FPガイアの評判やいかに?・・・彼らの提案してきた投資信託の問題点

IFAと言われる金融のアドバイスをする業者に関して、今回はFPガイアからの提案について判断が付かないと思われる内容で質問が参りましたので、回答いたします。FPガイア云々の他に、「投資の大原則」的な基本の話しも絡めております。


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毎月30万円を投資する場合、どのような配分で行った方がよろしいでしょうか?

2019年6月:YR様(女性・40代)よりのご質問

はじめまして、YRと申します。投資信託についてごアドバイスをいただけると幸いです。

会社を経営しており、節税対策としてNISAとIDECO、企業DCなど検討しています。自分で勉強してやっていくのが一番いいですが、現実時間の余裕がなくて、現在専門会社に頼むことを検討しております。

GAIA 社とファイナンススタンダード社の方と面談しましたが、両者ともとりあえずNISAとIDECOを勧められました。

GAIA 社からは毎月15万円投資を基に運用プランの提案をいただきましたが、手数料が1%以上でした。ファイナンススタンダード社からは夫婦 2名でNISAとIDECOの積立?で毎月約12万弱を勧められます。具体的運用プランなどは説明いただいてません。

この2社の中でどの会社を選べばよろしいでしょうか? まだ、毎月30万円を投資する場合、どのような配分で行った方がよろしいでしょうか?




以下GAIA社からいただいたプラン資料を添付します。楽天証券の登録が前提での運用プランとなります。ファイナンススタンダード社から特に資料がなく、NISAとIDECO 長期20年 積立プランをお勧められました。

最近これからリマンショックのような金融危機が来るとよく聞きます。危機が来た時は現金持っているのは一番強いと聞いていますが、危機を備えて現金積立をするのが良いのか、一部は投資信託にするのが良いのか判断がつかないです。

まだ、ドル建て積立はいかがでしょうか?  三菱UFJ銀行で毎月定額ドル建て定期積立をしていますが、損が続いています… 質問が多くて申し訳ございません。

どこから勉強始めれば良いのかわからない、40代に入ってから何らかの投資をやならないと不安を感じ焦てます。 お手数をおかけしますが、よろしくお願いします。



返信:運用の必要があるのかどうか、どうしてもの場合は松井証券を検討

投資は、どんな理由が有っても不勉強な人は手を出してはいけないのが鉄則

YR様、今回は当サイトにご質問をお寄せいただきまして、ありがとうございました。会社を経営されておられるとの事で、実際にかなりお忙しい毎日を送っていらっしゃるのかと思います。なかなか投資の勉強をする時間が取れないというのは、理解できます。

さて、今回はまず真っ先に結論めいたことを書きますと、投資の勉強をする時間が無いから他人に完全に一任するというのは、会社経営者だけの話ではなく、サラリーマンであろうが何びとであろうが、決してやってはいけない行動だといえます

定年まで投資の勉強をする事の無かったサラリーマンが、退職したのをきっかけに投資の勉強をせずに銀行や証券会社の窓口に「相談」に行って、赤の他人に言われるがままに投資をして大損をした話しは枚挙にいとまがありません。

当サイトのQ&Aコーナーにも、そんな人は多数、登場しています。立場が会社経営者かサラリーマンかの違いだけであって、やろうとしている事に何ら変わりはありません。

そして、毎月30万円を貯蓄出来るような経済状況なのであれば、よく分からない投資などしないで、単純に高金利の定期預金を活用すれば事足りる話しだと思います。姉妹サイトに定期預金の鬼がございますので、そちらを利用して頂いて、金利の高い銀行に預けまくるだけで十分なような気がします。

「リーマンショックのような暴落が来ると聞いている」との事ですが、それ自体が投資のカモに片足を突っ込んでいるとしか思えません。人を怖がらせておいて、「じゃあそれに対応した投資をしましょう」とか、「元本割れしない保険の利用が一番です」とか、自分に都合の良い金融商品に客をおびき寄せるためのポジショントークにしか過ぎません。

投資信託を利用して資産形成する必要があるのか、(それもリーマンショック級が来るから何か対策のために投資信託を利用するとか)、はたまた米ドル建ての預金をするのが良いのかなど、あまりにも投資に無理解なまま突っ走ろうとするのは危険すぎます。

