楽天・全世界株式インデックス・ファンドのメリットデメリットなど解説

楽天・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全世界株式))は、これ1本で日本を含む先進国や新興国に対して幅広く投資できるインデックスファンドです。

FTSE グローバル・オールキャップ・インデックス(円換算ベース)が、参考指数に設定されており、これに連動する投資成果が期待できます。

楽天・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全世界株式))


これ1本で全世界の株式に投資でき、人によっては株式への投資は本ファンドだけで他は不要とさえ感じられる投資信託であるにもかかわらず、信託報酬がわずか0.2396%(税込み)と極めて低廉であり、高く評価できます。

なお本ファンドは、楽天投信投資顧問株式会社が、米国の大手運用会社でありインデックスファンド普及の世界最大の貢献者でもあるバンガード社と提携して作り上げた、楽天バンガードファンドシリーズの第一弾になります。

楽天・全米株式インデックス・ファンド(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全米株式))と共に、2017年9月29日から運用が始まりました。

(2017年12月10日追加)


 


楽天・全世界株式インデックス・ファンドの基本的情報

購入単位楽天証券SBI証券では最低100円より積立購入可能。
信託報酬年率0.2396%程度税抜きで0.23%程度
信託財産留保額:なし
決算:年1回(7月15日)
資産配分比率: 楽天・全世界株式インデックス・マザーファンドをマザーファンドとしてファミリーファンド方式で運用します。

楽天・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全世界株式))の運用形式


2017年9月末時点で、バンガード・トータル・ワールド・ストックETFを通じて、全世界の7934銘柄に極めて広く分散投資をしています。業種別と国別の比率は、以下の通りです。

楽天・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全世界株式))のポートフォリオ


償還日:無期限
運用:楽天投信投資顧問株式会社
為替ヘッジ:なし



楽天・全世界株式インデックス・ファンド、管理人の感想と評価

バンガードのETF1本に投資するだけのファンドが凄い理由

前項に提示した通り、本ファンドは投資対象のバンガード・トータル・ワールド・ストックETFという海外ETF1本に投資するだけのファンドです。

投資に詳しくない大多数の人はご存じないでしょうが、このバンガード・トータル・ワールド・ストックETF(略称はVTと言います)は、インデックス投資家のほとんど全てが高く評価しているETFなのに、今までは日本市場で直接買い付ける事ができませんでした。

従来は楽天証券SBI証券マネックス証券などで円をドルに転換して、その上でニューヨーク市場で買い付ける「海外株式」への投資、という範疇にありました。

参考「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2014」においてもVTは2位を獲得


しかし、楽天・全世界株式インデックス・ファンドの登場で、そのような面倒な事から解放されて、従来の日本の投資信託同様、日本でごく普通に買い付けができるようになったのは画期的であり、10年前から投資をしている人からすると、革命的とさえ感じる凄さです


米国を中心にした全世界の株式に投資できる

資産配分は、以下のようになります(2017年9月末時点)。本ファンドの参考指数と同様に全世界の株式に投資する際の指標となる、MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)同様、米国が投資比率の半分を占めます。

楽天・全世界株式インデックス・ファンドの投資先の国別の比率


もう少々大きな地域割りで見てみると、以下の通りです。こちらは2014年時点での地域割りになります。地球上で投資可能な、ほぼ全てのエリアをカバーする事ができます。

・北米:52.9%
・欧州:24.5%
・太平洋:13.9%
・新興国:8.5%
・中東:0.2%



この資産配分比率にて、大型株だけでなく、全世界の中型株から小型株を網羅しており、一般の投資家が株式を通じて世界中に投資したいという願望を持っていたとしたら、本ファンドを買いつけるだけで全てが事足りるといっても過言ではありません。

もしも米国への投資比率が高すぎると感じた場合は、日本や欧州、あるいは新興国向けの個別のインデックスファンドを購入するなどすれば良いでしょう。あるいはサテライト的に、おすすめのアクティファンドを少量買い付けるのも、楽しいかもしれません。


コストがわずか0.2396%というのは夢のような数字

上記のように素晴らしいファンドであるにもかかわらず、信託報酬が税込みでわずかに0.2396%というのも、凄いの一言に尽きます。

楽天・全世界株式インデックス・ファンドの信託報酬


バンガード・トータル・ワールド・ストックETFを直接、海外市場で買い付けた場合は、今なら0.1%強の信託報酬で保有し続ける事ができるのですが、前述したとおり、投資が好きな人以外は一般の人の買い付けのハードルは高いです。

