リスク許容度についての考え方

今回は、リスク許容度についてです。言葉としては簡単ですが、リスク許容度がその人にとって最適なのかどうかは、自分自身にしか分かりません。ここを人にゆだねてしまうと、一生、一人前として独り立ちできない投資家になります。


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この投資割合だとリスクが高すぎでしょうか?

2018年1月:ブリッジ様(男性・20代)からのご連絡

堀田様始めまして。私はブリッジと言います。私の会社でも既に企業型確定拠出年金制度が2016年の1月から導入されておりました。(ちなみに金融機関は三菱UFJ信託銀行です)

ご相談ですが、私は制度開始当初なんとなくリスクが少なく掛かるコストが少ない方が良いなと判断し

・ニッセイ利率保証年金(10年保証プラス/日々設定):20%
三菱UFJプライムバランス(安定成長型)(確定拠出年金):30%
三菱UFJプライムバランス(成長型)(確定拠出年金):40%
・ダイワ・DC外債インデックス:10%


で積立てていましたが、あまり深く考えずに決めた為バランス型の商品の運用割合が多く、バランス型の商品の場合アセットアロケーションを考える際の計算が難しく感じたので

・三菱UFJDC国内株式インデックスファンド :20%
・DCダイワ外国債券インデックス :10%
・DC外国株式インデックスファンドL :70%


に変更を決めました。まだアセットローケーションについても勉強中ですので良い加減な運用割合になっていると映る思われますが、このラインナップ(新興国株式やREITの商品が無い。国内債券の商品の内容が良くない)で最善と思われる商品を検討した結果こんな割合になりました・・・。




私は現在29歳で定年までの時間は長い為、今後基準価額の変動があったとしても、こつこつ積立てていく予定で多少のリスクは許容しようと思っていましたが、やはりこの投資割合だとリスクが高すぎるでしょうか?

今後口座開設と同時に積立てNISAを始めようと思いますが、あまりにもリスクが高すぎる場合、積立NISAではもう少し国内債券の部分を増やしてリスクの軽減を考えています。長文なってしまい申し訳ございません。お忙しいと思いますがよろしくお願いします。




ご回答:リスクが高いか低いかを判断するのは、あなた自身です

商品選びをする前に、アセットアロケーションを決めるのが第一です

ご質問頂きまして、ありがとうございます。20代のうちからコツコツと投資を始めて、老後の資産形成を行おうとしている事は、最高に素晴らしいと思います。

確定拠出型年金は、大半の人が定期預金にお金を寝かせるだけの中(それでも節税効果があり、メリットがありますが)、投資にお金を振り向けたというだけでも、十分に凄い事です。

そして投資を行う場合、定期預金と違って大いに悩むのが、資産配分ですよね。確定拠出年金は30年以上にもなる長期投資ですので、投資の基本はインデックス投資になり、長期・分散・低コストの3つのキーワードで行う事になりますね。

で、大いに悩むのが「分散」の部分であり、すなわちアセットアロケーションです。これほど初心者にとってめんどくさいと感じる事は無く、ま、慣れると難しい事など全く無いのではありますが、今回のご質問のように「とっかかり」が欲しいと感じる事はよく理解できます。

しかし、私はブリッジ様の家族でも親友でもない訳で、あなた様がどのような性格なのか、あるいは年収がいくらで貯金がいくらあるのか、結婚しているのか否か、子供がいるのか否か、親の遺産を受け継ぐ可能性が有るのか否か、等々、個人情報が全く分からない中で、「この資産配分がベストです」とか、「このファンドに決まりです」などという事は出来ません。

アセットアロケーションを決めるという行為は、今後の自分の進路を自分で決めるようなものであり、ここは自ら判断して、自ら決定するようにして下さい




仮に私であれば、20代なんだから、しかも確定拠出年金口座なのだから、全て株に突っ込んでも良いと思っているのに対し、ブリッジさまは現状でも「高すぎるのでは?」と感じているように、アセットアロケーションは十人十色なのです。

