損失を出した日本株への投資と、含み益が出ている投資信託を損益通算

数年に渡って投資をしている方からのご質問です。今回は、節税に関してです。損益通算の仕組みを使い、確実にかかる税金をカットしてしまおうという話になります。損益通算はインデックス投資だけをやる人にはほとんど使われない制度なので、「新鮮」な質問です。


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2015年に出した日本株の損失を利用して、税務上、得にしたいです

2017年9月:たかぽん様(男性・50代)からのご連絡

堀田様、数年前よりこちらのブログを参考に投資信託に投資させて頂いています。

現在、投資信託(セゾンGF 76%・ニッセイTOPIXインデックス 14%・世界インデックスF 10%)+NISA(セゾンGF)を積立しています。おかげさまで、現在約180万程プラスになっております。

そこで相談なのですが、以前よりやってました株式投資で2015年に約350万程損失を出してしまい ました。そこで、現在所有の投資信託のNISA以外を売価して新たに積立をした方が、税務上得ではないかと考えています。

このまま、現状積立していくのか、一度売って改めて積立てていく方がいいかアドバイスを頂けたら幸いです。 ※今後は、投資信託で長期投資を実施していきたいと考えております。



お返事:損益通算する事で、かかってくる税金を確実に減らしましょう

現物株投資の損失と、投資信託の利益を損益通算する事は出来る

たかぽん様、ご連絡ありがとうございました。日本株投資で350万円の損失とは、これまたかなり大きな数字を吐き出しましたね。相場から退場をさせられない金額に収まった事は、不幸中の幸いでした。株だけでなく、投資信託を使っていた点が良かったのかもしれませんね。

確定申告で損益通算


さて今回、不幸にも出した350万円の損失は、3年間の繰り越しが可能です。2015年に出したのですから、2017年末まで繰り越しができて、当期に利益が出たものに「ぶつける」事で、その利益と相殺をすることができます。

したがって今回は、NISA口座とは別で運用をしている3つのファンドを全売却して、約180万円の利益を確定させつつ、2015年の株の損失と完全に相殺して、180万円の利益に本来かかる税金、約36万円をゼロにすることが可能です。

しかし、頂いたお便りだけでは情報不足で、本当に相殺を行うことができるのかどうか、保有している証券口座の情報や具体的な損益などを把握した上で、近所の税務署に相談に行ってください

税務署というとギョッとするかもしれませんが、非常に親身に相談に応じてくれます。損益通算の際に必要な書類や手続きに関して、丁寧に教えてくれると思いますので、税務署に電話を入れたうえで相談に行ってください。

私は損益通算をやったことがないので、軽率にここで回答する事はできません。損益通算は可能だとは思いますが、何らかの理由により不可の場合もあるかもしれませんから、年末に税務署が混雑する前に、早めに相談に行かれることをお勧めします。

損益通算をしたとしたら、一時的に全て現金化して手元に帰ってくる事になります。その現金は、ただちにご自身のアセットアロケーションに基づいて、再度投資に回すことになります。

この場合、売却時よりも基準価額が高くなってしまい、ちょっとの相場の下落ですぐに元本がマイナスになったような感じを受けると思いますが、あくまでもご自身としては当初に買っていた基準価額のあたりが本来の「元本」に相当しますから、余計な心配をしないように注意してください。

基準価額が高いところで買い直す事によって、将来の売却で再び現金化をする際には、その際の納税額が明らかに減り、これは大きなメリットになりますので、面倒だとは思いますが、損益通算の手続きをした方が良いでしょう。


アセットアロケーションに関して勘違いがあるかもしれません

さて、かなり気になった点があります。それは資産配分比率です。アセットアロケーションとは銘柄選びではないのページを読んでいただいて、勘違いをなさっておられないか、もう一度確認をお願いいたします。

勘違いしているとしたら、一度現金化して再度の買い付けを行う際に、きちんとご自身に相応しいアセットアロケーションを考えておかれる事をお勧めします。

カン・チュンド氏の「バラつみ投資」出版記念セミナーに行って堅実に資産形成しようのページにも書いた通り、アセットアロケーションを組み立てる際に、バランスファンドを上手に活用するのも1つの方法ですので、あわせてご覧ください。





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