バランスファンドのポートフォリオに関してのご相談

今回は、管理人から見ると、ほとんど問題無く上手に投資をなさっているとしか見えない若人からの、ご質問になります。アセットアロケーションについてのご質問です。ちょうどハロウィンの時期に質問が参りましたので、この(ちょっと不気味な)画像を使います。



投資信託質問コーナーへ
ご質問等は、コチラのお問い合わせフォームをご利用ください



GDP比が良いのか時価総額比が良いのか、分からなくなってきました

2015年11月:こう様(男性・20代)よりのご質問

いつもサイトを拝見し勉強させていただいております。投信積立を行っている中で疑問ができたので、堀田様にご教示願いたくメッセージさせていただきました。

6,7年前から世界経済インデックスファンド(途中からは株式シフト型)の積立、スポット購入を行っています。始めた時期が良かったこともあり、そこそこのリターンを得られ、現在までに1000万超の資産を形成することができました。

しかし、あらためて同ファンドのパフォーマンスを確認したところ、決して良好なパフォーマンスとは言えないのではないかという疑念が湧いてきました。

積立を開始した当初は、長期でみてリターンが大きくなるようにと考え、新興国比率が高い世界経済インデ ックスファンドを選んだのですが、皮肉にも新興国が足を引っ張る形となって、その他の世界分散型ファンドと比べてリターンが少なくなっているように感じており、現在の積立分を売却し、改めてポートフォリオを組み直すという選択もあり得るのではと思っています。

たかだか6,7年のパフォーマンスだけで判断するという趣旨ではないのですが、GDP比に基づく資産配分にどういった理由があるのかすら分からないまま積み立てをしていたため、現在のポートフォリオに自信が持てないのです。

長期投資においてはリバランスが推奨されていますが、リバランスというのは、各資産を売却、購入することにより、当初設定した資産比率に戻すことだと理解しています。

しかし、世界経済インデックスファンドの場合は、GDPの成長に任せるがままに資産配分を決しており、これは何らリバランスをしていないのと同義のように思えてなりません。

素人丸出しの考えですが、GDP比に応じて資産配分するということは、すでに成長していて更なる成長の余地が乏しい資産クラス若しくは割高な資産クラスへの配分が高くなることにならないのでしょうか。

GDP比に基づく資産配分にはどういった狙い、メリット、デメリットがあるのか、また、同様に時価総額に応じて配分を決めるファンドも存在しますが、それについても狙い、メリット、デメリット等ご教示いただければと思います。

ご多忙かとは思いますが、お時間が許せばご回答いただけると幸いです。よろしくお願いいたします。


 


ご回答:ファンド選びから積み立てを始めてしまったが故の、悩みだと思います

ご質問、ありがとうございます。凄いですね、20代にしてすでに7年ほども資産運用を実行されていて、しかも1000万円ほどと、かなりまとまった金額に到達しています。この部分を拝見しただけで、何の不安も無くなる感覚になります・笑。この調子で積立てていったら、億り人に到達するのではないでしょうか?


再度、アセットアロケーションについて熟考するのも良い事

今回の疑問に関してですが、推測でございますが、おそらく、ご自分に合うアセットアロケーションを決めずに、ファンド選びから投信積み立てに入ったことで、今回の混乱を生んでしまったのではないでしょうか?

当初、世界経済インデックスファンドを積み立て、後ほど世界経済インデックスファンド(株式シフト型)に変更されておられるので、混乱しながらも継続して来られたのかもしれませんね。

ですが、アセットアロケーションありきと言えども、最初から一発で決めてしまう事が出来る人の方が、少ないかもしれません。試行錯誤の末、自分の納得できるところに落ち着けばよいと思います。

当初はその資産配分がご自分の納得する配分比率だったが、今はどうも違うような気がする、というのであれば、今後30年くらいは積み立てなさるのでしょうから、再度アセットアロケーションと向かい合うのも、宜しいかと思います。(そういう意味で、修正の効く20代の早くから投資に入れるというのは、大変にメリット大き事です。)

もしも、「今の世界経済インデックスファンドの資産配分が自分にとってふさわしい」とお感じなのであれば、新興国株式が急落した8月以降は、逆張り投資が本質であるインデックス投資においては、追加投資の絶好の機会だったでしょう。

この程度の急落は、長期投資においては単なるノイズにしか過ぎませんから、仮にこの急落に「動揺した」という事ならば、逆にリスクの取り過ぎの懸念があります。


 


GDP比、あるいは時価総額比率のバランスファンドについて

世界経済インデックスファンドは、日本、先進国、新興国の地域別比率こそGDP比率ですが、それらの中の銘柄比率は浮動株調整時価総額です。

時価総額に応じて配分を決めるファンドである、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド は、(GDP比率でなく)そのまま時価総額比率です。

GDP比率は計算的に、新興国株式の比率が高くなりがちです。ということは、やれGDP比率だの時価総額比率だの言っても、 結局は日本、先進国、新興国含めた世界中の資本に国際分散投資していることは変わらず、 下記の違いになるだけです。

 ●新興国比率を増やしたい人世界経済インデックスファンド
 ●時価総額比分の新興国株式比率で良い人セゾン・バンガード


ですので、「同ファンドのパフォーマンスを確認したところ、決して良好なパフォーマンスと言えない」、と言うような事は、世界経済インデックスファンドはベンチマークの連動を目標としたシンプルなインデックスファンドでですから、ありません。

単に、異なる資産配分比率のバランスファンドどうし、本来は比較の対象外のファンドと比べてみて、パフォーマンスが劣っているような気になってしまう、という事だと思います。

GDP比のファンド、時価総額比のファンド、それ以外のファンドでリターンを無理矢理比較


ここ2年ほどは、先進国株に資金が流入しているので、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドと(無理矢理)比べると、セゾンの方が魅力的に「見えてしまう」。

同様に、先進国株偏重のセゾン資産形成の達人ファンドと(超無理矢理)比べると、・・・こういう比較が無意味なのが分かってくるかと思います。



成長余地についてのお話し

「GDP比に応じて資産配分するということは、すでに成長していて更なる成長の余地が乏しい資産クラス若しくは割高な資産クラスへの配分が高くなることにならないのでしょうか。」とお考えの点に関しては、これは間違っておられると思います。

「すでに成長していて更なる成長の余地が乏しい資産クラス」は、先進国株式の方です。 当然、新興国株式の方が成長余地は大きいです。ただし、成長余地が大きいと言っても世界中の投資家が既に織り込んだうえで投資するため、投資リターンとは全く無関係です

となると、結局は将来のことなどはファンダメンタルズ分析したところでテクニカル分析したところで、誰にも全く分からないのですから、次のように考えたほうが良いでしょう。

投資信託についての考え方


?地球上の現在の資本、そのままの成長にかける方がしっくりくる場合は、時価総額比率のファンド (セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド等)

②地球上の未来の資本を、GDP比率を参考に推定した比率に補正し、その比率で投資したほうがしっくりくる場合は、世界経済インデックスファンド


さらに一歩進んで、各資産クラス毎に、ニッセイインデックスシリーズ等の低コストのファンドを使って、オリジナルなアセットアロケーションを作るのもありでしょう。

⇒参考おすすめのインデックスファンド一覧






★この記事が参考になりましたら、ブックマークもしくはシェアをお願いいたします

ページトップへ戻る