HSBCインドオープンやインドネシアの投資信託の今後の見通しは?

適度に投資信託を利用して、マイペースに資産運用をなさっている方から、個別の投資信託に関してのご質問がありましたので、ここに回答させていただきました。。


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インドやインドネシアの投資信託はどうでしょうか?

2015年8月:デフスロイヤー様(男性・年代不明)よりのご質問

お世話になります。積立投資の件で、2点質問をさせたく投稿して参りました。数年前から、投資信託の積立に興味を持ち、いろいろと試行錯誤してきました。

リーマンショックなど数度の暴落があったにもかかわらず、ゆっくりですが、確実に成長を続けている先進国のインデックスファンドに注目して、積立投資を考えているところに、貴HPを拝見して、目からうろこが落ちる思いでした。大いに活用させて頂きます。

質問内容は、以下の通りになります。

HSBCインドオープンは、個人的に、一人旅をしたこともあって思い入れがあるんですが、長期的にみて積立投資に向いているんでしょうか?

②インドネシアは、資源面や若年層が多くを占める人口面からみて、有望株だとみておりますが、それにみあった投資信託またはインデックスファンド、ETFをご存知でしたら、教えて頂けますでしょうか?

手前勝手な質問ですが、何卒宜しくお願い申し上げます。

追伸ですが、3年前から始めた「eMAXIS 新興国株式インデックス」の積立投資(毎月3k)を今でも続けておりますが、貴HPでもおすすめの一本と記載されてあるのを拝見して、うれしく思いました。



 


ご回答:それぞれ良いファンドがあるが、その前に考えることがある

HSBCインドオープンは、決して買ってはならない投資信託

まず最初に、インドの投資信託ですね。当サイトで過去に、HSBCインドオープンの評価を行っておりますので、まずはそちらをご覧ください。姉妹サイトにおいても、インド株の投資信託選びについて参考になる記事を書いておりますので、あわせてご覧ください。

⇒参考(姉妹サイト):高成長インド・中型株式ファンドなど止めよう


HSBCインド株オープンは、新興国株式に投資できるノーロード投資信託のページを見て頂くと分かる通り、「いい加減にせい!」と感じるほどの圧倒的高コストです。

年間に2%もコストで抜かれるのですから、仮に10年保有したら、元本の20%もの金額が金融機関に持っていかれます。これで資産運用など、できるわけがありません。

ただし、かつて一人旅してインドに思い入れがあるというのは、心情として理解できます。その場合、資金の一部を低コストのインデックスファンドに投じるのはアリでしょう。

インドの場合、NEXT FUNDSインド株式指数・CNX Nifty連動型上場投信というETFがあり、コスト的にも比較にならぬほど安いですから、どちらを選ぶかは一目瞭然です。

ベンチマークが異なるので、正確に比較することはできませんが、参考までに両ファンドを比べてみると、以下の通り同様の水準です。




注:上記のほかには、上場インデックスファンドCNX Nifty先物(インド株式)というETFを選んでも良いです。こちらの方がさらに低コスト。



インドネシアに投資する場合は、海外ETFを活用しよう

次に、インドネシアの投資信託です。残念ながら、インドネシア一国に投資するインデックスファンドは、国内のものではありません。上述したようなボッタクリ高コストのアクティブファンドではいくつか存在しますが、当然、投資価値などありません。

もしもどうしてもインドネシア単独に投資したいという事ならば、海外ETFのiシェアーズMSCIインドネシアETFがあります。マネックス証券楽天証券を使って、購入可能です。

インドネシアを含む、主要な東南アジア諸国に投資するものであれば、i-mizuho 東南アジア株式インデックスが存在します。シンガポール、マレーシア、タイ、インドネシアを中心に投資、インドネシアへの投資比率は約14%となっています。

このファンドは以前はみずほ銀行系列でしか購入できず、不便極まりなかったのですが、現在、カブドットコム証券楽天証券で取り扱いが始まり、便利になりました。



どういう地域に投資するのかと言う視点で、ファンドを選んではならない

以上、インドやインドネシアの投資信託について記述してきましたが、最後に投資信託選びに関して重要なポイントを指摘しておきましょう。

今回のようにインドやインドネシアに対して投資するのは、もちろんアリです。しかしながら、インドやインドネシアが今後有望だというのは、デフスロイヤーさまも含めて、世界中誰でも知っていることです。

