アセットアロケーションは、1人につき1つにするのが相応しい

今回の話も、アセットアロケーションに関する事です。かつて積み立てていた投資信託と、今後積み立てを始める予定の投資信託の2つが有る場合、アセットアロケーションはどうなるのでしょうか。この点をシンプルに考えてみます。


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果たしてこれで大丈夫なのか、ご意見を頂きたい

2018年3月:milkyさま(女性・30代)からのご連絡

はじめまして。5年程前より投資信託の積立を始めましたが、一度リセットしIDECOつみたてNISAで再開する予定でおります、30代の会社員です。今後の運用方針は自分の中でほぼ決まりましたが、専門家のご意見をうかがいたく質問をさせていただきました。




積立投資は5年前に現在のパートナーとおつき合いを始め、今後の人生の資産形成を真剣に考えるようになったことがきっかけでした。これまでは

セゾン・バンガード・グローバル バランスファンド…10000円/月
ニッセイ日経225インデックスファンド…10000円/月


上記の2本で積立ててきました。当時はあまり深く考えておらず、①は株と債券がちょうど半々かつ全世界的に投資できること。②は日本人だから日本を応援したい…という気持ちから選びました。

ただ、②については諸事情により2年程で積立を一時中止し、その後は①のみ継続しております。同じ投資信託で積立を行うのならば、税制面で優遇されているIDECOとNISAを活用すべきではないかと思い、ファンドを含めて再検討をしたくなり、現在に至ります。

その中で貴HPと出会いました。前置きが長くなりましたが、貴サイトで学んだことを踏まえて今後は下記の様に運用を行っていこうかと考えております。ご意見をいただけますと嬉しいです。

IDECO ・・・合計15000円/月

楽天・全世界株式インデックス・ファンド …5000円/月
三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド …3000円/月
たわらノーロード国内債券 …7000円/月


積立NISA・・・5000円/月

eMaxis スリム先進国株式インデックス…2000円/月
eMaxis スリム国内株式(TOPIX)…2000/月
eMaxis スリム新興国株式インデックス…1000/月


貴サイトで紹介されていたツールで計算したところ、

コスト・・・0.18
リターン・・・11.81%
リスク・・・5.4% 
株式:65%(先進国株式:28.1%、国内株式:27%、新興国株式:9.9%)
債券:35%(国内債券:35%) 


となりました。株式が多めですが、年齢的にもある程度は積極的に運用したいと考えていること、近い将来の先立つ資金としての貯蓄をこれまで優先し800万程の余剰資金があること、以上を踏まえてこの様な構成にしてみました。

債券については先進国債券の購入も検討しましたが、ファンド数が多くなるとわたし自身が把握しきれなくなる恐れがあることと、資金そのものが分散されて複利の効果が得られにくくなるのではないかと考え、運用に含めないことにしました。

来年以降は上記構成比のまま控除分も積立に回す予定です。またこれまでの投信積立分は上記計算に今回は含めませんでした、しばらくこのまま保有し、来年以降少しずつ売却しながら、積立額を増額していく資金にする予定です。

素人なので、果たしてこれで大丈夫なのか?不安があり、なかなか踏みだせません。とても長くなりましたが、堀田様のご意見・ご回答をいただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。



ご回答:大枠では、ほとんど問題は無いように見受けられます

どれも超低コストのインデックスファンドで問題無し

milkyさま、この度はご質問ありがとうございます。パートナーとのお付き合いをきっかけに投資を始めようとお考えになったとの事で、大変堅実かつ、貯金だけではなくてリターンを狙える「投資」も実行するという、とてもしっかりとしたお人なのだなと思います。

今回選定されたファンドを拝見しますと、どれも十分に低コストのインデックスファンドとなっており、全く問題は有りません。また、かつて積み立てていたセゾンを始めとする2つのファンドについても、コスト的に大きな問題がある訳ではありません。

