楽天・新興国株式インデックス・ファンドのメリットデメリットなど解説

楽天・新興国株式インデックス・ファンド(楽天・バンガード・ファンド(新興国株式))は、これ1本で新興国に対して幅広く投資できるインデックスファンドです。

FTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)・インデックス(円換算ベース)が、参考指数に設定されており、これに連動する投資成果が期待できます。

楽天・新興国株式インデックス・ファンド(楽天・バンガード・ファンド(新興国株式))


これ1本で世界の新興国株式に、信託報酬がわずか0.2696%(税込み)で投資できる、コストメリットの高い投資信託となっています。

本ファンドは、楽天投信投資顧問株式会社が、米国の大手運用会社でありインデックスファンド普及の世界最大の貢献者でもあるバンガード社と提携して作り上げた、楽天バンガードファンドシリーズの第二弾となり、2017年11月17日から運用が始まりました。

(2017年12月21日追加)


 


楽天・新興国株式インデックス・ファンドの基本的情報

購入単位楽天証券SBI証券では最低100円より積立購入可能。
信託報酬年率0.2696%程度税抜きで0.25%程度
信託財産留保額:なし
決算:年1回(7月15日)
資産配分比率: 楽天・新興国株式インデックス・マザーファンドをマザーファンドとして、ファミリーファンド方式で運用します。

楽天・新興国株式インデックス・ファンド(楽天・バンガード・ファンド(新興国株式))の運用方針


2017年10月末時点で、バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETFを通じて、新興国の4700銘柄に極めて広く分散投資をしています。業種別と国別の比率は、以下の通りです。

楽天・新興国株式インデックス・ファンド(楽天・バンガード・ファンド(新興国株式))のポートフォリオ


償還日:無期限
運用:楽天投信投資顧問株式会社
為替ヘッジ:なし



楽天・新興国株式インデックス・ファンド、管理人の感想と評価

バンガードの新興国向け海外ETF1本に投資するファンド

前項に提示した通り、本ファンドは投資対象のバンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETFという海外ETF1本に投資するだけのファンドです。

新興国向けのETFとしては、信託報酬0.12%(税込み)とかなりの低コストではありますが、海外ETFですから日本市場で直接買い付ける事ができませんでした。

従来は楽天証券SBI証券マネックス証券などで円をドルに転換して、その上でニューヨーク市場で買い付ける「海外株式」への投資、という範疇にありました。

しかし、楽天・新興国株式インデックス・ファンド(楽天・バンガード・ファンド(新興国株式))の登場で、そのような面倒な事から解放されて、従来の日本の投資信託同様、日本でごく普通に買い付けができるようになりました。


コストは安いが、国内最安値ではありません

上記のように日本国内で買い付けられる代わりに、その「手数料」分としての信託報酬が、税込みでトータル0.2696%かかる事になります。

楽天・新興国株式インデックス・ファンド(楽天・バンガード・ファンド(新興国株式))の信託報酬


5年10年前の新興国向けのインデックスファンドに比べたら格段に安いものの、今現在ではeMAXIS Slim 新興国株式インデックスの信託報酬が0.19%(税抜き)と、楽天・新興国株式インデックス・ファンドよりもおよそ25%近くも低コストです。

従って、現状ではeMAXIS Slim 新興国株式インデックスが新興国向けファンドの大本命であり、本ファンドは次項に記すようにベンチマークの問題もあって、少々利用しにくい印象です。

また、運用が開始されたばかりでもあり、今後1年程度経過してから実質コストもチェックしたのちに投資するのでも遅くはありません。すぐにでも買い付けたい人は買ってしまっても大きな問題はありませんが、気になる人はしばし様子見のスタンスでも良いでしょう。


本ファンドには、韓国が含まれていない

もう一度、本ファンドを含めた、コストの安い新興国向け投資信託を2つ併記します。あわせて、それらのベンチマークを記します。

名称 ベンチマークや参考指数
eMAXIS Slim 新興国株式インデックス MSCIエマージング・マーケット・インデックス
楽天・新興国株式インデックス・ファンド FTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)・インデックス(円換算ベース)


この2つのファンドの最大の違いは、ベンチマークに韓国が含まれているかいないかです。前者では韓国は新興国扱いなので含まれており、後者の楽天ファンドでは韓国は先進国扱いなので、含まれていません。

従って、例えば先進国株式に投資するeMAXIS Slim 先進国株式インデックスのようなMSCIコクサイ インデックス(韓国は新興国扱いなので含まず)をベンチマークとするファンドをメインに購入していて、一部の資金を新興国に振り向けようとしたとき、楽天バンガードファンドを選んでしまうと、ポートフォリオから韓国がすっぽりと抜け落ちる事になります。

韓国は比較的経済規模の大きな国で、有名な大企業もありますから、ここが完全に抜け落ちるのは分散投資の観点からは好ましくありません。その意味からも本ファンドは取り扱いが難しく、新興国向けのメインのインデックスファンドにはなりにくいと思います。


投資マニア的にも、気になる部分がある

投資マニアとしても、多少気になる点があります。まず第一に、初月の運用報告書を見て、参考指数とのかい離がかなり大きいなと感じた点です。

インデックスファンドは、ベンチマークや参考指数に連動した成果を出さなくてはなりません。そこにコストがかかりますので、コスト分だけ、ベンチマークよりも下に乖離した成績になるのであれば、問題ありません。

しかし以下の通り、インデックスに対してわずかに1か月で、1.3%もの下方かい離を起こしてしまっていて、これは非常に大きい数字だなという感触を持ちます

このまま推移してしまうと、参考指数など有って無いかのような不思議なインデックスファンドになってしまいますから、状況の推移を見極めたいところです。

楽天・新興国株式インデックス・ファンド(楽天・バンガード・ファンド(新興国株式))の参考指数との乖離


もう1点、税金面でも気になる事があります。もしも海外ETFに投資していたなら、配当金に対して課税される米国側の税金(税率10%)を、確定申告で取り返す事ができます。めんどくさいですが、以下の赤枠の部分は取り戻せるわけです。

海外ETFへの課税


しかし、楽天・新興国株式インデックス・ファンドの場合、投資先の海外ETFの分配金に課税された分は、個人投資家が取り戻しに行くわけには参りません。

恐らく米国で10%課税されたままの状態で運用されると思われますので、これが今後のリターンにどのような影響があるのかは、今後の推移を見守るしかありません。

これらの点も考慮に入れると、現状では素直に信託報酬が最安のeMAXIS Slim 新興国株式インデックスを買い付けるスタンスで宜しいでしょう。

楽天バンガードシリーズを購入するのであれば、日本も含む先進国や、新興国まで全てが1本にまとめられた、楽天・全世界株式インデックス・ファンド(税込み信託報酬0.2396%)のほうが良いかと思います。



楽天・新興国株式インデックス・ファンドの購入先

楽天・新興国株式インデックス・ファンド(楽天・バンガード・ファンド(新興国株式))をノーロードで購入できる証券会社・銀行は、以下の通りです。

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