iDeCoの積立期間が終了するまで10年未満しかない中での暴落が怖い

多くの人にとって非常にメリットの大きな確定拠出年金の制度。50代を過ぎて初めて投資をしてみたものの、積み立てが終わるまでの10年未満の時間の中で暴落でも発生したらどうしたらよいのかという、確かにそれは怖くもあるなという質問をいただきました。


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あと10年も無いことに、今更ながら不安になってきました

2017年11月:みかさ様(女性・50代)からのご連絡

はじめまして、お世話になります。今月からイデコを始めました。にわか勉強でしたが、以下の通りに決めました。SBI証券にて毎月5万円

・DCニッセイ外国株式インデックス…30%
三井住友DC日本株式インデックスファンドS…15%
EXEi新興国株式ファンド…5%
三井住友DC外国債券インデックスファンド…25%
三菱UFJ国内債券インデックスファンド…25%


決めたものの、あと10年もない事に今更ながら不安になってきました。大暴落が来たら回復せずにそのまま終わってしまいそうで。

あと8年という事を考えると、この割合で良かったのか?もっと債券(海外より国内ですよね)の割合を増やした方が良かったのか?その方がリスクは少ないのですよね?そもそもこの年齢なら元本確保型を半分くらい組み込んだ方が良かったのか?

すみません、やはり勉強不足でわからなくなってきました。スイッチングも出来るとの事ですので、少しでもアドバイスを頂けましたらありがたいです。イデコが落ち着いたら積み立てNISAもやろうと考えております。 何卒宜しくお願い致します。



ご回答:アセットアロケーションを考えて、資産配分を決めましたか?

暴落が来ても、運用が中断する訳ではない

みかさ様、ご質問ありがとうございます。にわか勉強と言っても、まずは一歩踏み出す事が大切ですから、その点は非常に良い事なのではないかと思います。

今回拝見した資産配分比率ですが、株式と債券の割合が半々であり、日本を含めた先進国や新興国の比率についてもごく普通ですし、それ自体に特段の問題はありません。

しかし、だからと言ってそれが万人に最適かというと、「それとこれとは話しが別だ」という事になります。今回は、私が特に「普通だな」と感じた資産配分比率が、みかさ様にとっては「大暴落したら回復しないで終わるのではないか?」という「恐怖心」を生んでいます。

つまりこれは、みかさ様にとっては、リスク許容度を超過してリスクを取っている可能性が強いと思います。

iDeCo口座での積み立て期間が終了しても、いきなり現金化される訳ではなくて、運用指図者として、引き続き運用は行いながら年金として取り崩す事ができます。

したがって、仮に積立期間の最終年に大暴落があっても、単にそこから回復するのを気長に待っていれば良いだけであり、怖がることなどありません。

ITバブル崩壊やリーマンショックの時でも「この世の終わり」かと感じたものですが、気が付いたら今のように最高値更新です。時間を完全に味方にできるのが、長期投資の実に良いところです。

以下、みかさ様の資産配分比率とかなり似ている、株と債券の按分が5対5の、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドの設定来の基準価額の推移です。大暴落が来ても、こう見ると特に怖がる必要も無いような気がしてきます。

セゾンバンガードグローバルバランスファンドの暴落とその後


ところが、みかさ様の場合、もしかしたら上記のようなわずか1年強の期間に40%もの大暴落が発生したら、その後に戻る可能性は頭に浮かんだとしても、それでも耐えきれない可能性は大いにあります。

恐らく、アセットアロケーションを決めた時に、リスクとリターンをしっかりと把握していなかったのではないでしょうか?

つい先日の質問、投資の初心者はリスクの取り過ぎに注意も、今回とかなり似た内容でしたので、それをよく読んで頂いて、本当に現在の資産配分比率がご自身にふさわしいものなのかどうか、具体的な数字のチェックとそれに基づいたイメージの確認をしてみてください。

8年間で元本は約500万貯まります(含み益などは考慮せず)。それが大暴落で、見る見る間に4割減って300万円になった時の事をよくイメージして頂いて、それに耐えられないと思ったら安全資産の割合を増やし、大丈夫だなと思ったら淡々と積み立てするのみです。


どうしてもリスクが嫌な場合は、2つの選択肢が

しかし、色々と考慮した結果、やはりどうしてもリスクを取りたくないと感じた場合は、株式での運用は止めておきましょう。この場合、iDeCo口座に用意された定期預金で貯金をする方法が1つの手です

年収がどのくらいなのか分かりませんので、あくまで私が勝手に計算しますが、仮に課税される所得が400万円だとすると(年収だと500万円前後)、税率は所得税と住民税を合わせて30%になります。

年間の積立金額は60万円ですから、これの30%の18万円が節税効果となります。つまり、わざわざ投資をしてリスクを取らなくても、「18万円節税できる=儲かったのと同じ」と考える事ができます。8年間で、合計144万円の「儲け」になるのですから、定期預金だけでも十分だと考える事もできます。

もう1つは、リスクを極力取らない債券型ファンドだけで投資するという選択肢です。

例えば国内債券ファンドと為替ヘッジ付きの先進国債券ファンドの二本立て、あるいは国内債券は金利などゼロに等しいので、為替ヘッジ付きの先進国債券ファンドだけを買うという手があります。

SBI証券のiDeCo口座だと、インデックスファンド海外債券ヘッジあり(DC専用) のみで運用しても良いのではないかと思います。(DC専用ファンドの場合は信託報酬は0.26%です)

みかさ様のアセットアロケーションに近いセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドと比べて、価格の「ドタバタ」が非常にマイルドなのが分かります。

為替ヘッジ付き海外債券ファンドの価格の値動き


15年の長期で見ても、大きく価格が調整した時でも最大で10%程度しか変動が無いですし、リーマンショックがどこで発生したのかも全く分からないくらいです。リスクに耐えられない人は、こういったファンドも選択肢になり得ると思います。

インデックスファンド海外債券ヘッジあり(DC専用) の基準価額の推移


いずれにしましても、今現在決めたアセットアロケーションのリスクとリターンを計算してみて、もしもの暴落が来た場合に耐えられるのかどうかのチェックは欠かせません。

投資の初心者はそのチェックが面倒だと感じるとは思いますが、そこさえ過ぎればあとは難しいことなどありません。「楽しい投資」になるように、次のステップに進んでみて頂ければと思います。

もちろん元本確保型の定期預金オンリーでも良いし、債券ファンドと定期預金をミックスさせても良いし、安心できる範囲で色々とやり方はありますね。





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