20代の方から頂いたポートフォリオの問題や、その他のご質問など

23歳という若さで、投資信託を使って堅実に資産形成をしようと志した、有望な若者からのご質問です。ただし、アセットアロケーションとポートフォリオを混同しており、その部分での改善が必要な事例です。皆さん同じ間違いをしますので、よくお読みくださいね。


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以下、見解をお聞かせいただけ願います

2018年2月:Y・Tさま(男性・20代)からのご連絡

つみたてNISAをきっかけに投資を始めた23歳の学生です。インターネットでいろいろと情報を集めた結果長期のインデックス投資が良いと知り、ああでもないこうでもないと考えながらアセットアロケーションを組み立て、2か月分の積み立てをしました(月2500円)。

ここまではよかったのですが、今日自分のポートフォリオを見直してみると信託報酬がインデックスにしてはかなり高いファンド(ファンドAとします、含み損あり)が含まれているとわかり、積み立てるファンドを変更(ファンドBとします)しました。

質問は、既に購入したファンドAを解約して、同じ分だけファンドBを購入するということをする必要があるのか、それともファンドAは積立をやめるだけで放置しておいていいのかということです。




加えてもう一つ質問なのですが、私は積立投資を始める際、早く購入したほうが複利効果が出ると思い、最初だけ多めの資金を投入しました(といっても2万円程度ですが)。そこで株価の急落が来てしまい、現在含み損を出しています。

もちろんここでやめるつもりは毛頭ありませんが、やはり購入時期をずらしてリスクを避けるべきだったのでしょうか。もう済んだことなので仕方ないですが、堀田様の見解をお聞かせ願いたいです。

参考までに私のアセットアロケーションを掲載します。特記ない場合はインデックスファンドです。

日本株式:17%(アクティブ10%:年金積立 Jグロース、インデックス7%)
先進国株式:17%(為替ヘッジなし)
新興国株式:8%(為替ヘッジなし)
国内債券:8%
先進国債券:20%(為替ヘッジあり)
新興国債券:5%(為替ヘッジあり)
国内REIT:5%(アクティブ5%:ノーロード明治安田J-REITアクティブ
海外REIT:5%
8資産均等バランスファンド:15%


基本的にインデックスですが、Jグロースは安定的な成績で信託報酬が比較的安いことから、ノーロード明治安田J-REITは信託報酬がインデックス並みなのにインデックスよりもリターンが大きいことからそれぞれ組み入れました。

これについても見解をお聞かせ願えればと思います。ご多忙とは存じますが、よろしくお願いいたします。



ご回答:細かい問題は取るに足らない、アセットアロケーションの再検討が必須

この度はご質問をいただきまして、ありがとうございました。以下の通り回答いたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。

20代の若さで投資の必要性を感じておられるようで、その部分は最高に素晴らしいです。以下の通り、改善点等を記しておりますので、その部分を乗り越えて長期でじっくりと投資に向き合えば、人生は(お金の面では)バラ色に近いものになるのではないかと思います。


積み立て先のファンドを変更した場合

積み立てる先の変更は、インデックス投資家であれば、比較的多く発生する事例になります。一般的には今まで積み立てたファンドに含み益が発生している場合は、ファンドの売却で2割強の納税がありますので、その分、複利効果が減じる事になり、資金効率が落ちます。

そのような余計はコストは極限まで先送りする事が資産形成上必要ですから、利益が出ている時は今まで積み立てたファンドはそのまま保有しながら放置しましょう。この件では、インデックスファンドの乗り換えの悩み のページも参考としてご覧ください。

その他の参考高コストアクティブファンドからの乗り換え方法


積み立ては、早くに資金を投入したほうが良いのか?

