株式市場が好調な時の投信リバランスに悩む

20代で、既にしっかりとした運用をなさっている方からの、お悩み相談です。株式市場が絶好調であるが故の、ぜいたくな悩みといえるかもしれません。


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好調な資産クラスを機械的にリバランスするかどうか?

2014年11月:MC様(男性・20代)よりのご質問

質問なのですが、資産形成時期のリバランスにおいて、増えすぎた資産の売却をするべきなのかどうかで迷っています。 まず前提として私の状況は
投信のリバランス
・20代後半、会社員
・資産の50%を安全資産、資産の50%を全世界株式のインデックスに投資、この比率は今後も変えるつもりはない(定年後も)

・6月末、12月末頃に定期リバランス
・定期積立てはしていない(半年ごとのリバランスで追加投資)
・資産比率が10%乖離したらピンポイントでリバランス(の予定であった)



現在、市場の調子が良く、私の株式資産比率が60%に近付いています。 投資を始めた当初は「機械的に、減りすぎたら買って、増えすぎたら売ろう」と思っていたのですが よく考えてみると、資産形成時期にわざわざ投信を売って税金を支払う必要もないのかな、と思ってしまいました。

私は給与収入があるので、追加投資を控えていればそのうち給与によって安全資産が増えて、元の資産比率に戻ると思います。ただ、例えば株式資産の比率が70%、80%になってしまったら やはり機械的に売ってリバランスすべきなのでしょうか。

ご意見を頂けると幸いです。

 

ご回答:再度、リスク許容度を考え直してみましょう

ご質問ありがとうございました。今回の悩み、多くの人の参考にもなると思います。暴落時には安全資産を多くしたいと考える人が大半になる、その逆バージョンです。


>・資産の50%を安全資産、資産の50%を全世界株式のインデックスに投資

大変合理的で資産運用の理にかなった国際分散投資をされていますね。 安全資産とリスク資産50%ずつというのも、全く問題ないと思います。


>・よく考えてみ ると、資産形成時期にわざわざ投信を売って税金を支払う必要も
>ないのかな、と思ってしまいました。
>私は給与収入があるので、追加投資を控えていればそのうち給与によって
>安全資産が増えて、元の資産比率に戻ると思います。


こちらも、いわゆる「ノーセルバランス」と呼ばれる手法で、できるだけ売却せずに(税金を取られずに) リバランスしていく手法です。 定期収入がある方には利用しやすいですね。

さて、ご質問である「株式資産の比率が70%、80%になってしまったらやはり機械的に売って リバランスすべきなのでしょうか。」についてですが、これはご本人のリスク許容度に大きく依存します。

リスク資産比率が増大して70%、80%になっても構わない、明日にでもリーマンショックレベルの暴落があってもゆっくり眠れる、というのであれば機械的に売る必要はありません

下記のような暴落が有っても、仕事が手につかなくなる事が無いならば、リスク許容度が相当に高いので、今のポートフォリオでは逆に安全資産の割合が高すぎるという事ですよね。

 ⇒ダウ平均株価・ニューヨーク市場大暴落の記録(08年9月)
 ⇒日本株・日経平均株価大暴落の記録(08年10月)


MCさんだけでなく、現在のように円安株高が進む中では皆共通して、どうしても「リスク資産を50%といわず、70%、80%に したほうが儲かるのでは」と思いがちです。

資産がすごい勢いで増加することもあれば、同じ勢いで減少することもあることを考えて、 「資産の50%を安全資産、資産の50%を全世界株式のインデックスに投資」と考えらえたのだと思います。

基本的に投資というのは何をやっても自由な世界で、1から10まで自分の好きなように行動することが出来ます。その意味では、リスク資産を70%、あるいは80%の基本比率に変更されても全く問題ありません。

しかし本当にその比率で問題ないか、当初考えた比率が、本来のMCさんの気持ちに近いのではないか。今一度、リスク許容度を再考されたうえで決められれば良いと思います。

リスク許容度に関する関連したご質問
投資信託のポートフォリオにおすすめは有るのか?(リスク許容度診断)
インデックス投資で損切りしても良いのですか?(暴落が不安)


比率が再度きちんと決まれば、それが長期に渡ってアンバランスになるのは問題ですから、乖離しすぎたら(追加投資でも間に合わなかったら)、売却してでもリバランスしましょう。

長い投資人生、今回とは逆のパターンもきっと必ず訪れます。安全資産の割合が60%を超えることもあるでしょう。その場合は安全資産を売ってでも、低迷した株を買うのです。

この繰り返しが、資産をトータルで増やす方法です。第一、そうでないと、ポートフォリオなんて有っても無くてもどっちでもよいという事になってしまい、インデックス投資をしなくてもいいや、となってしまいますよね。

なお、MCさんのように10%乖離した時点でリバランスをすると、リスクが低くなってリターンは向上するとのデータが、モーニングスターに記載されているので、参考になさって下さい。

http://www.morningstar.co.jp/fund/analyst/2010/4q/MFA120101104.html


⇒参考:リバランスの自信がない時の対応



MCさまからお返事をいただきました!

質問に回答いただきありがとうございます。

>リスク資産比率が増大して70%、80%になっても構わない、
>明日にでもリーマンショックレベルの暴落があってもゆっくり眠れる、
>というのであれば機械的に売る必要はありません。

ということですね。 そもそも私が安全資産:株式を50%:50%に設定したのは 定期積立が好きではなく(資産の割合が把握しづらそうで)、去年10月頃に一括で投資をしたのですが、その時に資産の50%を投資するのが自分のリスク許容度の限度であったからです。

どんな暴落が起こっても、資産の50%が残っていれば、追加投資も出来るし、耐えられると思いました。 (50% 50%で管理しやすいというのもありますが)

現在60%近くになっている段階で、何やら高いところに登ったような不安感を感じていますので(なので質問させていただいた)、自分には70%, 80%は耐えられないと思いました。 少し待ってみて、給料とボーナスが入っても60%を超えているようならリバランスしてみようと思います。

今年10月頃の暴落時の方が安心して見ていられたので、不思議なものです (当時も10%の乖離はなかったので、追加投資せず見てるだけでしたが)

堀田さんの運営されるノーロード投資信託は、私が投資を始めるときに、とても参考にさせていただきました。 今後も参考にさせていただきますので、よろしくお願いします。

親が定年になる頃に、きっと銀行やゆうちょが毎月分配の高コスト投信を売りに来るでしょうから さりげなくこのサイトを紹介してみようと思います。


案ずるよりリバランスするがやすし

お返事、ありがとうございます。そうですよね、ご質問いただくくらいなので、60%以上に高まった株式の比率に、相当違和感を感じていらっしゃったのかもしれません。

多少税金分は無駄にはなりますが、追加投資でアンバランスが解消しないならば、リスク許容度超えて投資しているほうが問題だと思うので、リバランスで利益確定していただいて、適切なアセットアロケーションを維持しましょう!

ほんのわずかな納税より、今後30年以上投資を続けられる状態にメンテナンスしておくことのほうが、はるかに重要ですし、メンタル面でも落ち着いていられます。

でもおそらく、ここまでしっかりと考えて投資に臨んでおられるのですから、管理人的には、何の心配もないお方だなと思いました!



 


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