特定口座+NISA口座で運用すればよいのか?

投資の初心者の方からのご質問です。NISAを活用されるようですが、特定口座との併用が良いのかどうか、お悩みのようです。


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特定口座?それとも「特定口座+NISA」で運用するの?

2015年2月:まささ様(男性・年代不明)よりのご質問

お世話様です。 仮の話ですが1つの投信を15年積立するものとします。 その際、特定口座のみでするか、それとも特定口座+NISAがいいでしょうか


 


ご回答:特定口座とNISAの併用が良いですね

ご質問、ありがとうございました。特定口座とNISA口座の2つがあるという事は、それぞれにメリットとデメリットがあるという事ですので、それぞれの特徴を踏まえて、投資の判断をされると良いかと思います。


特定口座とNISAの違いを表でチェックしてみます

特定口座とNISAの違いですが、ここでは特定口座のうち、「源泉徴収あり」の特定口座と比較してみます。(おそらく多くの人は、確定申告不要の「源泉徴収あり」を選ぶはずなので)


項目 NISA口座 特定口座
投資の上限 年間100万円 上限なし
最長の運用期間 10年間(期間経過後は、その時の価格で特定口座に自動的に移管) 期限なし
利益が出た場合 非課税 課税される
損失が出た場合 損益通算なし ・他の取引と損益通算できる
・損失を3年間繰り越せる
取引できる商品 株式や投資信託のみ 債券なども利用できる



上記を見て頂くと、大体の違いが分かるかと思います。様々な違いの中で、最大の違いが、利益に対して課税されない、と言う点です。

これはとてつもないメリットであり、NISAの少しばかりのデメリットがほとんど気にならなくなるほど、インパクトの大きなメリットです。

なにせ、消費税を上げたりして税金を徴収するのに血眼になっている国家が、自分から「税金はいりません!」と言っているんですから、利用しない手はありません。

富裕層の人たちが、節税対策に熱心になるのは何故か? それは、税金ほど、資産運用にとってマイナスのインパクトの大きなものは、他に無いからです。まさに、税金を制する者は資産運用を制するのです。

そう考えると、NISAを使わないという選択肢は、無くなります。回答としては「特定口座とNISAの併用」がベストです。



長期投資でNISA口座を利用する時に留意する点

さてところで、どんな制度にも良い部分もあれば、改善が必要な点もあります。NISAにおいて最も注意すべき点は、次の2つになると思います。

 NISA口座の問題点



損してしまったら、最大のメリットを享受できない

NISAは非課税になるからこそ、とてつもないメリットがあるわけで、もしも投資先資産が値下がりして損失を出したとしても、損失の繰り越しもできませんから、むしろデメリットになります。

投資に絶対はありませんが、とにもかくにも、極力値上がりしてもらわないと、このメリットが生かせないのが悩ましいところです。この点については、2つの考え方が有ります。


①メリットを最大限に生かすため、極力高いリスク資産に投資せよ

リターンを上げてなんぼのNISAなので、とにかく期待リターンが高いもの、例えば株式クラスや、その中でも新興国の株の比率を増やしたほうが良い、と言う考え方です。


②絶対に損したらならないので、極力リスクの低い資産に投資せよ

損したらダメという点にフォーカスすると、期待リターンは超絶に低かったとしても、まず元本割れしにくい資産クラス、例えば日本の債券に投資するインデックスファンドを選ぶ方法です。


上記のように、同じ節税メリットに対しても、2つの両極端な考え方の違いが生まれてきます。これに対する正解はなくて、結局は個々人のリスク許容度によって対応が異なるという事です

なお当然のことながら、最初に決定したご自身のアセットアロケーションの範囲内で、特定口座とNISA口座を合算した形で、商品を上手に分けて、運用するようにしてくださいね。



損しているのに、税金を取られる可能性も有る

心配しても仕方が無い事なのですが、このようなケースもあります。例えば投資信託Aファンドを、NISA口座で100万円購入したとします。

しかし、NISA運用期間中、大きな価格の下落が有って、10年後に特定口座に移管する時、60万円に値下がりしてしまったとします。この場合、損失を出しているのですから課税も何も無くて、単純に40万円の損失です。

問題なのは、特定口座に移管した途端、このAファンドの取得価格が、60万円に変更されてしまうという点です。100万円で買ったものが、60万円になるのです。

その後、60万円のものが5年後に90万円に値上がりして、まささ様が15年間の投資期間を終了したとしたら、どうなるでしょうか?

答えは、約6万円の税金を支払う、となります。最初に100万円で取得して、90万円で投資から退出したという事は、10万円損していますよね。でも、10万円の損失を出したうえ、6万円納税させられるのですから、まさに泣きっ面に蜂とはこの事です

このようなケースの考え方としては、10年15年と言う長期のスパンでは、資産価格は値上がりしているのに違いないという楽観的な見通しの下、長期投資を信用して運用が出来るのかと言うのがまず1点。

もう1つは、Aファンド1本に集中するのではなく、たとえAファンドが下落することがあっても、他の資産クラスであるBファンドやCファンドがそれを補って、資産全体としては極力利益を確保する方向に持ってゆく工夫をするという、2点の解決策が有ります。

まさにインデックス投資が、上記2点をカバーする、非常に有効な解決策だと考えます。

この項でご紹介したようなケースは、個別株だったり、アセットアロケーションを考えない投資において、容易に発生しうる問題です。長期分散投資を徹底させて、NISA口座と特定口座を併用し、上手に資産運用したいところです。


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