ニッセイ世界リートオープンの基本的な情報

このファンドの基本情報

項目 内容
購入単位 証券会社により異なりますが、楽天証券SBI証券など主要ネット証券では100円より購入可能。
信託報酬 年率1.5%(税抜き)
信託財産留保額 なし
運用期間 2023年10月25日まで
決算 毎月25日(毎月決算型)、 4・10月の各25日年(2回決算型)
運用会社 ニッセイアセットマネジメント株式会社
為替ヘッジ なし

ファンド運用形式は、ファンドオブファンズ形式です。

ニッセイ世界リートオープンのファンド運用形式


このファンドのポートフォリオなど

2019年1月末時点の、セクター別、国別の国別の投資比率は以下の通りです。また、組み入れ上位10銘柄も掲載します。投資銘柄数は、全体で122銘柄となっています。

ニッセイ世界リートオープンのポートフォリオ



ニッセイ世界リートオープンに関しての管理人の感想と評価

参考指数を下回り、同じニッセイのインデックスファンドよりも低リターン

まず指摘しておきたいのは、市場平均以上の運用成績を出すことが求められているアクティブファンドであるにも関わらず、参考指数S&Pグローバルリートインデックス・除く日本・配当込み)をかなり下回る酷い成績だという点です。

以下は、月報に記載の基準価額です。本来は参考指数との対比をしてもらわないと困るのですが、掲載されていません。基準価額は設定来で、分配金を再投資したと仮定した場合で、約143%の伸長となっています。

ニッセイ世界リートオープン(毎月決算型)の基準価額の推移


一方、S&Pグローバルリートインデックス(除く日本・配当込み・円ベース)単体のデータも、かろうじて載っていました。右端の数字が読み取れずにケシカラン事ですが、おおよそ480ポイントだとすると、2013年10月31日からは約160%の伸長です。

S&Pグローバルリートインデックス(除く日本・配当込み・円ベース)の推移


という事は、ニッセイ世界リートオープンは6年の運用で、指数に対して17%も負けている勘定になります。信託報酬が1.5%ですから、それの6年分の9%を考慮したとしても、指数よりも8%も負けています。全く投資する意味が有りません。

運用会社のニッセイアセットマネジメントは、S&Pグローバルリートインデックス・除く日本・配当込みをベンチマークとするインデックスファンド、<購入・換金手数料なし>ニッセイグローバルリートインデックスも運用しています。

信託報酬は税抜きで0.27%にしかすぎず、コストの差は確実にリターンの差となる事も考えると、インデックスファンドで十分であると考えられます。そこで、両者を比較したのが以下の図になります。

ニッセイ世界リートオープンと<購入・換金手数料なし>ニッセイグローバルリートインデックスとのリターン比較


一見すると、3年のリターンのグラフではニッセイ世界リートオープンが勝利しているように見えるものの、より長期の5年リターンでは明らかにインデックスファンドが勝利しており、直近1年で見ても、大差をつけてインデックスファンドが有利です。

このように、代替えとなるインデックスファンドが存在する場合は、長期的に見ると大概はインデックスファンドのほうが好成績であることが多く、わざわざ高コストのアクティブファンドなど、買う必要がありません。


りそな銀行が大量に売りまくる

しかも、上記のリターンから、購入時の手数料の分だけ、更に運用リターンが落ちる事になります。例えば本ファンドは、2018年くらいから、りそな銀行が売りまくっています。

以下は、直近のりそな銀行の投資信託の販売額ランキングです。月間で2位の販売となっているのが分かります。彼らは、3%もの販売手数料を取って売りさばいており、リターンを更に悪化させるような事になってしまいますね。

りそな銀行が売りまくるニッセイ世界リートオープン


りそな銀行が売りまくるせいで、2018年からのおよそ1年で純資産総額はおよそ3倍にも膨れ上がっています。金融機関は、常に自分の利益しか考えていませんから、最大限の注意が必要です。困ったものです。

ニッセイ世界リートオープン(毎月決算型)の純資産総額の推移


人気の秘密は、高額の分配金にあり

それにしても、どうしてそのように売れ行きが良いかと言えば、多額の分配金が出るからです。今どき、1万口当たり120円もの分配金を出すファンドは少なくなりました。しかも、2013年の設定当初から、一度も増減せずに一貫して120円の分配金です。