仮に1000万円持っていてそれを一括で投資しようが、100万円ずつ10か月に渡ってドルコスト平均法で投資しようが、有利不利は全くありません。というのも、投資している先の期待リターンは変わらないからです。




今回2万円を最初に投資してそれがマイナスになった事を気にされているようですが、逆に一気に価格が上がればラッキーだったわけで、相場の行方は誰にも分からない以上、これは考えても意味がありません。

最初に多く投資してそれがマイナスになったらどうしようと恐怖するのであれば分割して投資すれば良いし、気にならないようなら一括で投資すれば良いだけです。ここは、ご自身の性格によって判断が異なります。

今回の事例では、たった2万円でそこまで気にするという事は、かなりリスクに対して慎重な性格をされていると思われ、であれば次回からはいくら資金が豊富に有っても、時間を分散して投資しておこうという判断になるかと思います。

参考までに、私はどうなのかと問われたら、確実に時間を分散するタイプです。そのほうが心地よく投資ができます。


アセットアロケーションについての理解が間違っています

数多くのご質問者様は、アセットアロケーションとポートフォリオの違いを混同しておられます(以下のリンク参考)。今回も、Y・Tさまはその間違いをしています。

リスクを無視して投資信託を選んではならない事例
「ベンチマークとの乖離」問題はどのくらい気にする必要があるのか?


日本株式とか先進国債券などの資産クラスはありますが、「8資産均等バランスファンド」などという資産クラスは存在しません。

つまり、資産クラスと商品をごっちゃにしている訳で、これではアセットアロケーションのリスクもリターンも測定できませんから、積立金額の話や投資先ファンドの信託報酬の話し以前に、アセットアロケーションをもう一度最初から考え直す必要があります。この問題の方が比較にならないほど重要ですから、しっかりとご確認いただければと思います。

上の項で記したように、最初に積み立てた2万円の分に発生した損失が気になるようであれば、今のアセットアロケーション(間違ってはいますが)ではリーマンショック級の大暴落には到底耐えられないような気もしますので、要再検討です。


アクティファンドへの投資に関しては問題無し

これについては、全く問題ありません。アクティファンドがいつまで好調なリターンを上げられるかは全く見通し不明でありますから、資産の全額をアクティファンドに突っ込むというのは、合理的に考えると避けたほうが良い事になります。

今回、過去のリターンが明確に良いファンドを選び、投資先全体から見ると一定の割合に抑えていますので、堅実なご判断かと思います。




ノーロード明治安田J-REITアクティブを評価した際にははっきりしませんでしたが、今現在再チェックしてみると、<購入・換金手数料なし> ニッセイJリートインデックスファンドよりも、(まだ運用が1年ほどではありますが)、リターンが良好ですね。

ただし、お勧めのアクティファンドにあるようなファンドを必要以上に気にしすぎると、強欲さのあまりからいつしか冷静さを失う投資になりかねません。

アクティファンドはいずれそのうちインデックスファンドに投資成績が負けるものだと達観して、適度に付き合うくらいで十分でしょう。


以上で、今回のご質問に対する回答とさせていただきます。アセットアロケーションに関する部分は明らかに改善が必要ですから、そこをじっくりと考えて頂いて、今後30年以上投資する中で必ず遭遇する相場の大暴落にも耐えられる、自分に合ったアセットアロケーションを作って欲しいなと思います。



質問者様からお返事を頂きました(^^♪

先日は私の質問に対し、お早いご回答をいただきありがとうございました。アセットアロケーションとポートフォリオの違いについて、分かっていたつもりでも誤解があったことがわかり反省させられました。

各資産クラスのファンドとバランス型ファンドをポートフォリオに入れていたことからこのような誤解が生まれてしまったかなと思います。インデックス投資について聞ける人が周りにいないもので、投資を始めて早いうちからこのようなご指摘をいただけて感謝しております。

先日お送りした内容は資産クラスとバランスファンド(商品)が一緒になっておりアセットアロケーションになっていないことがわかりました。

そこでバランスファンド(8資産均等)の15%を8で割った1.875をそれぞれの資産クラスに加えた以下のものがアセットアロケーションに該当するという理解でよろしいでしょうか?

【アセットアロケーション(修正版)】

・日本株式:18.875%
・先進国株式:18.875%
・新興国株式:9.875%
・国内債券:9.875%
・先進国債券:21.875%
・新興国債券:6.875%
・国内REIT:6.875%
・海外REIT:6.875%


またその他の細かい質問にも丁寧にお答えいただきありがとうございます。過去に同じような質問が出ていたのに重ねる形になってしまい、申し訳ありません。

リスク許容度については、ご回答を読み、投資に慣れていないという部分を差し引いても自分が思っていたよりも低いかもしれないと思いましたので、もう一度自分のリスク許容度について考え直していきたいと思います。






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