都市銀行でニーサの開設申し込みをしてしまいました

投資の初心者の方が、大手銀行の自分の都合の良いような投資信託を勧められて、ニーサ口座の開設申し込みをしてしまったようです。さて、どうしたことか。


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ニーサやそれ以外での「投資の始め方」について相談したい

2015年7月:投信はじめて様(女性・年代不明)よりのご質問

はじめまして。投信はじめてと申します。

みずほ銀行で投資のソムリエコアラの森を勧められ、投資信託とはなんぞやと調べていてこちらに辿り着きました。大変参考になり、感謝しております。

投資信託は全くの初めてです。自分が銀行に行ってカモにされる、「金融リテラシー脳が弱い人」だったのだと思い知りました。まだ分からないことだらけなので、推奨されている本を早速注文した次第です。

つい先日、みずほ銀行にてNISA口座を開設手続きをしてしまいました。今年からNISA口座を毎年変更できるとQ&Aより知りました。まだ、開設できた旨案内がないのですが、開設したばかりでも変更はできるのでしょうか。今年はみずほ銀行で置いておくほかなく、来年になったら変更可能になるのでしょうか。

仕事などで時間がなく忙しい訳ではないのですが、元来のずぼらな性格と病気療養中で色々な組み合わせを自分で考えるのはしんどいと感じています。投資信託が初めてということもあり、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドが向いている気がしています。

先の質問で通常の口座の積み立てを一時停止してNISA口座内で積み立てできるので柔軟に、とあったので、来年にならないとNISA口座を変更できないとしても、セゾン投信の通常の口座を開設しできるだけ早く投資信託を始めた方がよいのだろうなとは思うのですが、その際は少額で始めた方がいいのでしょうか。

投資信託はリスクが高いという印象でまだ怖さがありますが、病気で働けないのが主人にも社会的にも申し訳なく、将来のために少しでも資産を増やせたらと思っています。これから勉強もしていきます。

素人の質問で申し訳ありません。よろしくお願いいたします。



 


ご回答:まず、「投資が怖くない」状況をイメージすることが先決です

投信はじめてさん、このたびは当サイトをご訪問頂きまして、感謝です。銀行に行って一通り話を聞きながらも、それが正しい情報かどうかきちんと確認する人は、「金融リテラシーが低い人」には成り得ないと思います。正しい知識と判断力が身につく、基礎が有ると感じます。



NISA口座の解約が可能かどうか

既に開設の申し込みをしてしまったとの事ですが、対面営業のみずほ銀行ですから、すぐに電話連絡を入れて、「申し込みしたが考え直した。すぐに取り消しをしてほしい」と率直に伝えましょう。

銀行でニーサのデメリット


まだ書類が担当者の机の上に有るくらいならば、取り消しが聞く可能性があります。ただし、所定の口座開設手続きが完全に終わっていたとしたら、今年はみずほ銀行に固定されますから、これは諦めるほかありません。

しかし、だからと言って悪い事かというとそうではなくて、銀行なんかで口車に乗せられてニーサ口座を開設してしまったが、ラッキーな事に来年は別口座に移すことができると、前向きに考えましょう。



セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドでの運用について

世の中には(管理人のように)投資や投機が大好きな人間がいます。しかしそういうごく一部の「変質者」以外は、投資なんて極力避けて通りたいというのが人情なんだと思います。

しかし、本当に完全に避けて通っていると、みずほのような銀行をはじめとする金融機関というイナゴの群れに、ご自身の資産を食い尽くされる恐れがありますので、時折で良いので、継続的に投資の王道に振れる必要はあると思います。

そういう姿勢の方々にとっては、投資に関して疑問を感じた時に、全国レベルでいつでも投資セミナーに参加できる機会のある、セゾン投信を選択されることは非常に有意義だと思います。

極限まで投資コストを下げるべき、人にいちいち言われなくてもお金の事は百も承知という人は、ご自身で低コストインデックスファンドを組み合わせて、資産運用すれば良いですね。

なお、みずほ銀行に開設したニーサ口座などは利用する必要はなく、今年は一般の口座でセゾン投信にて運用を開始しても全く問題ありません。積立金額は自由に設定できますから、まずは投資に慣れるという意味から少額から始められてはいかがでしょうか。



投資を恐怖に感じないためには、最初にアセットアロケーションを考えるべし

ところで、とりあえずはセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドでも良いとは思いますが、本来は銘柄を選ぶ前に、ご自身のリスク許容度(どれだけ損失に耐えられるのか)をしっかり考えたうえで、アセットアロケーション(資産配分)を決めるのが本筋です。

アセットアロケーションをしっかり決めると、たとえ市場の大暴落などの「●●ショック」とか言われるような衝撃が走っても、平然と投資を続けられるようになります。

投資が怖いとおっしゃるのは、投資に関して全く無知であるか(幽霊が怖いというのと似ている)、知っていても自分のリスク許容度を大幅に上回る、無謀な投資をしているかのどちらかです。

インデックス投資においては、アセットアロケーション決めたうえで投資に臨めば、恐怖心などとは無縁でいられるので、この点はしっかりと考えるようにしてください。

もしも十分に考えたあげく、やはり怖いと感じたとしたら、リスクをもっと下げてやればよいですし、あるいは性格的に全く投資に向いていないという気付きにつながるかもしれません。

投資に全く不向きであるとしたら、資産運用は個人向け国債(10年変動型)や、高金利定期預金を中心として貯蓄に励みながら、節約と収入向上に集中すべきでしょう。



あらゆる投資は、平常心を持つことが一番大事

それと、投資というのは「働けないからその分を取り返す」というマインドで行うと、おそらく失敗すると思います。投資に絶対に必要なのは、インデックス投資においてもその他のギャンブルトレードにおいても、すべて共通するのは平常心です