ここまで分配金が多いのは、投資先のリートの配当利回りが高いからです。単純に海外のリートに投資するよりも、銘柄選定によってより高い利回りを実現しています。

ニッセイ世界リートオープンと世界リート指数との配当利回りの比較


ご覧のように、配当利回りが7.4%近くも有るのは、様々な投資信託を見てきた当サイト管理人の感覚からしても、相当に高いと思います。これが、分配原資になります。

分配原資の内訳を見ると、毎月の120円の分配金(青線)に対して、毎月の収益(赤枠)もほぼ120円と同額であり、タコ足分配ではない事が記されています。

ニッセイ世界リートオープン(毎月決算型)の分配原資の内訳


ただし、この金額の分配金だと、いわゆる分配金利回りの数字は、ご覧のように異様に高くなってしまいます。なんと、分配金利回りは直近で25%を超えてきました。

配当利回りが7%台で、分配金利回りが25%とはあまりにも釣り合いが取れていません。なのに、分配原資の内訳を見ると、完全に配当から分配金をカバーできている事になっています。

ニッセイ世界リートオープン(毎月決算型)の分配金利回り


しかし、もしも配当の範囲で分配金を出せているのであれば、実際の基準価額は以下のように右肩下がりで下落し続けて、「分配金を込みとした場合の基準価額」との差異は、矢印のようにここまで広がらないのではないかと思います。

分配金が適正なのであれば、おおよそ現実の基準価額は1万円近辺で推移するはずなので、ではどうして6年間で10000円から5700円台まで4割以上も落ちてしまったのか、全く説明がつかない事になります。

ニッセイ世界リートオープン(毎月決算型)の基準価額の問題点


考えられるとしたら、配当金云々ではなくて、投資先リートの売買に問題が有るのかもしません。そこで、面倒ですが、運用報告書から損益の状況を確認してみました。

以下、運用報告書に記載の直近6期(半年間)の損益です。青枠は、受取配当金と収益分配金です。この両者はバランスが取れていて、確かに配当の範囲で分配金を出しているのが分かりました。

ニッセイ世界リートオープン(毎月決算型)の損益の状況


一方で、赤枠の有価証券売買損益の部分に注目して下さい。月ごとに凸凹はありますが、総じて売買損失が大きい事が見て取れます。念のために他の期の運用報告書も見てみましたが、これは他の期にも共通して言える事です。

要は、配当金は沢山受け取っているものの、投資先のリートの価格が下がったり、あるいは売買が下手くそで(?)損失が膨らんでいたりするケースが多いことを物語っています。

なんだかまるで、配当金をゲットする事に血眼になって、肝心の株価が低迷しっぱなしで儲かっているとは言い難い、個人の配当金投資家みたいな事になっています。

という事は、何もしなくても基準価額は右肩下がりの傾向を示す事になり、価格が下がって分配金が一定なのであれば、分配金利回りが高くなっていくのも当然ですね。このようなからくりがある事は、りそな銀行では決して教えてくれないでしょう。

結局のところ、このような投資信託に多額のコストをかけて買い付ける必要は全く無く、<購入・換金手数料なし>ニッセイグローバルリートインデックスのような超低コストのインデックスファンドを購入してホールドしておく方がはるかに良い事になります。

どうしても毎月の分配金を受け取りたい人は、ニッセイのインデックスファンドをSBI証券で買い付けて、投資信託定期売却サービスを利用すれば、ご自身の好きなように毎月の解約額を設定する事が出来ます。

毎月の分配も毎月の解約も同じ事ですので、だったら投資信託定期売却サービスを使って、無理のない範囲で自作の分配金を受け取れば良いでしょう。



ニッセイ世界リートオープンの購入先

ニッセイ世界リートオープン をノーロードで購入できる代表的な金融機関は以下の通りです。もちろん毎月決算型であっても年2回決算型であっても買う必要など有りません。<購入・換金手数料なし>ニッセイグローバルリートインデックスを買い付けるのに利用しましょう。

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