企業型確定拠出年金の利用に際して、積み立てるファンドの再検討

既にセゾンの投資信託を年間に100万円の金額で積み立て投資をしていらっしゃる方から、企業型確定拠出年金が導入されるにあたってのご質問が参りました。意外にも初歩的かつ重大なご質問でしたので、これを機にしっかりと考えて頂きたいなと思います。


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企業型DCに入るので各自投資してねと言われました

投稿者:ほしいもさま(年代不明・女性)2018年10月

セゾンのバンガードに、毎月7万x12、賞与で8万x2で年間100万投資中です。今回、会社から企業型DCに入るので各自投資してねと言われました。管理運営機関は三井住友信託銀行です。

自分の年収で投資に使える額は100万と決めてますので、バンガードを切り崩してDCに突っ込むべきなのか、切り崩さず会社から支給される数千円のみ投資するか迷ってます。会社から提示された銘柄は以下です。(数字は信託報酬)

(0.2052)DCニッセイ日経225インデックスファンドB
(0.6264)DC新興国株式インデックスオープン
(0.486)DC世界経済インデックスファンド(債券シフト型)
(0.54)DC世界経済インデックスファンド
(0.1188)DC日本債券インデックス・オープンP
(0.1674)DIAM DC国内株式IDX
(0.2646)DIAM8資産バランスNDC
(0.3726)DIAMDC8資産B新興国20
(0.2376)マイバランス30(確定拠出年金向け)・野村
(0.2484)マイバランス50(確定拠出年金向け)・野村
(0.1728)三井住友DC外国株式インデックスファンドS
(0.2376)三菱UFJ DC海外債券インデックスファンド
(0.648)野村DC運用戦略ファンド(愛称:ネクスト10マイルド)
(0.594)野村新興国債券インデックスファンド(確定拠出年金向け)


今のところ自分では、DCニッセイ日経225インデックスファンドB、三井住友DC外国株式インデックスファンドSを、月2万ずつくらい振り分けようかと考えてますがどうでしょうか。





ご回答:資産配分を全く考えていないと思うので、再考しましょう

「比較対象外」のファンドと比較検討しようとしています

ほしいも様、この度はご質問をいただきまして、ありがとうございました。なるほど、お勤めの会社に企業型確定拠出年金の制度が導入されるのですね。

確定拠出年金は極めてメリットの大きな制度であり、ぜひ活用されると良いと思います。具体的なメリットについては、iDeCoでインデックス投資のページをご覧ください。

さて、今回の質問に対する回答はただ一つ、「アセットアロケーションを考えましょう」という点に尽きます。

バランス型ファンドは、よく「幕の内弁当」に例えられます。色んな資産クラスを1つのお弁当に盛り付けるイメージです。セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドであれば、ご飯の部分は安定感のある債券といったところでしょうか。

お金を増やすパワーを持った先進国株式は肉料理、新興国株式は玉子焼き、日本株式は魚料理といったところで、若干入っているオセアニア株式はその他の副菜といったところ。

そういう幕の内弁当を購入している時に、「DCニッセイ日経225インデックスファンドBと三井住友DC外国株式インデックスファンドSを買うのはどうでしょうか?」という質問は、随分と違和感がありますよね。

日経225インデックスファンドは魚料理、外国株式インデックスファンドは肉料理です。「幕の内弁当を買うのを減らして、ステーキと白身魚のフライを買いたいのですがどうでしょうか」と質問しているのと全く同じになります。




これって、回答不能なのではないでしょうか。全く比較対象外のものを無理やり比べるという事であり、恐らく誰も答えなど見いだせないと思います。

投資信託も全く同様であり、今回ご質問の3つのファンドは、それぞれ以下の指数を運用の指標としており、比べるのだったら同じ指標同士をくらべないといけない訳です。

・セゾンバンガード:MSCIオールカントリー・ ワールド・インデックス(配当込)とブルームバーグ・バークレイズ・グローバル国債G7インデックスを50%ずつ組合せた合成指数
・DCニッセイ日経225インデックスファンドB:日経平均株価
・三井住友DC外国株式インデックスファンドS:MSCIコクサイインデックス


