アセットアロケーションを最終チェックして、投資をスタート

いよいよインデックス投資を開始する直前の、最終確認のためのご質問を頂きました。このページを読まれた投資初心者の方も、「あ、こういう感じでアセットアロケーションを決めるんだ」と、雰囲気を感じて頂ければと思います。


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アセットアロケーションなどの最終チェック

2016年1月:sato様(女性・年代不明)よりのご質問

お世話になっております。ご回答いただいたアドバイスを参考に、もう一度、こちらのホームページで勉強させていただきました。

山崎元様の講演」も大変勉強になり、ご紹介いただいて本当に感謝申し上げます。アセットアロケーションの重要性、リスクの認識などまさに目からウロコ状態です。

今回は、「ファンドの海」を使用して、アセットアロケーション、ポートフォリオを下記のように組んでみましたが、野村証券の呪縛から脱却できているのか少々不安です。(汗)


◆期待リターン 3.58%、リスク 9.69%(普通預金・定期預金は日本債券に、リートはそれぞれ国内・先進国株式に含めて計算しました。)

○定期預金等     31.8% (他に普通預金あり)
○債券:国内     9.1%
○債券:先進国    9.1%
○株式:国内     13.7%
○株式:先進国    18.2%
○株式:新興国   ? 9.1%
○リート:国内   ? 4.5%
○リート:海外    4.5%


ポートフォリオ

1.定期預金等(子どもの教育資金等) 31.8% 
1.ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型) 9.1% ←NISA
2.ニッセイ国内債券インデックスファンド  7%
3.ニッセイ外国債券インデックスファンド  7%
4.ニッセイTOPIXインデックスファンド 10%
5.ニッセイ外国株式インデックスファンド  9%
6.eMAXIS 新興国株式インデックス     8%
7.EXE-i グローバル中小型株式ファンド   9%
8.ニッセイJリートインデックスファンド  4.5%
9.ニッセイ グローバルリートインデックスファンド 4.5%


NISAは、債券と株式が均等に配分されている「ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)」にして、残りをコスト安とリスク分散重視で選んでみました。(本数が多くなってしまい、リバランスが面倒かなとも思いますが)

お忙しいところ、何度もお手数をおかけいたしまして恐縮でございますが、下記3点にについて、再度管理人様のご意見、アドバイスを頂ければと思います。


①アセットアロケーションについて
(ファンドの海での有効フロンティアの位置が低めかなと思いますが、リスク許容度とのバランスを考えるとこんなものかなとも思います)

②組み入れファンドについて
(本数を減らした方が良いでしょうか?。マネックス証券に口座開を申し込みましたが、まだ開設できていなません)

③リートについて
リスクの分散という点では、組み入れた方が良いのかなと思いましたが、迷っています。今のような中国の不安と株価下落状況では、様子を見た方が良いのかなと思いますが、反対に、株式ファンドと同様に買い入れる好機なのでしょうか?


積み立ては難しいので、年内は4回から6回位のスポット購入を考えていますが、国内債券と株式の価格は逆相関関係にあるとのことで、このところの株安状況では、株式ファンドを多めに購入し、国内債券ファンドは、様子を見て、時期をずらして購入してみたいと思います。

また、お勧めいただいた、竹川美奈子さんの「新・投資信託にだまされるな! 」も是非読んでみたいと思います。今までお付き合いしていた野村證券のことを考えると、無料でこのような情報をご提供いただいている管理人様に心より感謝申し上げます。


 


ご回答:基本的に、大きな問題は有りません。素晴らしいです。

お問い合わせ、ありがとうございます。野村證券のボッタクリ投資信託を買われていたとは言え、20年来投資してきただけの事はあって、すさまじく飲みこみが早くて、驚愕しました・笑。細かいところの修正点以外、全く問題ないと思います。

(※僕はこんな顔ではありません)