金融の知識に「学力」というものがあったとするならば、現在は恐らく「小学生」レベルだと思いますので、小学生がノコノコと金融業者に相談に行って、マトモな判断など出来る訳がありませんから、話しを聞く事すら止めておいた方が良いというのが結論だと思います。

何度も繰り返して強調しますが、貯金は勉強せずとも何のリスクもなく誰でもできますが、投資は勉強をせずに行う事は絶対にやってはいけません

一時的にリターンが有ったとしても、長期的には必ず失敗すると心得てください。それも、手痛い失敗をして、本業でせっかく積み上げた財産を大きく減らす事になりかねません。

なお、ファイナンシャルスタンダードについては当サイトにも何度も話が来ており、2019年になってからは以下の3つの質問に回答しています。これを参考にして下さい。

60代の3000万円の75%をリスクに晒すファイナンシャルスタンダード
楽天証券IFAからの無茶苦茶な提案とその対処(2019年2月)
ファイナンシャルスタンダードが2019年に紹介する商品(2019年2月)



FPガイアが紹介してきた商品は、著しく高コスト

FPガイアについては、今回初めての質問を頂きましたので、早速ホームページを見てみました。第一印象は、資産5000万円以上の人と、定年で一時的に退職金をもらって、大金に困惑している不勉強で裕福な人をターゲットに絞っているなという事です。

FPガイアのセミナーと顧客ターゲット


ただ、セゾン投信と共同でセミナーを開いたりして、ファイナンシャルスタンダード社と違って、必ずしもボッタクリとか、人をカモにするような業者でもなさそうな印象でもあります。

とは言え、推奨された以下の投資信託のラインナップとその投資比率などを見ると、果たして本当に質問者様の事を考えている会社なのか、疑問が頭をもたげてきます。それぞれのファンドは、リンク先で評価しておりますので、そちらもあわせてご覧ください。

資産クラス ファンド名称 信託報酬(税抜) 投資比率
日本株式 スパークス・ジャパン・スモール・キャップ・ファンド 1.70%+実績報酬 30%
全世界株式(除く日本) 朝日Nvest グローバル バリュー株オープン(愛称:Avest-E) 1.80% 40%
新興国株式 e-MAXIS Slim新興国株式インデックス 0.189% 30%
合計 - 1.23%+一部実績報酬 100%


一言で言うと、やはりコストが猛烈に高いなと言う印象がまず第一です。1.23%の信託報酬に加えて、買い付けの度に高額なIFA手数料を取られます。具体的には以下です。

・スパークス・ジャパン・スモール・キャップ・ファンド:3.0%
・朝日Nvest グローバル バリュー株オープン(愛称:Avest-E):2.8%
・e-MAXIS Slim新興国株式インデックス:なし



上記を平均すると、買い付けのたびに1.93%もの高い手数料を純資産から差し引かれる(要は支払っている)訳で、これらは自分で楽天証券で購入すれば、常に無料(ノーロード)で購入できるものです。信託報酬も含めて、激しく高コストだといえます。

セゾン投信と共同セミナーなどを実施したりして高尚な事を言っているのでしょうが、やっている実態は、単に無知な人からコストをむしり取る事であると言われてもおかしくない状況なのではないかと思います。

(顧問サービスの年間料金が税込みで37800円だったり、投資の相談をするごとに1回5400円などの料金が発生する事については、対面で相談する対価ですから、これはやむを得ないというか、納得ではありますね。)


 


投資した事の無い人に株式100%のポートフォリオなど、普通は有り得ない

ネガティブな言葉を何度も使って心証を害する事をお詫びいたしますが、投資というのは儲けにばかり注目していてはなりません。不勉強な人はリターンにばかり目が行くのに対して、学んだ人はリスクに目を向けます。

今回、FPガイアでは上記の商品群で投資した場合の期待収益を5.13%と見積もっているようです。たぶん、質問者様はそこに目が行くのではないかと思います。

しかし、もっと重要なのは、「推定リスク」と書かれている部分です。最低限、これの意味が分からない人が、投資など絶対にやってはいけません。

FPガイアの提案したポートフォリオのリスクとリターン


これは、恐らく標準偏差の値が18.74%だと言っているのだと思います。そしてその標準偏差は、「1標準偏差」の値です。この場合、約68%の確率で1年あたり5.13%±18.74%の範囲内に数値が収まる可能性が高いという意味になります。

