どうやって計算するの?・・・これがアセットアロケーションの決め方です

20代の男性の方からのご質問より、アセットアロケーションの決め方について、具体的にご説明します。最初はここがとっつきにくいのですが、慣れると簡単ですから、ぜひマスターしてくださいね。


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積み立て投資の増額をするとき、何を買えば良いでしょうか?

2016年8月:中島ボブ様(男性・20代)よりのご質問

前回は積み立て投資の金額について相談に答えていただきありがとうございました。 その後堀田さんの姉妹サイト定期預金の鬼を見て金利の高い定期預金をいくつか組みました。

その後マネックス証券を開設したのでマネックスビジョンにて私の積み立てしているセゾン投信emaxisバランス(8資産均等型)のアセットアロケーションを確認して見たところバランス型の目標ポートフォリオにだいぶ近い資産配分が出来ていると分析されました。

そこて前回のアドバイスにあった追加投資として月1万ぐらいを積み立てようと考えたので追加購入アドバイスを開くと国内株式を薦めらました。しかし薦められたファンドの中に堀田さんのサイトにでているファンドはアクティブファンドのひふみプラスしかありませんでした。

素直にお薦めのひふみプラスで積み立てるべきかそれともオススメインデックスファンド日経225インデックスeたわらノーロード 日経225のいずれかを月1万で積み立てていくのか。 元々積み立てていたセゾン投信とeバランスMAXISに5000円ずつ計1万積み立てるのかを悩んでおります。

また確定拠出年金の存在感を知り月1万で国内株式を積み立てるのもいいかなと考えています。月1万積み立てを増やすとしたらどれがいいのでしょうか?


 


ご回答:前回の回答を、まだ理解しておられないと思います

本当にアセットアロケーションを「計算」しましたでしょうか?

もう一度確認させてください。セゾン投信(ファンド名が記されていないので、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドだと仮定します)と、eMAXIS バランス(8資産均等型)それぞれのファンドの資産配分を「合体」させて、アセットアロケーションをチェック頂いたでしょうか?




それぞれ個別のファンドごとにマネックスビジョンに入力して、目標ポートフォリオに近いかどうかを見ても、全く意味がありません。

そもそも目標ポートフォリオなるものは、マネックス証券が勝手に「多くの人の目標となるのはこんなもんだろう」と決めて、提示しているものであって、中島ボブさまの目標であるとは言えません。

学校の先生から与えられた目標が、自分の目標であるとは限らない」と表現すれば、より分かりやすいでしょうか? 自分の目標が決まっていないから、追加で投資するファンドがバランスファンドが良いなのか、あるいは日本株ファンドが良いのか、判断できないのです。

今回この説明をしてご理解いただけないと、ややこしいことになるので、レアケースですが、本来中島さまがやるべき作業を、私が代わりにやってみる事にします。


これが現状の、中島さまのアセットアロケーションです

2本のバランス型ファンドに含まれている各資産クラス(日本株とか先進国株とか国内債券とか)を、アセットアロケーションのページでご紹介しているツールに入力してみた結果が、下記の図になります。




ツールによって自動計算されて、中島ボブさまのアセットアロケーションにおける、リスクと期待リターンの数字が出おてきました。

この資産配分が、あなたに合っているのかどうかを判断する事が、アセットアロケーションを決めて下さいとお願いする本質の部分なのです。

ただなんとなく眺めて、「あー、これでまあいいか」と決めてしまっては無意味です。リスクとリターンの関係から、あなたが向こう1年間で稼げる可能性(期待リターン)と、損失を被る可能性(リスク)を具体的にイメージする事がとても大事なのです。

⇒参考:リスクとリターンの計算方法(姉妹サイト)


出てきたリターンによると、年率5.25%リターンが得られることが分かります。これは文字通りの数字で、「期待されるリターンはこのくらいだ」と想像するのに使います。

アセットアロケーションによって、この数字が高かったり低かったりします。株式比率を高めれば数字は高くなるし、債券の比率を高めれば低くなります。

重要なのは、リスクです。リスクの数字が分かれば、1標準偏差(68.3%の確率)で、期待リターンに対して、どのくらいまで上振れるか(儲けの最大値)と、下振れるか(損失の下限値)が分かります。中島ボブさまの場合、リスクは12.7%と出ました。

1標準偏差の数字よりもさらに厳しく見てやる場合には、2標準偏差(95.4%の確率)で、上振れと下振れをチェックしてやることができます。2標準偏差まで見れば、およそ資産運用期間中の最悪の事態を想定できます。2標準偏差のリスクは、1標準偏差の2倍にします。中島ボブさまの場合は、25.4%のリスクになります。