再検討をする前から、ボッタクリ投資信託の餌食にならずに、そのようなきちんとしたファンドを選べるというのは、ある意味凄い事だなと感じました。インデックス投資のセンスが有るのかもしれません。


できれば、以前に積み立てていたファンドもアセットアロケーションに

問題点があるとしたら、以前に積み立てていた2本のファンドと、再検討後の複数のファンドとで、アセットアロケーションが2つ存在する形になる事でしょうか。

1人の人間の中に2つのアセットアロケーションが有るのは本来は変な事なので、やはり1つで考えたほうが自然です。




セゾン・バンガード・グローバル バランスファンドの中にも、日本や先進国の株と債券に投資していますから、その投資比率も考えたうえで、再検討後の積み立てファンドへの投資比率(購入比率)を決めたほうが良いと思います。(日本株ファンドも同様)

となると、再検討後に決めたアセットアロケーションと、セゾンなども含めたアセットアロケーションには差異が生じる事になるでしょうから、半年でも3年でも、ご自身で決めた期間の中で、セゾンを売却して、再検討後のファンド群を買い増しする形になりますね。

いわゆるリバランスを行う事になり、インデックス投資をやっていく上では、ごく一般的な作業になります。淡々と機械的にやる事にしましょう。

セゾンの中には投資しないと決めた外国債券が大幅に含まれていますので、売却によって利益が出て、そこから2割ほどの税金を差し引かれてしまってでも、売却という選択肢になります。

一方でニッセイ日経225インデックスファンドについては信託報酬が0.25%で、今ではもっと低コストの日本株ファンドが存在すると言っても、売却する一方でeMaxis スリム国内株式(TOPIX)を新規に買い付けるのは、明確に無駄な作業になります。

ニッセイ日経225インデックスファンドは投資を止める時まで保有し続ける一方で、アセットアロケーションで決めた日本株比率になるまで、eMaxis スリム国内株式(TOPIX)への積み立てを一時停止して、その分、他のアセットクラスのファンドを割り増しして購入しましょう。

なお、セゾン投信の売却については、今後株価が世界的に大幅に下落してゆく事になったら、買値よりも売値の方がマイナスになる可能性もあります。そうなったら税金の支払いは考慮に入れなくて良いので、これはこれで堂々とリバランスしましょう。

もしも「マイナスは嫌だ」とお考えであれば、一括で売却してしまって、その資金で当面、iDeCoもつみたてNISAも上限MAXの掛け金で積み立てを行っても良いです。どちらのやり方でも大勢に影響は有りませんから、心地良いと思えるやり方でリバランスしましょう。


リスクとリターンの数値が逆になっています

なお、頂いたお便りの中で、リスクとリターンの数値が逆です。 リターンが、5.4%で、リスクが11.8%になる筈です。

もしも数字が逆のままアセットアロケーションのリスクの確認を行っていたとしたら、大きなミスという事になります。今後必ずやってくる大暴落の相場において、元本の一時的な大きなマイナスに耐えきれなくなる恐れがありますので、再確認してください。

それ以外では、特段の問題点は有りません。ファンド数が多くなっても複利効果が減少するという事もありませんので、ファンド数は1本でも10本でも、ご自身の管理しやすい本数で構いません。

どんな投資でも、相場が荒れて絶不調の時に退場せずにやり過ごす事ができた人に、勝利の女神が微笑みます。今後はとにかく心を乱すことなく、当面マイナスリターンになっても数年間は無視してやり過ごせるような「鈍感力」も、インデックス投資には重要です。

インデックス投資では、相場を眺めるのは、それこそ数年に1度でも全く問題ありません。投資が趣味という人ではないのであれば、パートナーとは真剣にお付き合いしつつも、相場などとの付き合いは「適当」に済ませるくらいが一番ですね(^^♪

なお、もしも将来にパートナーと家計を一にすることがあれば、再びアセットアロケーションの数値を考慮する事になるかもしれませんね。その時にも色々と思い悩む事はあるかもしれませんが、何となくですが、milkyさまであれば大丈夫なような気がします。





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