投資歴10年目の方から、国際分散投資に関してご相談を頂きました

最近、投資を始めたいという人からのご相談は多いですが、今回は10年選手の方からのご相談になります。すでに10年間投資をなさっているというだけで、素晴らしい事です。


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今後、投資に分散投資を取り入れていきたい

2015年8月:ピーコック様(男性・30代)よりのご質問

いつも読ませていただいており、たいへん勉強になっております。アセットアロケーションについて、質問させてください。

私の投資経験は約10年ですが、これまでは、なんとなくよいと思ったものに、手持ち資金の多くを投じていました。運よく、リーマンショックの少し前にセゾン投信で積み立て投資を始めたため、暴落時に安く仕込むことができ、資産を増やすことができました。

しかし、今年の春、堀田様のブログを初めて拝読し、今まで何も勉強せずにお金をリスクにさらしていたことに愕然としました。

その後、貴ブログのオススメ本(ウォール街のランダムウォーカー等)をはじめインデックス投資に関する本を読み、自分なりに勉強した結果、次のようなアセットアロケーションを考えました。

安全資産(無リスク資産)とリスク資産の割合は、
 ・個人向け国債 70%
 ・ニッセイTOPIX 7.5%
 ・ニッセイ外国株式 7.5%
 ・ニッセイグローバルリート 7.5%
 ・eMAXIS新興国株 7.5%


債券はリスク資産から外し、元本割れしないであろう個人向け国債を、安全資産として保有することにしました。

理由は、「債券価格は金利と反比例する」ということを知ったからです。日本も先進国もここまで低金利だと、リスク資産として(=元本保証のない投資信託として)債券を保有するメリットがほとんどないのではないかと考えました。

(このまま低金利が続けばわずかなインカムゲインしか得られず、かといって金利が上がれば元本の価格が下がってしまう。また、今よりさらに金利が低下して元本価格が上がる余地があまりない。)

「将来の予想ができない」ことがインデックス投資の本質だとしても、債券に関しては、現在のような超低金利の場合、投資するメリットが少ないと考えました。よって、基本4資産(日本株・日本債券・先進国株・先進国債券)から債券を外しました。

しかし、投資対象が日本株と先進国株の2種類では、分散効果が少ないのではないかと考え、新興国株と海外リートを加えました。

また、時価総額をベースに資産配分を決めると、特にリートの時価総額が小さすぎて、分散効果を十分に得られないであろうと考え、4資産を均等に保有することにしました。

以上のように自分なりの結論を出したものの、また、アセットアロケーションは十人十色だとしても、投資について勉強を始めてまだ4ヶ月ですので、自分のアセットアロケーションの決め方に論理的な破綻・矛盾・欠陥がないか、不安です。

堀田様のご意見を頂戴できましたら幸いです。



 


ご回答:セミプロ級の資産運用であり、何も問題ないレベルと言えます

ご質問、ありがとうございます。詳細に記して頂いたので、非常に良く分かりました。今に至った背景なども書いていただきましたので、お答えしやすくなりますね。



現状のアセットアロケーションに問題無し

個人向け国債のような無リスク資産を、投資の「ブレーキ役」としてかなり多めに配置することで、資産全体のばらつきを必要最小限に抑えるという、ピーコックさまの投資のスタイルがしっかりとアセットアロケーションに反映されています。

また、さすが投資の10年選手だけあって、一般に安全資産と言われる債券クラスに関して、自分なりの相場観をお持ちであり、それも反映されていて、納得の上でアセットアロケーションを構築できていらっしゃるのではないかと思います。




当サイト、あるいは管理人としましては、今後債券クラスが値上がりするのか値下がりするのかの相場観は、あいにく持ち合わせておりません。

また、個人的には有ったとしても、それが当たるのか当たらないのかは神のみぞ知る世界であり、とても人様に推奨したりすることはできませんので、この点はどうぞご容赦賜りますよう、お願い申し上げます。

少しだけ補足的に申し上げますと、今年出版されたインデックス投資の書籍「全面改訂 ほったらかし投資術 (朝日新書) 」によりますと、債券クラスに関しては同様の相場観を持っているようです(共同著者の山崎元氏の意見)。



マネックスビジョンで確認しても、特に問題無いレベル

念のため、マネックス証券のマネックスビジョンでリスク・リターンの関係が有効フロンティア曲線上に位置しているかどうか、見てみました。

本来ここでは、個人向け国債は日本債券クラスではないのですが、まあ大差はなかろうという事でエイヤとやっている側面がありますので、その点はご了承ください。

結果は下記の通りで、白い丸の位置がピーコックさまのアセットアロケーションのリスク・リターンの位置になります。非常に効率的な位置にあって、何の問題もありません




リスク資産を4分割した点についても、特に問題は無いのではないでしょうか。

債券クラスをアセットアロケーションに忠実に反映させる場合は、時価総額比率だったりGDP比率などで配分してやる事が合理的だと思いますが、今回はそういうわけではありませんので、ある程度ざっくりと配分してやるので問題ないかと思います。

ちょうど昨日は日経平均が500円強、ダウ平均も600ドル近いの暴落相場となりました。こういう相場が時折あるという点を、10年選手のピーコックさまはご存知なのだと思います。

だからこそ、最近、相場の好調を見て急に投資をしたくなってウズウズしている「にわか投資家」から見ると、あり得ないほど高くなっている無リスク資産の配分比率も、きちんと考えられて構築されておられるのだと思えます。

リーマンショックをも乗り越えて、現在まで投資を継続なさっている姿勢に感服いたします。これからも今のペースで、地道に着実に資産形成をなさって行かれることをお祈り申し上げます。



追記:ご質問者様から、メールをいただきました(^^)/

ご回答いただき、ありがとうございます。 今回、堀田様からいただいた次のお言葉に、たいへん勇気付けられました。

「投資のスタイルがアセットアロケーションにしっかりと反映されている」
「債券クラスの相場観について、山崎元氏と近い」
「リスク・リターンの関係が非常に効率的な位置にあって、何の問題もない」
「リスク資産を4分割した点についても、特に問題はない」


堀田様のブログを拝見して以降、「なんとなく儲かりそうなものへの投資」から脱却し、自分のリスク許容度やアセットアロケーション等を考えた上で、コツコツと長期分散投資することを目指して きました。

今のやり方を信じて、今後も貴ブログを参考にさせていただきながら、投資を継続していきたいと思います。 本当にありがとうございました。






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