つまり、相場が上昇してプラスになった場合の上限が23.87%のプラスで、反対に最大の下落はマイナス13.61%程度になるだろう、と予測する事ができます。

この時仮に1000万円の投資をしていた場合、最大で1238万円超の数値から、下は863万円ほどに元本割れする可能性が高いという意味になります。

利益が出ている分にはそれがどの程度でも何も心は乱されないのに対して、損失が出た場合、例えば最大で137万円ものマイナスになった時に、投資を継続できるほどのメンタルが有るのかをしっかりと考え抜く事が重要です。

ところが、質問者様が心配しているようなリーマンショック級の暴落は、1標準偏差では到底収まらず、2標準偏差をも突破して3標準偏差の世界に突入します。

この場合、期待リターンは5.13%のまま変わらず、リスクが3倍に跳ね上がる事を意味します。18.74%の3倍の56.22%となりますね。この数値での最大の下落は期待リターン分を差し引いた、マイナス51.1%程度になります。

つまり、1000万円を投資していたら半値以下になってしまうという事であり、私も体験した事のあるリーマンショックはまさにこの世界でしたから、要はリスクとしてこの数値を精神的に受け入れられるのかという自問自答が必要になるのです。

リーマンショック時に、各資産クラスがどのような変動をしたのかは、投資信託とは何か?のページに記載しています。よくその年の価格変動の凄さを見て頂いて、気軽に投資しようとする事の危険性を認識して下さい。

元本が半値になる衝撃は、机上の空想をはるかに上回ります。おまけに、このクラスの暴落が起きた際には、本業がガタガタになって、最悪、倒産の危険性まで考えなくてはならないほど景気が低迷します。

つまり、何も考えないで投資などしてリーマンショック級の暴落が襲ってきた場合は、本業はダメになるわ、せっかく蓄えた資産も半減するわで、ダブルパンチなのです。

そして、投資信託とは何か?のリーマンショックの年の資産クラスをもう一度よく見て頂くと、普段はリターンの少なさでは右に出るものが無い「代表」でもある日本債券クラスが、唯一、プラスのリターンを出している事が分かります。

この日本債券は安全資産の代表格であり、株式と逆相関する事によって、株が下落する時のダメージを緩和する役割を果たします。リーマンショックの際も、もしも半分を安全資産への投資に振り向けていたら、資産の減少は25%に抑えられていて、衝撃も緩和されました。

つまり、FPガイアの提案など、投資しようとしている人それぞれのリスク許容度など、何も考えていないという事です。人の金が大幅に減ったとしても、景気が悪いというたった一言の逃げ口上で住んでしまう訳です。

しかも投資信託の基準価額が大幅に下がったところで、既に購入手数料は手に入ったし、信託報酬からの手数料も毎年手に入ります(だからこそ信託報酬の高い投資信託を売りつけようとします)。投資家は傷ついても、業者は痛くはないのです。

いかがでしょうか。勉強をしないで投資する事のデンジャラスさ加減が分かったと思います。今のように相場が良い時は、全てのリスクを覆い隠します。今たまたま良かったとしても、いずれ必ず来る大暴落で、ほとんどの人は大損を出して相場から退場させられるのです。

参考リスクの低い(リターンの低い)ものに敢えて投資する必要性



アクティブファンドの成績が良いとは限らない

最後に、FPガイアが提示してきた3つの投資信託のうち、アクティブファンドのスパークス・ジャパン・スモール・キャップ・ファンド朝日Nvest グローバル バリュー株オープン(愛称:Avest-E)の最近の運用成績だけ見ておきます。

まずはスパークス・ジャパン・スモール・キャップ・ファンドから。以前から素晴らしい運用成績を残しており、直近も赤枠で囲んだ通り、ベンチマークを上回る成績を残しています。これについては文句の付け所はありません。

スパークス・ジャパン・スモール・キャップ・ファンドのベンチマークとのリターン比較


ただし、買い付けるごとに取られる3%分のマイナスを加味すると、例えば過去1年のファンドのリターンはマイナス11.61%と表示されているところは実態的にはマイナス14.61%となる事になり、コストがリターンを削ります。

また、小型株への投資になりますから、値動きの荒さは相当なものです。投資の未経験者がその荒さに心を乱されないのかどうか、私はそれが心配になります。

次に、朝日Nvest グローバル バリュー株オープン(愛称:Avest-E)です。月報を見ると、参考指数に大勝利しているように見えてきます。

朝日Nvest グローバル バリュー株オープンの参考指数とのリターン比較


しかし、きちんと比較してみると、大勝利どころかこの10年は参考指数に大負けしている事が明確になります。直下のグラフでは、参考指数のMSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(除く日本)に配当を込みにしたものと比較しています。

