投資信託を自分で選ぶのが難しいという問題について

数多ある投資信託の中で、自分にふさわしいものを選ぶのは、一見すると非常に難しい問題に感じますよね。今回のご質問は、そのような類のお話しになります。


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投資信託選びにいまいち自信が持てません

2016年1月:のち様(男性・年代不明)よりのご質問

ここ半年ほど毎日のように堀田様のサイトで勉強させていただいています。

堀田様のサイトで紹介をされていたニッセイ4資産eMAXIS8資産の2本のみで投資を開始しました。自分なりにインデックス投資について理解をしてこの2本がベストだと思いました。

堀田様のサイトで勉強させてもらった成果として、DC用のファンドはDIAM DC 8資産バランスファンド (新興国20)1本で積み立てをしようと思っています。

交付目論見書を読んで『インデックス投資』であることと『信託報酬が低い』だけでこのバランスファンド決定しましたが…自信がありません。やはり堀田様や他のインデックスブロガー様でのファンド紹介等がないと自信が持てずに投資出来ずにいます。

投資信託選びに自信がない


原因は交付目論見書の読み方が完全に分かっていないだからと思います。交付目論見書の読み方でポイントがあればアドバイスをいただけないでしょうか?

また個別ファンドの評価についてのご質問は筋違いだとは思いますが、よろしくお願いいたします。


 


ご回答:ファンド選びよりもまず、アセットアロケーションを決めましょう

当サイトにご訪問&ご質問いただきまして、ありがとうございます。たしかに「これぞ!」といったファンドを選ぶのは難しいような気がするかもしれませんね。

しかし、ファンド選びは順序さえ間違わなかったら、実は非常に簡単です。投資の設計図がご自身にあれば、ファンドなんてコロコロ変えても良いのです。その辺りの事情を、以下に記しますね



まず最初にやるべきは、アセットアロケーションの決定

まず最初に、インデックス投資の始め方のページを再度熟読していただいて、そこに書かれている順序に従って、インデックス投資を考えてみてください。そうしますと、何かおかしな部分がある事に気が付きます。

それは、アセットアロケーションのところです。まず最初にご自身のリスク許容度をしっかりと考えて頂き、あわせてどんな資産クラスにお金を投じるのか、ざっくりで良いので決めてください。

それが決まったところで、のち様のアセットアロケーションに一番近いなと思うバランス型ファンドを選ぶのが、正しいやり方と言えます。

ファンド選びよりアセットアロケーション


アセットアロケーションの決め方のページをご覧いただき、実際に<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)と、eMAXIS バランス(8資産均等型)のリスクと期待リターンがどのくらいになるのか、まずは確かめてください。

ちょっとリスクが高すぎるかなと感じたら、個別に国内債券型ファンドを追加して購入するか、国内債券や外国債券の比率が高めのバランス型ファンドを選びましょう。

この時、本来ならば全て個別のファンドの組み合わせで投資をすれば、希望したアセットアロケーションにドンピシャになりますが、複数の個別ファンドを組み合わせてリバランスするのも面倒という事であれば、ドンピシャを追い求めず、自分の希望に似た資産配分のバランス型ファンドで十分です。

今回のご質問では、上記の2つのバランスファンドを両方購入している時点で、アセットアロケーションについての理解が不足しているのかな、と思いました。(もちろん、両者を合体させて資産配分を計算して、リスクとリターンの関係を把握してる場合は問題ありません)

同様に、DIAM DC 8資産バランスファンド (新興国20)についても、ご自身のアセットアロケーションを決めてから、この銘柄に決めたのか、少々疑問に感じました。(上記2ファンドと、アセットアロケーションが全く異なりますからね)

繰り返しになりますが、まずはアセットアロケーションを決めてから、その後にそれに近い資産配分の投資信託を選ぶことが重要です。いくつか近いものが複数見つかれば、コスト最重視で選んでください。



ご自身のリスク許容度を、どのようにイメージすれば良いか?