中島ボブさまのアセットアロケーションによると、2つのバランスファンドで運用を始めると、1年あたり約95%の確率で、資産が30.65%増える可能性がある一方で、20.15%減る可能性があるという事です。(25.4%ー5.25%=20.15%)

増えるのは相場が絶好調な時で、増えて困る人などいませんからスルーしていただいて構いませんが、しっかりと考えるべきは、最悪の想定で資産が減った場合の事です。




例えば積み立ての初年度などは大した金額が積みあがりませんからイメージが湧きにくいですが、もしも資産規模が1000万円に到達した時に大暴落がやってきて、2標準偏差の下限まで資産が減少した場合、具体的には1000万円が798万円に減るわけで、「これが耐えられますか?」という事なのです

この部分、頭の中でしっかりとイメージしてくださいね。資産が減る苦痛を想像するのです。1年あたりの資産の減少額ではありますが、最悪の事態が2年連続でやって来るかもしれません。そうなると798万円がさらにマイナス20.15%減少して、636万円にまで減ります。

2年連続で最悪の事態など起こらないのではないかと考えるかもしれませんが、リーマンショックなどは(おそらく)2標準偏差以上にぶっ飛んで暴落しましたから、最悪の事態と言う意味では想定しておいた方が良いでしょう。

もしも耐えられそうもないというのであれば、期待リターンを落として、=リスクを落として、アセットアロケーションを組み直す必要があるのです。株式の比率を低めて、債券の比率を高めてやる事になります。

耐えきれずに資産を売却してしまうと、一番低い所で相場から逃げ出すことになり、たぶん、資産運用上は、最悪の「やってはいけない行動」になると思います。そうならないように、今から相場の荒波をイメージしておく必要があるのです。




現状のアセットアロケーションでは、上の円グラフのように、全体としてバランスが取れていて、個人的には大きな問題はある訳ではないと思います。

リスクとリターンの関係をマネックスビジョンで確認すると(上の右側の黒い図)、マネックス証券が目標ポートフォリオとして示している、黄色い1~3までの数字、左側から安定型(リスク7%)、バランス型(リスク11%)、積極型(リスク15%)のうち、バランス型にやや近い位置で、それよりも少々リスクの高い資産配分になっています。

以上より、再度、現状の資産配分が中島ボブさまの性格や家族構成などなど、総合的に考えてふさわしいのかどうかを考えるのが肝心です。

⇒関連する質問:バランスファンドの複数保有はOKか?


 


積立金額を1万円増やす場合、どうしたら良いのか

今まで見てきたとおり、アセットアロケーションさえ決まれば、バランスファンドの積立金額を増額するのか、あるいはその他の資産クラスを単品で買い増すのか、答えは一発で出ます。

今回の場合、今の資産配分でOKだという事であれば、2つのバランスファンドを均等に増額してやれば良いという事が分かり、「ひふみプラスを買えば良いでしょうか?」などという頓珍漢な質問にはなりません。

ひふみプラス、あるいは日本株式インデックスファンドを買わなければならないケースがあるとしたら、自分のアセットアロケーションに日本株式の割合が不足している場合、ただそれだけです。その場合は、思い悩む必要なく、日本株式クラスを増やせばよいだけです。


ひふみプラスと日本株式インデックスファンドはどちらが良いのか?

仮に今回、日本株を増額しなくてはならなかったとしたら、この質問にはどう答えれば良いのでしょうか?


当サイトの基本スタンスとしては、日本株の「低コストのインデックスファンドを買っていればOK」です。他には何も買う必要はありません。

しかしながら投資と言うのは最後は個人の自由(=自己責任)ですから、少しはアクティブファンドを織り交ぜて、投資にワクワク感を取り入れたいと考えるならば、おすすめのアクティブファンドの一覧ページにあるようなファンドならば、購入しても良いと思います。

ただし最近の運用成績が良くても、将来も継続してリターンが良いかどうかは全く分かりませんので、資金の一部をアクティブファンドに回す程度で良いでしょう。

1万円増額するとしたら、7万円をインデックスファンドに、残り3万円をアクティブファンドに、というようなメリハリの付け方で良いと思います。


確定拠出年金について

これについても、アセットアロケーションの範囲内で資産を配置してあげないといけません。お勤めの会社が確定拠出年金制度を取り入れているのか確認したうえで、ご自身のアセットアロケーションに基づいて、積み立ててあげると良いでしょう。





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