妻のNISAの資金を夫が拠出する際は、贈与税にも注意しよう

既に確定拠出年金制度を利用して積み立て投資をしている方から、新規にNISA制度をご夫婦で利用したいとのご相談です。


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NISA制度、税務上問題になる事はありませんか?

2016年8月:SA様(男性・40代)よりのご質問

初めてご連絡をさせていただきます。遅ればせながら投資を開始しようと思い、あちらこちらのサイトを探しておりましたところ、堀田先生のブログに出会いました。

私のような素人にも大変わかりやすく、かつ、最善の注意を払いながら前向きに投資を考えたくなる文章には感謝しております。

早速で恐縮ですが、NISA口座に関するご質問です。今まで、まともな投資をしていなかった為、預貯金等を取り崩して、リスク資産をNISAへ移す予定です。

1年120万円の枠内では収まり切らないため、私と家内の口座を作り、器を二倍にして対応しようと考えておりますが、税務上問題となるようなことはないでしょうか?

前提条件は次の通りです。

①私は会社で確定拠出制度ありです。
②家内は年間60万円ほどのパートをしており、扶養の対象です。
③現段階でNISA投資残高は私も家内もゼロです。
④家内のNISA口座への資金も私の預貯金から拠出する予定です。


以上、アドバイスを頂戴できますと幸甚です。宜しくお願い申し上げます。


 


ご回答:110万円を超過する分は贈与税の対象になるので注意

夫婦間のお金のやり取りも、贈与税の対象に

今回、奥様のNISA口座の資金、120万円を旦那さまが出すとの事。この場合、贈与税の基礎控除額の110万円を10万円超過してしまい、厳密にはこの分が贈与税の対象になります。5年間だと50万円の金額が、超過してしまいます。NISA制度と贈与税

この場合、詳しい説明は省きますが、超過した10万円の課税価格の10%である1万円が、贈与税の納付金額になります(×5年間継続)。これを確定申告して納付しなくてはなりません。

この程度の金額を「脱税」しても、常に多忙な税務署から何かお咎めがあるとは思えませんが・笑、場合によっては「税務署からのお尋ね」という書面が自宅に届き、税務署に出頭させられて説明を求められる恐れがありますので、必ず110万円以内に抑えて下さい。

NISA枠をきっちりと使う場合は、残りの10万円は奥様の現金を活用してくださいね。せっかく無税の制度を使うのに、余計なところから税金を持っていかれたら、泣きたくなります。


アセットアロケーションを考えながら利用しよう

すでに確定拠出年金を利用しているとの事なので、インデックス投資についてはそれなりの知識がおありだと思います。当然、確定拠出年金部分での積み立てはアセットアロケーションを決めたうえで投資されておられると思いますが、NISA口座分も、それを大きく逸脱しないように投資するようにしましょう

特に奥様のNISAの枠は、奥様ご自身がアセットアロケーションを考えるのか、あるいは投資は夫に一任と言う形で行うのか、考えどころですね。少々ステレオタイプな意見ですが、女性はリスク許容度が低いので、奥様の意見を反映させるとしたら、安全資産の割合を増やすなどの対応をした方が良いかもしれません。

また、NISA口座は5年の期間で結果を出さなければいけないので、(トータルでは15年間)、5年間で絶対に利益が出る商品じゃないと意味は無いと考える人と、節税メリットを最大限生かすためには利幅の大きな商品じゃないと意味は無いと考える人に真っ二つに分かれます。

どちらの意見も正解であり、投資に正解は無いという典型的な話しにつながって、それが面白かったりもするのですが、実際の運用はその2つを加味して、ご自身の心地よい資産配分となっているバランス型ファンドを選ぶのも選択肢です。

その場合は、確定拠出年金とはあくまで別枠と考えて投資する事になります。アセットアロケーションの基本的な考え方からは逸脱しますが、NISA制度が期間限定の中途半端な制度なので、あくまでそれに合わせた変則的な運用と言う認識になります。


NISA口座に、新規に積み立て枠が作られるという話しですが・・・

このご質問を頂いている最中、ちょうどNISA制度変更のニュースが流れてきました。

NISAに長期積立枠を創設、金融庁が月末要望へ=関係筋(ロイター)


情報によると、年間の掛け金は60万円に抑えられますが、20年間の運用期間が認められるようなので、こうなると積み立てで資産形成してゆく人にとっては、確定拠出年金と並行して資産運用ができる、非常にメリット大の制度になります。

当サイト管理人は今まで、NISA制度は全く使ってきませんでしたが、上記の制度が始まったら、積み立て投資に使いたいと思います。

現行の年間120万円・5年間運用の制度と、どちらかを選択できるそうですが、今の制度との間にスイッチングができるのかどうかはっきりしないため、今後の情報を待ちたいと思います。年間60万円ならば、旦那さんの資金で何の問題も無くNISAを利用できますね!


NISA制度がらみのその他の参考記事(Q&Aコーナーから)


確定拠出年金とNISAのメリットとデメリットは何?
(過去記事につき、数字の部分が現状と異なっているところがあるので、その点注意)

インデックス投資にNISAは必要な制度なのか?





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