インデックス投資においてはアセットアロケーション組むことによって「リスク許容度」を最適化しますし、FXのようなギャンブルトレードでは修行僧のように精神力を鍛錬することによってリスク許容度を高め、平常心でトレードします。

いずれの投資(あるいは投機)スタイルであっても、リスク許容度を超過して儲けてやろう、稼いでやろうとすると、最後は投資の世界からの退去を余儀なくされるでしょう。

ご病気などで働けないから申し訳ないと、考えてはいけません。投資の世界は、個人の都合とは全く無関係な場所です。

ご自身が選んだ投資の領域(インデックス投資でも他のどんな投資でも)において、自分にふさわしいリスク許容度に応じて、自然体で投資を継続することが肝要です。



銀行でニーサ口座の相談をするのは、百害あって一利なし

さて、この際ですから、銀行にてニーサ口座を開く必要が無いという点を、強調しておきましょうか。でないと、のちのち後悔しかねませんからね。銀行でニーサ口座を開いてはいけない3つの理由が、下記になります。


その1:銀行はあなたにとってではなく、自分にとって都合の良い商品を勧める

さまざまなマネー雑誌やマネーサイトを見ていると、この点を第一に指摘しているところはほとんどありません。しかし、当サイトはこの部分を最も危惧していますし、これが理由で銀行でニーサ口座は必要ないと声を大にして言いたいです。

銀行のニーサ口座のデメリット


投信はじめてさまの事例でも、あるいは管理人が以前銀行に行ってみたケースにおいても、ニーサ口座で(それ以外でも)、全く資産形成に不向きな商品を推奨されています。

彼らが勧めるのは常に、販売ランキングで人気のあるものだけです。人気があるから他の人にも推奨するというのは、資産運用は百人百様であるという当たり前の事実に目を背けた、金融機関の怠慢以外のなにものでもありません。

もちろん買う方も、「何かいい銘柄は無いのか?」「他の人も買っている銘柄が安心」というような資産運用における知的レベルを疑う人が多いのも事実でしょうが、そういう人たちを適切に指導するのも、銀行の役割です。

それを完全に放棄して、販売手数料をたんまり取って、その後の毎年のコストも高くて、銀行だけが美味しい果実を手にできるようなボッタクリ投資信託をひたすら推奨するような場所が、一般消費者、あるいは個人投資家にとってふさわしい場所である訳がありません。

今度管理人も再び、銀行の投信販売の実態を確認してこようと思いますが、彼らに期待することなど到底できないので、最低限、彼らに近づかないのが肝心です。



その2:毎月分配型投資信託を推奨してくるクレイジーさ

上記の、その1の延長にあるようなお話です。銀行は自分たちの都合を最適化したような商品ばかり推奨してきますが、その最たるものは、毎月分配型投資信託でしょう。

分配金が出るタイプが一番人気だとか言って、平然と誰にでも、老若男女を問わず推奨してきて、呆れるばかりです。

ニーサ口座の最大のメリットは、利益が出た時に非課税になる事です。つまり、できるだけ利益が出るような事を考えないと、制度を最大限に活かせません。

毎月分配型投資信託を買えば分配金が出て、それがすべて利益だと思い込んでいる人が大半ですが、実は多くの部分は自分の元本を取り崩しているだけです。

元本取り崩しも「分配金」と称するのですから、詐欺まがいだと言えますね。もちろん自分の元本に税金は払う必要はありませんが、コストを取られてから取り崩すのですから、事実上コストの分だけ元本割れします。

さらに、ほとんどの毎月分配型投資信託は(全てとは言いませんよ、例外はあると思います)、投資先からの配当金以上に過剰分配していますから、基本的に基準価額は右肩下がりになる傾向が強いです。

という事は、ニーサ口座での運用期間が終了していざ投資信託を売却しようと思ったとしても、基準価額が買い値より下がっていたら、非課税も何も「損している」のですから、資産運用として話になりません。

元本払戻金以外の普通分配部分だけは、非課税メリットを受けますけれども、それ以外の大半は「メリット皆無」の状態で運用させられるのですから、たまったものではありません。

じゃあ、元本払戻金と普通分配金の割合を教えろと聞きたくなりますが、買った時期によって変動しますし、分配方針によっても大きく変動します。こんな見通しの効かない、つまりコントロール不能のもので資産運用をしてしまうのも、愚の骨頂と言えます

(時折ネット上で、毎月分配型投資信託万歳!!な変人を見かけますが、そういう話しには決して耳を傾けてはなりません・笑。)

それでも毎月分配型投資信託がいいんだ!という方は、毎月分配型投資信託の選び方のページをご覧になって、非効率的な資産運用の道を歩みましょう。

⇒関連する質問:毎月分配型投資信託と分配金再投資型はどちらが良いのか?



その3:超低コストのETFや、現物株を買いたいときに対応できない

ニーサ口座では、投資信託だけでなくて現物株式や、上場投資信託(ETF)を購入する事ができます。このような制度なのに、銀行を利用すると投資信託しか買えません。

当サイトは現物株に関してはあまり関係ありませんが、例えばもしも、どうしても購入しておきたい個別企業の株があったとしても、銀行のニーサ口座では買えません。

または投資の知識が付いて、「日本株式部分だけは、さらにコストの安い上場投信であるETFを購入したい」と思ったとき、やはり全く対応できません。

せっかくの国策制度を半分しか活かしきれないとしたら、そんなところで口座を開く必要が、どこにあるのでしょうか? 

というか、そう考えると、本来銀行というのは資産形成には非常に不向きな金融機関と言えますね。洗練された投資家は、決して銀行などで投資を行わないはずです。






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