アセットアロケーションについて

無リスク資産である定期預金と、安全資産の国内債券を、アセットアロケーションの「安定剤」としてしっかり配置しており、よろしいかと思います

昨年までの3年間にわたる株価の大幅上昇局面がありましたので、この期間、新規に投資の世界に入ってきた多くの人が、過剰にリスクを取っているものと思われます。そういう人たちは、2016年早々の大きな下落に見舞われて、相当に思い悩んでいることでしょう。

なおファンドの海では、定期預金を国内債券クラスにカウントしているようですが、定期預金は無リスク資産になりますので、期待リターンが国内債券とは全く異なります。実際には3.58%よりも低いアセットアロケーションだと認識しておきましょう。(ただし大勢に影響なし)

NISAを半ば別枠として取り扱っているのも、なかなかやりますね。先日インデックス投資にNISAは必要な制度なのか?という回答ページを作ったばかりだったので、思わず唸りました。



組み入れファンドについて

これも大筋で全く問題ありません。これからインデックス投資を始めるのであれば、各資産クラスで、最も低コストのものを選ぶと良いでしょう。

・先進国株式:たわらノーロード 先進国株式
・新興国株式:野村インデックスファンド・新興国株式(愛称:Funds-i新興国株式)
・国内リート:たわらノーロード 国内リート
・海外リート:たわらノーロード 先進国リート


野村インデックスファンド新興国株式は、新興国株式クラスで実質コストが最も低いものですので、信託報酬はeMAXIS新興国株式インデックスと同一ですが、どちらかと言えば野村のファンドが良いでしょう。(マネックス証券で購入できます)

ただし、野村と聞いた瞬間に嫌な気分になるという事であれば、eMAXIS新興国株式インデックスでも全く問題ありません・笑。



リートについて

リートについては、インデックス投資家でも組み入れる人と入れない人が分かれていて、どちらも正解や不正解ではなくて、投資方針の問題ですから、satoさまが気分良く投資をできれば、どちらでも構いません

基本的にリートは、株式クラスと似通った値動きをします。ですが暴落する時は株よりも大きく下振れる傾向があるので、注意が必要です。(ただこれは逆に言うと、下落した時により多くの口数を買えるので、価格が戻った時により多くの利益をもたらします。)

似通った動きをするといっても全く同一ではないので、分散効果は一応あります。ですので、より幅広くポートフォリオを分散しておきたい人であれば、組み入れて良いと思います。



様子を見る、という考え方について一言

さてところで、積み立て投資が困難との事ですが、この部分だけよく分かりませんでした。それと、「様子を見て」という言葉が二度ほど出てきて、この点が非常に気になりました。

「例えば株式を買って国内債券は様子見」という言葉が出てきますが、これをやると、そもそもアセットアロケーションは一体何だったのか、という事になります。

買い付けをする時はご自身で決めたアセットアロケーションに忠実に実行して、その後に1年に1回ほど、決めたアセットアロケーションの比率が乱れている時に、足りない資産を買い足して、元の比率に戻してやる事が重要です。

場合によっては、利益が出過ぎてアセットアロケーションから突出して大きくなった資産クラスを、売却することにもなるかもしれません。

このようなアクションこそが、値下がりした資産を買い増して、値上がりした資産を利益確定するという事ですので、様子見などしなくても、自然に適切な投資になります。

今回国内債券クラスを買わずに様子見して株だけを購入するというのであれば、それはすなわち、単なる株式投資家になったという事で、なおかつタイミングを見計らって投資を行うという、インデックス投資とは比較にならないほど難しいことをやろうとするのに等しいです。

リートについても同様です。中国が心配なのでリートだけ購入を控えようというお考え自体が、短絡的すぎます。中国の不動産バブルが崩壊したら、金融システム自体が動揺するので、リートよりもむしろ、中国の組み入れ比率の高い新興国株式クラスが暴落しますし、それを引き金にして先進国から日本国内株式まで、幅広く暴落すると考えられます。

しかし、中国の不動産バブルがはじけるのか?そもそもバブルなのか自体、誰にも分かりません。何事もなく、10年経ったら「あの時の話は何だったのか?」となるかもしれません。

インデックス投資の場合は、このような各国の個別の事情だとか、どの資産クラスが上げ下げしているかなど、ほとんど気にしなくて良いのです。だからこそ、資産分散なのですから。

なおもちろん、既にアセットアロケーションが出来上がっている場合は、今のような株の急落時に、落ちた資産を買い増すのはアリでしょう。この場合も、のちほど年に1度のリバランスの時に、足りない資産をしっかり買い足して、アセットアロケーションを元に戻し、リスクとリターンの関係を適切なレベルまで戻してあげましょう。



追記:sato様より、お返事を頂きました!


