投資信託をいつ、どのように買えば良いのかの初歩的な話し

余裕資金を使って投資もしていきたいとの意欲のある人からの、初歩的な質問になります。誰でも最初はこのように考えると思います。決して恥ずかしい事ではありません。


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いつ投資信託を買えば良いでしょうか?

2017年3月:ME様(女性・年代不明)よりのご質問

初めまして。サイトを拝見し、楽しく勉強させていただいております。お伺いしたいのは、いつ投資信託を購入するかということです。下記が今の私の金融状況です。

①余裕資金が5000円、毎月回せるものは¥1000となっております。
マネックス証券に口座1つ、SBI証券にNISA口座を持っています。 SBI証券でSBI債を3口保有しております。
③国債を20万円ほどです。
定期預金の金利が高いキャンペーンのときに預けております。こちらは余裕資金ではないため、手を付けない予定です。



ひふみプラスか、ここで薦められていたニッセイ新興国含む投資信託の購入を検討しております。ここ2週間ほど値段を毎日注視しているのですが、どちらも全体的には上がっています。

どちらを購入するかももちろんですが、また余裕資金¥5000円のみ投資するのか、毎月積み立てをするのかもです。もしくは値下がりがあるときまで待って購入した方がよろしいでしょうか。ご教示いただければ大変ありがたく存じます。何卒よろしくお願いいたします。



 


ご回答:どのような投資をするのか、考えをまとめるのが先決です

ME様、この度はご質問を頂き、ありがとうございました。お便りを拝読する限りにおいては、投資に関しては完全な「素人」の状態なのかなと思いました。

SBI債と個人向け国債をただなんとなく買い、そして今後もひふみプラスかニッセイの新興国向け投資信託を「よさそうな感じ」がするから買う、という行動ではないでしょうか? これは一見、投資の様で投資ではありません。資産運用のようで資産運用でもありません。




●投資:主に経済において、将来的に資本(生産能力)を増加させるために、現在の資本を投じる活動を指す(現代において、生産能力の増加しない商業活動はこれに含まない)。どのような形態の投資も、不確実性(リスク)が伴う。一般に、投資による期待収益率が高い場合、リスクも高まる。(ウィキペディアより

●資産運用:自身の持つ資産を貯蓄・投資し、効率的に資産を増やしていくこと。資産運用においては運用会社より様々なサービスが提供されており、それらのリスクとリターンに鑑みて、自身の資産をどのように運用するかという基本設計から始まる。サービスの中には「元本は保障するが、リターンの少ないもの」(ローリスクローリターン)、「元本を保証しないが、リターンの大きいもの」(ハイリスクハイリターン)がある。(ウィキペディアより


投資や資産運用の定義は上記のようなものですが、特に資産運用の部分に記載の赤い文字の部分に着目してください。

ME様のやろうとしている投資のような資産運用のような「行動」には、基本設計が全くありません。これはほとんど大半の投資家もどきの人々に共通しており、銀行に「何が良いですかね?」と相談して自分の「資産運用」を決めるといった事になります。(そして多数の人がだいたい損をして終わるというのも良く聞く話しです。)

投資には、多くのやり方が有ります。大ざっぱに思いつくまま書いても、個別株の株式投資、投資信託を使った株式投資、配当金目当ての投資、債券投資、外貨FX投資、デイトレード、不動産投資などなどです。

当サイトではその中でも、インデックス投資をおススメする立場です。インデックス投資の利点は、インデックス投資の始め方のページをご覧いただくと、理解できると思います。

インデックス投資の立場に立つと、ひふみプラスが良いのか新興国向け投資信託が良いのか、全く悩むことすら無くなります。(そもそもニッセイインデックスシリーズに新興国向けの投資信託はありません。)

インデックス投資は様々な資産クラス(日本株とか日本の債券とか、先進国株とか先進国債券とか)をご自身の意思で組み合わせて、資産運用していきます。

このやり方を理解すると、「ひふみプラスと新興国株のどちらが良いのか?」というような、全く比較対象外の事に疑問を感じる事さえなくなります。

学校で勉強をしたことが無い人は、おそらくこのような疑問を持つかもしれません。「国語と理科はどちらがおススメでしょうか?」と。でも、そんな質問はナンセンスだと分かりますよね。一度でも入学して勉強したことがある人ならば。

インデックス投資もそれと全く同じです。日本株と新興国株はどちらがお勧めか、などというのは完全に変な質問であり、両方とも重要な投資対象ですとしか言えません。国語も理科も、どちらも勉強する必要がある重要さと全く同じと考えて下さい。

値下がりするのを待って買う、と言う点についても同様です。そもそも値下がりとは、一体いくらまで下がったら「値下がり」と判断するのでしょうか? そんな芸当ができる(判断できる)のは、ごく一部の辣腕トレーダー(投機家)くらいしかいません。

例えば下記は、新興国株式の投資信託のベンチマークとして使われる事の多い、MSCIエマージングマーケットインデックスです。ME様が「注視」しているわずか2週間は、長期的に見ると一瞬の「点」にしか過ぎない事が分かると思います。

MSCIエマージングマーケットインデックスの長期チャート


周りを見渡す限りのごく普通の人には、値下がりしたタイミングなど、分かりはしないのです。インデックス投資は売買タイミングを一切読まないで投資できるやり方です。

余裕資金の5000円をアセットアロケーションを組んで相場を見ないでただちに買い付け、その後に毎月1000円を、積み立て投資するのがまず無難だと考えます。

もしもそれでも損するのが怖いという人は、モーニングスターのiDeCoセミナー出席体験談「長期投資をすればまず損する人はいなくなる」の項を読んで頂きつつ、積み立て投資についても損するなどほとんどない事を実証する本、半値になっても儲かる「つみたて投資」を読むと良いでしょう。

ただし、ここまで少ない資金量では、複数の投資信託をアセットアロケーションに基づいて買い付けるのは金額的に無理なので、理想のアセットアロケーションに近い資産配分のバランス型ファンドを1つだけ選び、それを買い付けるのが現実的でしょう。

・・・と、やや辛口の事を書かせていただきましたが、貯金だけでなくて今後投資もしてゆきたいと考えたこと自体は、とても評価できると思います。

現在は登山で例えると、まだ一合目くらいでしょうか。頂上にどのようにして登ってゆけば良いのか、麓からはよく分かりません。だからこそ質問して、間違ったルートを取らないようにしようとした事は、実に良いですね!

(ちなみに銀行などに相談に行くと、山に行きたいと言っている人を海に連れてったりするので、超絶要注意です・笑。)





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