初心者の積み立て投資は、まず最初にリスク許容度を考える事

今回は、月額3万円で、これから積み立て投資を行いたいという方からのご質問です。最初の一歩を踏み出そうとしている訳ですが、ここで適当なやり方をすると、将来的に必ず後悔する事になります。投資の前に、やっておかねばならない事があります。


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初心者はバランス型が無難でしょうか?

投稿者:ASさま(年代不明・女性)2018年9月

今から投資をする者です。楽天証券マネックス証券に口座開設し、アセットアロケーションはまだです。積み立てNISA をしようと思っているのですが、初心者はバランス型が無難でしょうか?

非課税ならリスクが高い株式中心が良いと他サイトに書いてあったので、DCニッセイワールドセレクトファンド(株式重視型)がいいのかな?と思いましたがどうなんでしょう。積み立て金額は月3万が予算なのですが、それなら全て積み立てNISA の方が良いでしょうか。





ご回答:ご自身のリスク許容度は考えてから実行しましょう

まずは、どのくらいのリスクに耐えられるのかを考えよう

ASさま、ご質問をいただきまして、ありがとうございます。今回のご回答は、とてもシンプルです。投資の前に、ご自身がどれだけリスクに耐えられるのか、まずはそこから考えるようにして下さい。

出来る事なら、アセットアロケーションは考えたほうが良いでしょう。それは、投資をする前の準備体操のようなものです。投資は、始めたら一生走り続けるフルマラソンみたいなものですから、まさしく準備体操無しにフルマラソンを走ろうという、無謀な事をやろうとしている事になりますね。

本来ならば、アセットアロケーションをしっかりと計算して、ご自身が組み立てたポートフォリオにおける期待されるリターンやリスクがどのくらいの数字になるのか、確認しておいた方が良いでしょう。

もしもそういった計算が苦痛なのであれば、簡易的なやり方もあります。そのやり方も含めて、以下の3つの回答ページに、必ず目を通してください。

参考アセットアロケーションの決め方の具体例(きっちりとチェックする場合)
参考投資信託のリスクとリターンを具体的にチェック(きっちりとチェックする場合)
参考10代の若き女性から投資のリスク許容度の質問が来た(簡易的にチェックする場合)

リスク許容度


これらを読んで頂くと、バランス型のファンドが初心者に無難なのかなと考える一方で、実際に投資を考えたファンドが、リスクが高くて無難でもなんでもない株式重視型になってしまうという、ちぐはぐな対応が解消すると思います。


バランスファンドを選ぶケース

バランスファンドは、特に初心者向けの商品という訳ではありません。ご自身のアセットアロケーションを決めた後に、それに沿って個別のファンドを複数組み合わせてポートフォリオを作る訳ですが、何本も保有するのは面倒だと感じたり、あるいは数年に1回のリバランスの作業が面倒だと感じる人は、1本で全てが完結するバランスファンドが相応しいというだけです。

したがって、投資に非常に慣れた人も、バランスファンドを大いに活用しています。

もちろん、個々人のアセットアロケーションやリスク許容度にドンピシャなバランスファンドなどはありませんから、それに比較的近いものを選んで、活用してゆく事になります。

間違ってはいけないのは、最近は「○○ファンドが人気なので、それにしよう」という決め方をしてはならないという事です。

例えば、あらゆる資産に均等割合で投資できる、信託報酬が0.159%という超低コストのバランスファンド、eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)の人気が高いです。

しかし、これなどは本来、かなりリスク許容度が高めの人向けの中身であり、深く考えずにこれを積み立て投資したのちに、リーマンショック級の大暴落が発生した時などは、想像をはるかに超える下落が有ると思います。

要は、そういった「いずれ絶対必ずやって来る暴落」に、ご自身がどの程度耐えられるのかを考えるのが、長期投資の大前提なのです。

バランスファンドも、ただその前提の上に選ぶだけの商品です。投資信託に、初心者向けとか熟練者向けといった色分けは、ほぼありません。


非課税口座の検討

非課税口座は、お便りにも書かれているつみたてNISA以外に、iDeCo(個人型確定拠出年金)があり、共に非常に優れた制度です。余裕があれば、両方ともやっておきたいところです。

これらの非課税口座がどのような違いが有るのか、iDeCoとつみたてNISAをどちらにするか主婦がお悩みのページに比較表を載せておりますので、お読み下さい。

今回は、ご質問者様が働いていらっしゃるのか、あるいは主婦なのかなど、属性が分かりませんので、どちらをよりお勧めして良いのか分かりかねます。従って、上記のページなどもよく読んで頂き、どちらの制度をより重視するのか、決めて欲しいなと思います。

非課税口座で節税


「非課税ならリスクが高い株式中心が良い」という理由は、せっかく無税になるのだから、リターンは出来るだけ高い方が良い、と言う話しになります。要は、「ガッツリ儲けて無税でウハウハ」という、強欲なケースです・笑。

iDeCoもつみたてNISAも、20年以上の長期の投資になります。過去の例だと、10年以上の投資では、ほぼ損失が出るケースが無かったので、それならば更に長期の投資ならば、絶対という言葉は使えないものの、ほぼほぼ大丈夫だろうと言う事で、それならばリターンをより大きく取れる株式に重点を置いたほうが良いという話しですね。

参考モーニングスターのiDeCoセミナー出席体験談に掲載があります


これはこれで全く間違いではないものの、20年以上も投資をしていると、繰り返しの話しで恐縮ですが、必ず一度や二度は、心の底から恐怖するような大暴落に遭遇します。

その際は、株式などは半値以下にまで叩き売られますから、いくら将来的にプラスのリターンが出ると信じたいと願っても、暴落後の数年間の「最悪の数字」を目の当たりにすると、ほとんど全員の心が折れます。

心が折れると、最悪の一番の安値水準で株を手放す事になり、典型的な「高値で買って底で売る」という、一番やってはいけないダメパターンの投資の出来上がりとなります。

こういう事にならないように、リスク許容度を考えて、アセットアロケーションを考える訳です。株が半値になっても、安全資産である国内債券はほとんど下落しないと想定されますので、株と債券にミックスする事で、資産全体の下落を4分の3程度に抑える事が出来ます。

(このように、安全資産の割合を増減させることで、暴落時の、資産全体のダメージをコントロールする事ができるのです。リスク許容度を考える事の重要性が、分かっていただけると思います。)

したがって、非課税口座は株式を充てると良いというのは一つの正解ではあるものの、基本的にはやはり、ご自身に合った内容の資産クラス、あるいは資産配分比率で投資するのがベターだと考えます。

なお、DCニッセイワールドセレクトファンドは、楽天証券などでつみたてNISAでは購入できますが、iDeCoの場合は日本生命でしか買う事ができません。iDeCoを利用する際に、バランスファンドを活用するとしたら、また別のファンドを検討する必要があります。

参考楽天証券の個人型iDeCoの評価ページ
参考マネックス証券の個人型iDeCoの評価ページ





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