お世話になっております。今回も早々のご回答、心にしみるアドバイスをいただきましてありがとうございます。(写真のコメントの「僕はこんな顔ではありません」には思わず笑ってしまいました)

アセットアロケーションの合格点をいただいて大変嬉しいです。リートやインデックス投資の考え方についても、丁寧で分かりやすく明解な言葉で表現されていて、ど素人の私ですが、なるほどな~と納得できました。

テレビやネットの情報につられて、インデックス投資とは全然別の間違った道にまた迷い込みそうでした。これからは、この先何が起きても、自分の決めたアセットアロケーションに忠実に、心穏やかに迷いなくインデックス投資を続けていきたいと思います。

組み入れファンドについても、ご確認いただいてありがとうございます。先進国株式やリートは、ご紹介いただいた低コストのたわらノーロードシリーズ、新興国株式は、野村インデックスファンドを購入しようと思います。(野村でも良いファンドもあったんですね!苦笑)

それから、山崎様の講演に、ETF についてのお話がありましたので、姉妹サイトのETFの森を拝見しました。投資信託よりコストが安く、リアルタイムで購入できるメリットがあるとのこと で、アセットアロケーションに合わせて、ETFも取り入れていこうかと思っています。(購入価格が高い、再投資されない等のデメリットがあるようですが)

また、前回の質問で、積み立て投資が困難と書いたのは、現在の収入だと毎月積み立てる(投資にまわす)余裕がないのでという意味でした。

Q%Aコーナーやホームページで管理人様が繰り返し書かれていた「投資の世界では初心者は勝つことよりも負けないこと、撤退せずにとどまることが大切」という言葉が印象的でした。管理人様や山崎様の思いが伝わってくるように思います。(勝手にですが)

ボッタクラレ投資(笑)を始めて20年あまり、結婚、出産、家族との死別、転職、リーマンショックなど様々なことがありました。

これからも、子どもの進路や将来のこと、リタイア後の生活など不安もありますが、今この時期に、こちらのサイトに出会えて本当に良かったと感謝しております。本当に必要な情報を発信して、無料で何度も快くアドバイスをくださる管理人様には頭が下がります。

ぼったくりファンドの評価コーナーのコメントも楽しく読まさせていただきました!(横綱クラスのカモでしたが、あまりの酷さにかえって清々しい気分になりました、苦笑)

これからも分からないことがありましたら、またご質問をさせていただきたいと思います。ありがとうございました。


satoさま、お便りありがとうございました。ただしインデックス投資が万能の投資法という訳ではなく、長期にわたって運用して、結果として年平均で3%~5%程度のリターンは出ていたよね、という投資手法になります。

もっと大きく稼ぎたい人は、当然、別の手法を試してみても良いでしょう。そのほとんどの人は、その結果大きく損をして市場から逃げるか、あるいはインデックスと比較すると結局負けていたりしますが、ごく一部の人は大きな利益を手にできます。

それと、2016年が始まってからの相場の大きな下落のように、当然、苦しい相場の低迷時期に(時として数年に渡る)も継続的に投資をしなければならない事になります。

相場の低迷時期にも連続して投資できるからこそ、のちのちリターンが出るのでありますが、積み立て投資をしていない場合には、低迷時期に恐怖を感じてしまうのか、資金を入れずに様子見をしてしまいます。

そういった事にならないよう、淡々と熱くならずに、かと言って「冷えず」に資産を運用していただいて、有意義な人生を歩みたいものですね!







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