それを「代行」してくれるのが楽天投信投資顧問という訳で、彼らの手数料を0.12%上乗せして、現状の信託報酬が決まっています。

手数料が上乗せされてたかだか0.2396%である訳で、数年前の個別のインデックスファンドよりも半額以下のレベルです。十分に低コストであると判断できますので、この点も高く評価できます

ただし、運用が開始されてまだ1か月であり、今後1年程度経過してから実質コストもチェックしたのちに投資するのでも遅くはありません。すぐにでも買い付けたい人は買ってしまっても大きな問題はありませんが、気になる人はしばし様子見のスタンスでも良いでしょう。


投資マニア的に気になる面もある

一般の人は、以上の理由から楽天・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全世界株式))を購入してしまっても構わないと思いますが、投資のマニアとしては、多少気になる点もあります。

まず第一に、初月の運用報告書を見て、参考指数とのかい離が少々大きいなと感じた点です。

インデックスファンドは、ベンチマークや参考指数に連動した成果を出さなくてはなりません。そこにコストがかかりますので、コスト分だけ、ベンチマークよりも下に乖離した成績になるのであれば、問題ありません。

しかし以下の通り、インデックスに対してわずかに1か月で、0.8%もの下方かい離を起こしてしまっていて、これはずいぶんと大きい数字だなという感触を持ちます

楽天・全世界株式インデックス・ファンドの参考指数と運用成績の乖離


まだ運用から1か月なので何とも言えないと思いますが、もしもこの調子で推移してしまったら、FTSE グローバル・オールキャップ・インデックス(円換算ベース)に連動していないインデックスファンド、という妙な事になってしまいます。

従って、この点でも当面1年間くらいは様子を見ても良いかもしれません。

もう1点、税金面でも気になる事があります。もしも海外ETFとしてのVTに投資していたなら、配当金に対して課税される米国側の税金(税率10%)を、確定申告で取り返す事ができます。めんどくさいですが、以下の赤枠の部分は取り戻せるわけです。

海外ETFへの課税


しかし、楽天・全世界株式インデックス・ファンドの場合、投資先のVTの分配金に課税された分は、個人投資家が取り戻しに行くわけには参りません。

恐らく米国で10%課税されたままの状態で運用されると思われますので、これが今後のリターンにどのような影響があるのかは、今後の推移を見守るしかありません。

海外ETFとしてのVTに投資した場合と、日本の投資信託としての楽天・全世界株式インデックス・ファンドに投資した場合を、純粋に比較してリターンを比べるのは、著しく困難です。

従って、今後1年程度経過したのちに、メリットとデメリットを天秤にかけた上で、どちらに投資するのが自分にとってベターな選択肢なのか、あるいはそれら以外のファンドを選ぶ方が良いと判断するのか、個人投資家がそれぞれの事情を鑑みながら決定すると良いでしょう。


楽天・全世界株式インデックス・ファンド以外の選択肢はあるか?

日本や新興国を含む全世界の株式に対して、たった1本で投資が完了してしまうインデックスファンドは、本ファンド以外には以下の2本が有力な検討対象になります。

ただし、それぞれ2017年後半からの運用開始であり、選択肢は存在するものの、今のところ本ファンド同様に、様子を見てから投資をするスタンスでも構いません。

名称 信託
報酬
ベンチマークや参考指数
全世界株式インデックス・ファンド 0.48% MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス
EXE-iつみたてグローバル株式ファンド 0.15% FTSE グローバル・オールキャップ・インデックス(円換算ベース)


つみたてNISAの有力な選択肢にもなる

と、以上のように様々な観点から楽天・全世界株式インデックス・ファンドを見てきた訳ですが、大変大きなメリットを投資家にもたらすこと自体は、疑いようはありません。

大変嬉しいことに、2018年から開始される協力は非課税投資制度であるつみたてNISAの対象ファンドにも選定されています。

いちいち個別のインデックスファンドを組み合わせるのが面倒だという事であれば、楽天・全世界株式インデックス・ファンド1本に絞ってしまっても良いと思います。

私は投資が趣味なので、様々なファンドに投資して楽しんでしまいますが、家族から相談されたとしたら、まだ20代30代くらいの年齢ならば、「楽天・全世界株式インデックス・ファンドに永遠に積み立てておきなさい、以上!」でおしまいになります。

それほど個人投資家にとって、最有力の株式ファンドになります。今後1年程度様子を見て、特段のデメリットが無いようであれば、おすすめのインデックスファンドに追加しようと思います。



楽天・全世界株式インデックス・ファンドの購入先

楽天・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全世界株式))をノーロードで購入できる証券会社・銀行は、以下の通りです。

SBI証券楽天証券マネックス証券、エイチ・エス証券

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