あるいは最低限、日本の株式ならば日本株に投資するファンドだけで比べてください。外国株だったら、外国株同士を。そして、バランス型ファンドならば、どうしてその資産配分比率のファンドを選んだのかを、よく考えてください。

バランスファンドの中身(資産配分比率)は、ファンドによって千差万別です。セゾンバンガードならば、それに近い中身を持ったバランスファンドを選ぶ事が大事です。

今回は非常にラッキーな事に、DC世界経済インデックスファンドという、セゾンと資産配分比率が非常に似ているファンドがありました。私は、それを素直に選ぶのが良いのではないかと思います。


これを機に、もう一度リスクとリターンの再検討を

そもそも、セゾンバンガードを選んだからには、ある程度その資産配分比率がご自身の投資に相応しい、あるいは心地よいと感じたからだと思います。

セゾンバンガードの資産配分比率で、将来のリスクやリターンをどの程度だと見込んでいるのか、以下のページも参考にして頂きながら、再チェックする事をお勧めします。

アセットアロケーションの決め方の具体例
投資信託のリスクとリターンを具体的にチェック
10代の若き女性から投資のリスク許容度の質問が来た


アセットアロケーションなど全く考えていなかったという事なら、この機会になおさら、きちんとチェックしておく事を強くお勧めします。

今は世界的に経済が絶好調で、まさか株価が大暴落して投資で大損する事など想定していないかもしれません。しかし、10年に1回ほどは、絶望的になるくらいの株価の暴落が起こるのが「普通」と考えたほうが良く、前回のリーマンショックからちょうど10年が経過しておりますし、ご自身のリスク許容度の再確認には実に良い機会です。

計算するのが面倒であれば「10代女子~」のリンク先を見て頂ければ、簡易的にリスク許容度のチェックを行う方法が載っていますので、検討してみてください。

検討の結果、リスク許容度が高すぎると感じた場合は、利用するバランスファンドをDC世界経済インデックスファンド(債券シフト型)か、マイバランス30(確定拠出年金向け)に切り替えると良いでしょう。

金額が少ないうちはリスクが気にならないものの、資産が詰みあがってからの価格変動が嫌だなとお思いの場合は、積み立ての途中から、リスクの低いバランスファンドに切り替えるといった方法も採る事ができますね。

なお、今回の企業型確定拠出年金に含まれているバランスファンドと、セゾンバンガードを付け加えた5つのファンドのリターンや、価格のブレの度合いを比較できる図を載せておきますので、検討の際の参考にして下さい。




価格のブレは、標準偏差の数値の低さでチェックします。3年間の数値はマイバランス30が低く、リスクの低いファンドだと分かります。その次だと、マイバランス50です。(DC世界経済インデックスファンド(債券シフト型)は、リスクが低くなくてリターンが低いという、ちょっと変な結果が出てしまっていますので、採用見送りでしょうか。)

なお、ほしいも様のリスク許容度が逆に高かったとしたら、ご質問の日本株と外国株のファンドを積み立てるのでも問題ありません。

最後に、年間の投資額を100万円と決めているという部分です。セゾンバンガードを「切り崩す」という意味が分からなかったのですが、確定拠出年金に振り向ける金額は上限が決まっていますから、その上限金額を投資して、残りを今まで通りのセゾンバンガードを金額を減らして、積み立てを継続すれば良いのではないでしょうか。

それと、話しはそれますが、セゾンバンガードはつみたてNISAの対象商品です。通常の口座で積み立てるのと、つみたてNISA口座で積み立てるのも併用されてはいかがでしょうか。

つみたてNISA口座の分は、仮に遠くない将来に売却する事になった場合でも、運用益は非課税になりますので、より有利な投資が可能になります。これも検討してみると良いでしょう。





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