では、アセットアロケーションを決めずに、eMAXIS バランス(8資産均等型)を買った場合と、同じく三井住友・DC年金バランス30(債券重点型)(愛称:マイパッケージ)あたりを買った場合について、考えてみましょう。

下記が、両方のファンドの3年間の基準価額の推移です。リスク資産の割合の高いeMAXISは、3年前よりも一時的に40%を超える上昇となる一方で、安全資産の比率の高い三井住友は、25%ほどしか上昇しなかったことが分かります。




しかしここで言いたいのは、上昇するから良いという事ではありません。大きく上昇するファンドは、下落相場では逆に大きく下がります。この値幅がリスクな訳です。

eMAXIS高値から20%もの下落です。100万円保有していたら、半年で一気に80万円に減るイメージですね。一方の三井住友は、6%ほどしか下落していません。100万円が94万円に減るイメージです。

ご自身は、どちらの方が気持ち良く投資できるのかです。お金が減ることに苦痛を感じるならば、株式の比率を下げて国内債券の比率を高めるべきですし、債券重視で価格の上昇が弱すぎるのは許容できないと考えるなら、国内外の株の比率の高いものを選ぶべきです。

アセットアロケーションを決める時のエクセルシートで、上記2つのファンドを入力してみて頂き、リスクとリターンの関係を出してみると、より分かりやすくなると思います。



交付目論見書の読み方の問題ではないような気がいたします

今回のち様は、交付目論見書の読み方が分からないので、どのインデックスファンドに絞って良いのかからないとお考えのようですね。

しかし、今まで見てきたように、目論見書を読む以前の、アセットアロケーションを決める部分でつまづいていらっしゃると思われます。

アセットアロケーション決めた後は、当サイトでご紹介しているおすすめのインデックスファンドのいずれかであれば、全く問題ありません。

交付目論見書は上から順に、ただ読んでいけばよいもので、インデックスファンドの場合はあまり気にするようなところはありません(投資マニアクラスになると気になるところはいろいろ出てきますが、普通はそこまでする必要は無い、という意味です)

ただしアクティブファンドに投資する場合は、じっくりと読みこんでいく必要はあります。いずれにしても、アセットアロケーションを決めたのち、当サイトでおススメしているような投資信託を選ぶ際に、それでも選び切れないような問題が出てきましたら、再度お問い合わせ下さいませ。



自信がなくても、まずは投資をやってみた姿勢は素晴らしいです

今回のち様は、自信がないなりにとりあえず(恐らく生活に全く支障のない金額で)投資を始めておられます。

アセットアロケーションに問題を抱えながらも一歩前進している訳で、実際に投資をしてみると、毎日あるいは毎週の価格変動に自分はどのような気分・感情になるのかとか、やってみなければ分からないような事を経験されている事でしょう。

投資というのは自転車に乗るのと似ているところがあって、とにかく理屈だけでは上手くいかないところが案外あります。

投資を実際にやってみて初めて、自分のリスク耐性が思ったより強かったとか弱かったとかが分かってきますので、どうしてもアセットアロケーションを決められなかったとしたら、当面、今積み立てているファンドで1年とか2年運用してみて、そののちに修正を入れるというのでも良いと思います

投資は一生をかけて腰を据えてやるものですから、最初の段階であまり窮屈に考えすぎても投資家の性格によっては、よろしくないのでしょう。



追記:のち様よりお返事を頂きました!

さっそくの回答ありがとうございました。的確なアドバイスを頂けて今後の参考にしていきます。

ニッセイ4資産:eMAXIS8資産=4:1 の割合で一括投資で今後は入金するつもりはありませんでした。15年後にマイナスでも30年掛けて取り崩す予定でした。

MYインデックス・ファンドの海等のサイトでアセットアロケーションを組んでみましたが、どうも…欲が出て、リートを多めにいれたり新興国債券を多くしたり… リバランスの際にその時の感情でアセットアロケーションを変えたりしそうだったので、バランスファンドでほったらかしが1番じゃないかと思いました。

DC用にeMAXIS8資産があれば間違いなく選択していましたが、仕方がないのでeMAXIS8資産と似ているDIAM DC 8資産バランスファンド (新興国20)を探してきました…という所でした。ただ、知名度がないバランスファンドに投資するのは心配だと思いまして…。

しかし、堀田様のアドバイスによりアセットアロケーションのリスク許容については相当に注意を払った方がいいと感じました。どうもイケイケ感があるのは否めません…。アセットアロケーションの構築から慎重に見直していきたいと思います。

今回は本当にありがとうございました。これからもHP等の更新を楽しみにしています。


お返事、ありがとうございました! 「一括投資で今後は入金するつもりはありませんでした。15年後にマイナスでも30年掛けて取り崩す予定でした。」との事で、非常に腹の据わった方なんだなと驚きました。

アセットアロケーションさえ決まってしまえば、恐らく何の問題もなく運用できるのではないでしょうか? 昨今の株式市場の変調で右往左往している人に比べると、はるかに自信持てそうな感じですし、筋金入りの投資家になりそうな予感です。




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