同時に、それをベンチマークとする低コストのインデックスファンド、eMAXIS 全世界株式インデックス(信託報酬0.6%)と比較しており、それぞれに負けているのが分かります。

朝日Nvest グローバル バリュー株オープンの具体的な成績の評価


赤枠の10年リターンを見ると、年率換算でかなり負けている現実です。標準偏差の数値もインデックスファンドよりも高いので、リスクが高くてリターンが低いという現実です。

おまけに、朝日Nvest グローバル バリュー株オープンは買い付けるごとに2.8%の手数料がかかり、上記のリターンを更にマイナス2.8%方向、下に押し下げます。このような、金ばかりかかって成績の悪い投資信託、つまりボッタクリ商品に投資する意味はありません。

「除く日本」の全世界株式インデックスファンドは、今ならば更に超低コストのeMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)(信託報酬0.142%)が買える時代です。下手な高コストアクティブファンドを買わざるをえないような時代は、すっかり終わっているのです。

アクティブファンドの大半は、長期投資において結局はインデックスファンドに成績が劣ってしまう事は、様々な研究から明らかになっています。

FPガイアを使った、長期の資産形成をしようとする場合において、そのようなアクティブファンドを選択するという合理的な理由など、ほとんど無いに等しいのです。



どうしても何かに頼りたい場合は、「無料」のロボアドバイザーを使うべし

それでも、やはりどうしても何かの指標というのか、頼れる仕組みがあれば頼ってしまいたいという人には、今は松井証券の利用が最もふさわしいと思います。

松井証券の評価解説ページをご覧頂いて、その中でも特に、「資産配分を上手に作れない人には、無料のロボアドバイザーの言う事を聞くべし」の項目をお読みください。

最近はロボアドバイザーを使う人が増えてきており、FPガイアやファイナンシャルスタンダード等が全く不要になる時代の入り口に差し掛かってきたかのような印象さえあります。

ただ、ロボアドバイザーは「使用料金」として、資産の1%前後の報酬の支払いが必要になるため、結局のところは高コストのアクティブファンドを買うのに近いコスト体系になってしまう欠点があります。

その欠点を解消したのが、松井証券の投信工房のロボアドバイザーであり、ここでしっかりとリスクを考えて頂いた上でロボアドバイザーが出してきた質問に答える事で、かなり安定的に資産運用ができるポートフォリオを構築されると宜しいと思います

松井証券のロボアドバイザーが決定したアセットアロケーション
(私が積極型になるように試してみた結果です。積極型でも国内債券をきちんと入れてきており、全体のリスクも11%と、かなりFPガイアの提案よりも低いのが分かります。)


今後投資をする上で気をつける点は、例え暴落相場が到来しようとも、積み立てを開始したら絶対に途中で止めない事。暴落の最中に止めるという行為は、「高値で買って安値で売る」という、最も愚かで馬鹿げた投資行動になります。

松井証券の提示する個別の投資信託も良心的なものばかりであり、その指示に従って、淡々と何事もなかったかのように、10年20年と積み立て投資を続けましょう。

iDeCoやつみたてNISAの制度を併用したい場合は、ロボアドバイザーの提示した資産配分比率を守って、個別にご自身でそれぞれの口座で同じ商品、またはそれに最も近い商品を買い付ける事になります。

それが面倒だというのであれば、やはり投資には向いていないので投資自体を辞めるか、あるいはiDeCoやつみたてNISAは使わず、ロボアドバイザーのある一般の証券口座でのみ、資産運用をされると良いでしょう。

なお、どうしても人を介して対面で何か話をしないと不安で仕方がないという場合は、面談に応じた料金だけが発生して、余計な高コストの投資信託を買わされたり、あるいは買う場合に手数料がかかったりが一切無い、本当の意味で「独立」したFPの、カン・チュンドさんのところに相談に行かれても良いのではないかと思います。

相談をした時の体験談は、以下のページに記しておりますので、あわせて参考にしてください。どのような感じで話が進むのか、分かると思います。(カンさんの事務所の住所が変わっていますので、その点はご注意ください)

参考カン・チュンドさんのコンサルティング体験談





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