当サイトでも同様のご質問を多数いただいており、常に申し上げているのは、まずインデックス投資の始め方のページを読んで頂いて、次にアセットアロケーションの作り方ページを熟読いただきたいと思います。

また、アセットアロケーションを作るときの参考として、以下の2つのQ&Aのページを読んで頂くと、ご自身の力で決めることができるはずです。

アセットアロケーションの決め方の具体例
投資信託のリスクとリターンを具体的にチェック


半日程度あれば、アセットアロケーションなどはとりあえずはすぐに、ある程度の線を決めることができます。それが決まったら1週間くらいは放置して、頭を空っぽにした後にもう一度眺めてみて、リスクを取りすぎていないか、もう一度考えてみて下さい。

あとは、その決まりに従って実際に商品を選択してゆくだけです。ただし、三菱UFJ信託銀行の企業型確定拠出年金にはREITが含まれていませんので、その場合は国内REITは日本株式、外国REITは先進国株式にカウントして、積み立ててゆけばよいでしょう。


確定拠出年金は、期待リターンの高いものをハメ込むのが基本

あくまで個人的な感想ですが、私は、30年にも及ぶ投資の場合は、絶対とは言い切れませんが、それに近いくらいの確率で、株式だけに投資していても損する事は無いと思っています。

下記は、モーニングスター社のつみたてNISAセミナーに行った時に配られた資料で、先進国株に投資するインデックスファンドに5年間、あるいは10年間積み立て投資をした場合の年率リターンのグラフです。

ちょっと見にくいですが、5年間だと一番儲からなかったタイミングで、マイナス10.44%のリターンの時期があるのに対して、10年だとプラス3.73%となり、どのタイミングを切り取ってもプラスの運用成績になっています。(リーマンショックがあってもプラスになる)








世界経済は有史以来一貫して右肩上がりの成長をしていますから、今後も人類の繁栄と経済成長に疑問を抱かないのであれば、20年30年の長期の投資は損する事の方が逆の意味で「奇跡」に近いのではないかと思います。

そうだとするならば、確定拠出年金のような口座は(つみたてNISAも同様)、期待リターンの高い株式を出来るだけ多くハメ込むのが基本となります。

なお、ブリッジさまは、国内債券クラスをつみたてNISAで積み立てようかとお考えのようですが、つみたてNISAでは株式ファンド以外の投資はできません(バランスファンドを除く)。

従って、もしも安全資産の国内債券クラスや、外国債券をアセットアロケーションに入れるのならば、確定拠出年金口座か、一般の証券口座になります。

(なお、確定拠出年金で国内債券向けの良いファンドがないと書かれておりますが、三菱UFJ国内債券インデックスファンド(確定拠出年金)は信託報酬が0.12%と十分低コストのインデックスファンドですので、全く問題は有りません)

注意点としては、確定拠出年金は中途解約できませんから、そこに積み立てるのとは別に、例えば高金利の定期預金を使って年収と同程度の貯金をして、生活の「防御力」を高めると良いでしょう。

貯金と確定拠出年金が両立して、(貯金が十分に貯まって)それ以外でも資産運用に回すお金ができた場合は、つみたてNISAを利用すると良いと思います。

つみたてNISAは株式ファンドにしか投資できませんから、つみたてNISA口座を利用し始めたらアセットアロケーションが崩れてしまいます。その時は確定拠出年金口座内で外国債券や国内債券の比率を高める事で、調整を図ると良いでしょう。

最後に、私の長男が今年23歳で社会人デビューしており、さっそく個人型確定拠出年金に加入させました(イオン銀行を利用しています)。

彼は自分からインデックス投資をするつもりがあまりなく、「何を選んだら良いの?」と質問をするようなだらしのない人間で、私は家族なので彼のお金の情報や性格を熟知していますから、「先進国株ファンドだけ買って、永久保有しなさい」で終わりです。たわらノーロード 先進国株式を、ひたすら積み立て投資する事になっています。

・・・という事は、彼は投資家として、一生、半人前で終わる事になりますね・笑。





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