そういう「既に知っている情報」を織り込んで、株価は形成されていますので、投資の「素人」が何となく「儲かりそうだ」と「直感」して投資したところで、うまくゆくはずがありません。それで上手く行ったとしたら、世界中大金持ちです。

むしろ、これから有望だと思っていたところに、降ってわいたような中国元の切り下げショックが新興国に走り、中国とのつながりの深い国々の通貨は軒並み急落しています。


(ルピア円の長期チャート:SBI証券より)


そういうマイナスの部分もすべて受け入れたうえで、インドネシアの株に投資する覚悟があるならば、好きなように投資をすると良いと思います。

そういう意味では、先進国に投資しようかなとか、新興国のほうがこれから伸びるかもしれないとか、そのような特定の国や地域に絞って投資をするのは、ほとんど上手く行かない可能性があるなかでの投資になりますので、その点も覚悟のうえ、取り組んでください。

投資のプロであっても、今後どの地域が伸びるのか「当てる」のは至難の業で、なおかつ6割前後のアクティブファンドが市場平均に敗れ去る現実を考えると、投資が趣味でも仕事でもない一般の人は、インデックス投資を実行するのが無難な選択肢だと思います。

インデックス投資、(あるいは国際分散投資)を行うのであれば、投資信託選びは決して銘柄選びから入ってはいけません。

まずはご自身を取り巻く経済的な環境を見つめなおして頂いて、その上でどれだけの損失をご自身が受け入れられるのかの「リスク許容度」をよく考えて頂き、アセットアロケーションを決めましょう

それが決まって初めて、個別の投資信託をどうするのかを考えるのです。その時に初めて、インドやインドネシアの投資信託をどれにすべきかと言う、「枝葉の作業」が必要になります。

今は世界的に株式相場が絶好調の、10年に1度の大変気持ちの良い時期が到来しています。このような時期には、きちんと勉強しないで何となく投資を始める人が多数出現します。

けれども投資はそこまで甘いものではありません。仮に「無難な」インデックス投資を選んだとしても、適当にアセットアロケーションを組んでしまうと、相場の絶不調の時に投資から退場させられかねません。

インドやインドネシアの投資信託選びよりもまず、アセットアロケーション、つまりデフスロイヤーさまの家計全体をイメージしながら、資産配分をしっかりと行うべきでしょう。

⇒参考:有名人のアセットアロケーション



追記:ご質問者様から、メールをいただきました

先日、質問をさせて頂きましたデフスロイヤーです。 お返事を頂けるだけでなく、まさかHPで、図を交えて具体的に解説して頂けるとは 思いもしませんでしたので、畏まりながら拝見させて頂きました。

HSBCインドオープン・・・なんてこった!そこまでひどいとは思いませんでした。よく説明を吟味しなかった私の注意不足もありますが、徹底的に分析して頂けたおかげで HSBCインドオープンを全体的におぼろげでしか見えなかったのに、(利益しかみてなかったこともありますが) 今や、秘孔を突けるほどコストのかさみや成績の悪さがクリアにみえてきました。

実は、10年近く前に、ギャンブル生活から脱出するために、投資デビューとして、新生銀行で1万円分買ったのが、 HSBCインドオープンだったので、インド一人旅もあって、 愛着を感じて、今でもずっとホールドしてます。

インドネシアの件でも、コストだけでなく新興国一国集中投資のリスクも考えて、インデックスファンドの中から、堀田様お勧めのいくつかを視野に入れようと思います。 (先日に、セゾン投信に口座開設の依頼をしました)

確かに、うまい情報は、世界中の皆さんも御存知のはずでしたね。そこまで頭がまわりませんでした。最後に、

自分を取り巻く経済的な環境を見つめなおして、その上でどれだけの損失をご自身が受け入れられるのかの 「リスク許容度」をよく考えて頂き、アセットアロケーションを決めましょう。それが決まって初めて、個別の投資信託をどうするのかを考えるのです。 その時に初めて、インドやインドネシアの投資信託をどれにすべきかと言う、「枝葉の作業」が必要になります。

この文章を深く肝に銘じます。 稚拙な質問に真摯な姿勢でご回答して頂き、大変ありがとうございました!






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